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地震が発生する際、スマホやテレビに通知が届く「緊急地震速報」は、身の安全を確保するための、重要な役割を担っています。
本記事では、緊急地震速報とは、どのような仕組みで発令されるものなのか、これまでの履歴を確認する方法はあるのかなど、その概要をご紹介します。
東京でも北海道でも沖縄でも! 〝今〟地震が来ることがわかる緊急地震速報の仕組み
そもそも緊急地震速報は、どのようにして地震の発生を感知し、通知を出しているのか。まずはその仕組みについてチェックします。
緊急地震速報は気象庁が発表している! 震度や震源地もわかる?
緊急地震速報は、基本的に気象庁が発表し、テレビ・ラジオやスマホ、市町村の防災行政無線など通知を出しています。
地震で生じる「地震波」には、秒速約7km/sと速いスピードで伝わる「P波」と、秒速約4km/sとゆっくりながら揺れは強い「S波」の2種類があります。
気象庁では、震源付近でP波を検知した地震計のデータを解析し、震源や地震の規模、予測される揺れの強さを計算しています。
これを発表するのが、緊急地震速報。全国約690か所ある気象庁の地震計・震度計に加えて、全国約1000か所ある、国立研究開発法人 防災科学技術研究所の地震観測網を利用して、地震の発生を素早く検知しています。
緊急地震速報に活用している観測点(令和4年4月1日現在):気象庁データ
【参照】緊急地震速報のしくみ
緊急地震速報と「津波警報等」は別もの?
地震が起きた際には、津波の発生も気になるところ。気象庁では、地震の発生に伴って津波による災害が予測される際に、「大津波警報」「津波警報」「津波注意報」を、津波の高さに応じて発表。これらを「津波警報等」といいます。
津波警報等の第1報は、地震発生後およそ3分間で、地震の規模や位置を推定し、全国を66区域に分けて発表されます。
【参照】「緊急地震速報」と「津波警報」等 いざそのとき、身を守るために!
緊急地震速報は都道府県ごとに履歴の確認もできる?
過去に発表された緊急地震速報の履歴は、気象庁のサイトより、「緊急地震速報(予報)発表状況」、「緊急地震速報(警報)発表状況」の双方が確認できます。
執筆時点で確認したところ、都道府県ごとにデータをチェックするといった機能は搭載されていないようですが、時系列順に震央地名や観測最大震度が確認できます。
また、通信キャリア回線を契約している場合は、キャリアごとに受け取った履歴を確認することもできます。
【参照】緊急地震速報(予報)発表状況
【参照】緊急地震速報(警報)発表状況
【関連記事】緊急地震速報のメール履歴をiPhoneで確認する方法【キャリア別】
緊急地震速報がスマホに届く仕組みは? 関東でも関西でも〝今〟の通知が届く!
緊急地震速報といえば、お手元のスマホに届くものというイメージの人もいるはず。
先に触れた通り、緊急地震速報は気象庁が発表しています。気象庁は、最大震度5弱以上の地震を検知した際に、通信キャリアとの専用線を通して、知らせを送ります。
知らせを受け取った通信キャリアは、所有している基地局に対し、「震度4以上の強い揺れが起こると予想されるエリアにいる人に地震発生を伝える」指令を出します。
これにより、該当エリアにいるユーザーは、スマホで緊急地震速報を受け取ることができます。
【参照】スマホの緊急地震速報って、どうやって鳴らしているの?
Yahoo!などのアプリでも気象庁のデータが見られる!?
スマホに届く緊急地震速報に頼るのではなく、Yahoo!が提供する「Yahoo!防災速報」のようなアプリを使って、災害情報をチェックするのもおすすめ。
中には、気象業務支援センターと接続した専用線から、ダイレクトに情報を受け取っているアプリなどもあるので、これらを活用して、有事に備えるとよいでしょう。
X(旧Twitter)などのSNSでのリアルタイムな情報収集は慎重に
近年はXなどのSNSが普及していることもあり、情報収集はSNSで行うという人もいるはず。リアルタイムで更新されるSNSで、最新の情報をキャッチするのも、1つの手段でしょう。
ただし、SNSは個人で配信している情報も多いため、誤情報の拡散などには注意が必要です。
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※データは2024年4月上旬時点での編集部調べ。
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文/佐藤文彦