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働き方改革の残業規制により5人に1人が「サービス残業が増加」、物流業界の2割が「給与が減少」

2024.06.27

2019年から導入が始まった「働き方改革」。時間外労働の規制や有給取得の義務化され、2024年には物流・建築業で実施猶予期間が終わり話題となった。では、働き方改革が導入されたことにより、現場の状況にどのような変化があったのだろうか。

レバレジーズが運営するフリーター・既卒・第二新卒向け就職支援サービスハタラクティブは、2018年3月以前から現在にかけて正社員として勤務している男女399名を対象に、働き方改革の残業規制における残業の実態調査を実施した。

残業規制による変化「残業時間の可視化」が最多、働き方の見直しまで至らず

2018年3月以前から現在にかけて正社員として勤務している男女399名に対し、就業先で残業時間削減に関する施策は実施されているか聞いたところ、約4人に1人が「実施実感無し(25.6%)」と回答した。

企業規模別※では、企業の規模が小さくなるほど従業員の残業削減に関する施策の実施実感が低く、小規模企業では半数以上が「実施していない(52.9%)」と回答している。

※ 調査における企業規模の定義(本調査において、企業規模の分類は以下の基準に基づく)
・大企業:社員数500名以上
・中小企業:社員数20名以上500名未満
・小規模企業:社員数20名未満

具体的な取り組みで最も多かったのは、「残業時間の可視化(62.0%)」であった。次いで「長時間労働者への声がけや配慮など、勤怠管理の整備(48.5%)」と続く。

「オペレーションの工夫・改善(17.2%)」「機械化・自動化を目指したシステムの導入(12.8%)」「リスキリングの導入など、従業員の能力の向上(4.4%)」などの、労働生産性を本質的に向上させる取り組みができている企業は限られている。

働き方改革における残業規制の前後で「実労働時間※が削減された(30.3%)」と回答した人は約3割に留まった。
※ 実労働時間:使用者の指揮命令に従い実際に労働している時間(休憩時間は含まない)

「残業規制によりサービス残業が増えたと感じるか」という問いに対し、約5人に1人が「サービス残業が増えたと感じる(23.3%)」と回答している。

企業の残業削減に関する取り組みは、本質的な残業改善に至ってない施策が目立つ。会社に申請できる残業時間が減っただけで、実際の業務量は変わらないため、結果として「残業を隠さざるを得ない」状況に陥っていることが予想される。

残業規制を受けて給与に変動はあったかについて聞いたところ、約8割は「変わらない(76.2%)」と回答したものの、約1割は「給与が下がった(11.0%)」と回答した。

2024年4月から「時間外労働の上限規制」が適用された物流・建設業界と、その他の業界※1を比較したところ、物流業界においては約5人に1人が「給与が下がった(22.4%)」と回答しており、その他の業界と比較しても12~18pt程度高い数値が出た。

物流業界では長時間労働が常態化している。厚生労働省※2によると、トラックドライバーの超過実労働時間数は全産業と比較して3倍を超えており、このことから残業規制による給与への影響が起きやすいことが予想される。

給与が減ったと回答した物流業界の正社員からは「今まで残業をする事でなんとか生活出来ていたのに、残業が出来ないせいで収入が減り、転職を考えなくてはいけなくなった」といったコメントが寄せられた。

※1 本調査における、「その他の業界」に関して:IT/医療・介護・福祉/不動産/広告/専門商社/金融・保険/メーカー(機械・電気・電子・素材)/サービス
※2 2022年3月,厚生労働省,「令和3年賃金構造基本統計調査の概況」

■ハタラクティブ事業責任者・後藤祐介氏からの一言

働き方改革により、時間外労働の上限規制が導入され、約5年が経過しました。これまで物流・建設業では上限規制の実施が猶予されてきましたが、2024年4月より法規制の適用が開始されています。

今回の調査では、企業の規模や業界によって残業削減に関する取り組みの有無や内容にはばらつきがあることがわかりました。

上限規制が導入されてから約5年が経過しましたが、本質的に労働生産性を向上させる取り組みを実施している企業は限られていることが明らかになっています。

働き方改革の残業規制による影響で、約5人に1人がサービス残業の増加を実感していると回答したことからも、その実態がうかがえます。

昨今、リモートワークの普及により「仕事を持ち帰ることができる」環境が広がっています。企業が「見えない残業」を管理することは、ますます難しくなっていくのではないでしょうか。

また、賃上げが話題に上がる一方で、残業規制による「給与減」の実態も浮上しています。労働生産性が向上せず、残業時間だけが制限されるため、残業代が減少するケースは少なくありません。

その結果、転職や副業、スポットワークを余儀なくされ、長時間労働を避けられない状況に陥るというケースも起こり得ると考えられます。

オーストラリアでは今年2月、従業員が勤務時間外に仕事の連絡を無視しても不利益な扱いを受けない「連絡遮断権」、つまり「つながらない権利」を定めた法律が制定されました。

「適正な就業時間」を実現するには、企業がどう取り組むかは大きな影響を与えますが、同時に、日本における労働環境の法整備がますます必要になると言えるでしょう。

調査概要
調査対象:2018年3月以前より正社員として勤務している男女399名
調査年月:2024年4月23日~4月26日
調査方法:インターネット調査
回答者数:399人
調査主体:レバレジーズ株式会社
実査委託先:GMOリサーチ株式会社

関連情報
https://hataractive.jp/

構成/Ara

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