★★★取材からわかった『いつでも新鮮』シリーズのヒット要因3★★★
1.使い勝手がいい
最初はパウチタイプで発売したが、ほぼ1年後にはボトルタイプを投入。明らかに使い勝手に優れるボトルを早期に発売したことで、家庭に欠かせないものとなった。
2.高機能
しょうゆは一滴単位で出せ、狙ったところへ思った通りに出すことができる。しかも、開封後も常温で90日間、生しょうゆの鮮度を維持。単なるプラスチックボトルではなく、鮮度維持のための高い機能が支持された。
3.容器にふさわしい中身
生しょうゆは従来、冷蔵でないと品質が維持できなかった。しかし、研究を重ねて特殊な膜で微生物を取り除く方法を確立し、酸化を防止する容器に入れることで常温流通を可能にした。美味だけでなく容器にふさわしかった。
同社は食品ではじめてペットボトルを採用したり、家庭での使用実態に合わせて容量を少なくするなど、つねに消費者の使い勝手を意識したり、使い方の変化を捉えて商品を提供してきた。『いつでも新鮮』シリーズのヒットは、容器のように中身以外の要素にも目を向けてつくり込むことも大切だ、ということを教えてくれている気がする。
製品情報
http://www.kikkoman.co.jp/kikkoman/syouyu/special/namasyouyu/index.html
文/大沢裕司
ものづくりに関することを中心に、割と幅広く色々なことを取材するライター。主な取材テーマは商品開発、技術開発、生産、工場、など。当連載のネタ探しに日々奔走中。