3)子ども向けの運動用スマートシューズ『DIGICALIZED(デジカライズ)』
続いては、子ども向けの運動を促すゲーム性もあるシューズだ。専用センサーを靴の中敷きの下に入れることで、子どもの足の動きをリアルタイムに解析し、歩数によってストーリーが展開する専用アプリでゲームを楽しみながら運動習慣が身につく仕掛け。
●開発経緯とこだわり
提供元の株式会社バンダイ ファッションブランド事業部 林田梨紗子氏は次のように開発経緯とこだわりを話す。
「スポーツ庁によると、2019年以降、小中学生の体力合計点は男女共に低下し続けており、2022年度の調査において過去最低点を記録しました。また肥満生徒は小学生の男女共に増加しています。DIGICALIZEDはこれらの課題や、ブレイクダンスがパリ五輪の正式競技となったり、ダンスが中学生の必修科目になるといった、子どもたちをとりまく運動環境の変化に着目し、子どもたちの運動習慣改善サポートをテーマに商品開発しました。
本商品は子どもたちに、継続的に楽しく運動してもらうため、東京大学名誉教授の深代千之氏からお話を聞き、他にセンサーのセンシングアルゴリズムなど、各分野の専門家による監修・協力のもと企画・開発を行いました」
●運動を継続できる工夫
子どもに運動を継続してもらうために、どのような点を工夫しているのだろうか。
「やりこみ要素のあるアプリにしていることです。『クエストモード』としてオリジナルのストーリーを用意し、プレイヤー自身が物語の主人公になってストーリーを進めていけます。パルクールやダンスなどの体感アクティビティが必要になることから、物語を進めながら体を動かす仕組みになっています。またストーリーは随時アップデートコンテンツとして更新されていきますので、始めてすぐに全部をやりこんで飽きてしまうということが起きず、定期的に運動を促すようにしています。
子ども向けのサービスなので課金などは一切なく、歩いたり、運動することによってポイントをためてストーリーを進めていくことができ、ポイントではアバターアイテムを購入できるようになっています」
ユーザーからは好評の声が多数寄せられており、親からは「運動嫌いな子どもが夢中で楽しんで運動している」との声も多いそうだ。また「歩数に応じてミニゲームができ、キャラクターをゲットできるのを楽しみに、毎日たくさん歩き回るようになった」との声も。
靴そのものは子ども靴開発の専門家のアドバイスのもと、足型から設計し、動きやすさ・フィット感を重視することで、子どもの足の成長に配慮したつくりにしているという。その点から「履き心地がいい」「ビビットなカラーリングが他になくていい」などの声もあるそうだ。
ウォーキングや睡眠習慣が自然と、しかも没入しながら実践できてしまう3つのアプリやグッズ。ちょっとした仕掛けで、従来のように「継続しなければ!」という義務感から逃れられるというのは画期的だ。大人も子どももぜひ取り入れてみたい。
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文/石原亜香利