社会人歴3~5年目の先輩社会人1,000人が伝える新社会人へのアドバイス、心身の不調時に思い出してほしい、「我慢」以外の選択肢とは
次に、社会人歴3~5年目の20代・30代の先輩社会人の男女1,000人に、社会人になってからの不調の経験について聞いた。
まず、自分が新社会人として働いていた頃(社会人になって1年以内)、心身の不調を我慢して働く「隠れ我慢」の経験があるかと聞くと、21.3%が「頻繁にあった」、39.7%が「時々あった」、23.8%が「ほとんどないが経験はある」と回答。先輩社会人の84.8%が、新社会人の頃に隠れ我慢を経験していることが判明。
隠れ我慢をした経験は、男性(81.7%)より女性(88.2%)に多く、「新社会人時代に生理・PMSの悩みを我慢して働いた経験がある」と答えた女性の先輩社会人は81.5%にも上った。
先輩社会人に新社会人の頃について聞くと、60.8%が「1年のうちでも4月は不調を我慢しがち」と回答。
実際、入社後初めの3カ月間に無理して頑張りすぎて、後で体調を崩してしまった経験を聞くと、3人に1人が「頑張りすぎて体調を崩した経験がある」(34.1%)と答えていた。
新社会人の頃に隠れ我慢した経験はその後どのように影響するのか、先輩社会人の調査結果を紹介しよう。
「現在、心身ともに健康で過ごせている」と答えた人は、新社会人の頃に隠れ我慢していた人が61.1%、していない人が69.1%と8.0pt差があった。
「今の職場が好き」と答えた人は、隠れ我慢していた人が61.6%、していない人が68.4%と6.9pt差があり、僅差ではあるものの、隠れ我慢していない方が今の社会人生活を充実して過ごせているようだ。
新社会人の頃に隠れ我慢をしていた先輩社会人に対し、後輩にあたる今年の新社会人に対する思いを聞いた。
まず、自身が社会人として経験を重ねてきたことを踏まえて、新社会人に対してどのように考えるか聞くと、先輩社会人の約8割が「社会人だからといって不調を我慢しなくていいと思う」(79.9%)と答え、「不調を感じてつらいときは、無理せず周りに相談してほしいと思う」(81.7%)、「新社会人時代こそ、無理しないことが大切だと思う」(81.5%)と答えていた。
新社会人時代に無理をして隠れ我慢してしまった経験に基づいた、先輩社会人からの実感のこもったアドバイスとなっている。
新社会人の頃に隠れ我慢の経験が1度でもある先輩社会人848人に、新社会人に伝えたいことを聞いたところ、先輩社会人の8割以上が「心身の不調を我慢しないでほしいと伝えたい」(81.1%)と答えた。
また、新社会人が不調のとき、彼らが我慢する以外の考え方や行動を取れるようサポートしたいかと聞くと、約9割が「サポートしたい」(89.0%)と答え、「新社会人と一緒に、心身の不調時に我慢しなくて済む環境を作っていきたい」(89.5%)と答えている。
自分が新社会人の頃に隠れ我慢をしたからといって、後輩に我慢を強いることはなく、先輩社会人の多くが何かと不安な後輩を優しく迎えたいと考えているようだ。
不調時に我慢する以外の考え方や行動を取れるようサポートしたいと考える先輩社会人から、後輩の新社会人に不調時の対応について具体的なアドバイスを募ったところ、「不調を周りに伝えて、もしものときにカバーしてもらえるようにしておく」(社会人3年目・男性)、「80%の力で仕事をしたり、サプリや栄養ドリンクを取ったりすることもおすすめ」(社会人4年目・女性)など、実践的なアドバイスが届いた。
また、新社会人へのエールとして、「社会人生活はマラソンなので不調を感じたら力を抜いていい!」(社会人4年目・女性)、「自分で自分を褒めてあげること」(社会人3年目・男性)など、頑張りすぎずに一緒にやっていこう!という温かいメッセージも届いた。
調査概要
新社会人と先輩社会人に聞く、「働くことと不調に関する意識調査」
実施時期:2024年1月5日(金)~ 1月12日(金)
調査手法:インターネット調査
調査対象:2024年4月に新社会人になる予定で高校・専門学校(短大含む)・大学・大学院に在籍中の男女1,000人、有職者で社会人歴3年~5年目の20代・30代男女1,000人(新社会人は人口動態に合わせた回収に基づく出現率でウェイトバック集計を実施し、社会人は人口動態に合わせて回収)
調査委託先:マクロミル
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある。
関連情報
https://www.tsumura.co.jp/onemorechoice/
構成/Ara