茨城県つくば市。学園都市でも有名なこの都市に、クラウドファンディングで大成功を収めた時計屋「doppeL(ドッペル)」がある。プロジェクトの名は「日本人時計師に完全オリジナルで機械式腕時計を作製してもらいたい!。目標の2倍強となる資金調達を達成し、話題となった。つくばエクスプレスを降りたち、車で10分ほど。幹線道路から1本入ったところにその時計屋はある。アパートの一角のような所を店舗としており、なぜここに時計屋があるのか?と思わせる立地だ。
そんな地方の一時計屋がなぜクラウドファンディングで成功を収めることができたのだろうか。そのストーリーをdoppelの代表でもある清水義孝氏、マネジメントなどをサポートするドサナイテの曽我真氏、そして時計師の牧原大造氏を交えて伺った。
わずか12畳ほどの店舗にはアンティークから現行品まで商品がズラリと並ぶ。とはいっても都会の時計ブティックなどと比べると、商品数は半分にも満たないだろう。それにも関わらずお客さんの足が途絶えることはない。平日の昼間にも関わらず、だ。「ウチはほとんど常連さん。半分は買いに来ているけど、会社の昼休みに“たむろし”に来ているんだと思う」と清水氏は語る。そう言った清水氏も元々は「doppeL」の常連客だったそうだ。