■ジャンプ
間隔を空けて置いたマットの上を両足ジャンプで、止まることなくリズミカルに移動する。流れるように連続してジャンプするためにはカラダの使い方が重要で、ここでは多くのポイント解説が行われた。
《佐藤コーチのワンポイントアドバイス》
・手の振りが重要。両手を振り上げて跳び上がり、空中で素早く一回引く。
・放物線を描いて跳ぶ。飛距離を出そうとして直線的に跳ぶと、柔らかく安全に着地ができない。安全に着地できる範囲の距離が自分の飛べる距離の限界であり、着地でバランスを崩すなら、それは自分の力量を超えている。
実際に目の前で解説をしてもらっても、なかなか注意すべきポイントを意識しながらジャンプを実践することは難しく、ここで文字情報だけを見ても感覚を掴むことはできないだろう。頭の片隅にでも置いておいてもらえればと思う。他にも着地のコツや、片足ずつ着地してジャンプする方法などをレクチャーしてもらい、シンプルなジャンプ関連のメニューを終了。
■キャットリープ(壁にしがみつく動作)
ジャンプやヴォルトなどで、一発で越えられない高さの壁の場合、一旦壁にしがみつく「キャットリープ」という技術が効果的だ。一見すると握力でしがみついているように見えるが、うまくバランスがとれれば足を効果的に使うことができ、見た目ほど筋力だよりの動作ではない。
とは言え、少なくとも自重を支えることになるので、ある程度の筋力は必要。ここでは壁にしがみついたまま5秒キープなど、メニューにやや筋トレの要素が入る。
■ウォールラン(壁を蹴って跳び上がり、壁の角をつかむ動作)
ジャッキーチェンのカンフー映画などでよく見かける、あこがれのムーブのひとつ。手が届かないような高さの壁を登ることができる。蹴り足が強すぎると壁に弾かれてしまうし、弱ければカラダを持ち上げることができず、フワッとカラダを持ち上げる力加減が難しい。コツを掴むまで何回もチャレンジしたいところだ。
そして最後に、着地した後に転がってショックを吸収する動作のレクチャー。
これで2時間のワークショップが終了となる。
肉体の限界に挑戦するようなメニューはなく、ひとつひとつ考えながら感覚を重視して行うためそれほどカラダを追い込む感じではなかったのだが、プールの授業を終えた後の午後のような疲労感がある。これは、全身をくまなく使っている証拠であろう。とことんハードなメニューで追い込むのはちょっと…、という方でも知らず知らずのうちにトレーニングできているのでオススメ。
後半の方は、もっと細かいレクチャーやポイント解説が多数あったが、やはり実際に体験してみないと言葉だけでは説明が難しく、かなり大幅に割愛した。跳ぶ、つかむ、くぐるなどの単純な動作でも、効率よく行い、さらに次につなげることも考えるとなると注意すべきポイントは無限に存在するということを、ワークショップで知ることになるだろう。