社内規程管理クラウドの企業向けサービス「KiteRa Biz」と社労士向けサービス「KiteRa Pro」を展開するKiteRaでは、20代以上の医師360名を対象に、勤務医の時間外労働(残業)の上限が原則年間960時間に制限される「医療の2024年問題に関する実態調査」を実施。結果をグラフにまとめて発表した。
本稿では、その概要をお伝えする。
24.5%が『医師の働き方改革』を「知らない・よくわからない」
「2024年4月から医師の時間外労働(残業)が上限規制される『医師の働き方改革』について知っていますか」の質問に対する回答は、最多が「知っている」75.5%、次いで「聞いたことはあるがよくわからない」18.1%、「知らない」6.4%で、24.5%の医師が『医師の働き方改革』に関して理解できていない実態が明らかになった。
■21.7%が 時間外労働の上限規制に「賛同しない」
「2024年4月から施行される医師の働き方改革で設けられる『勤務医の時間外労働の年間上限規制』に賛同していますか」の質問に対する回答は、「賛同しない」21.7%、「どちらともいえない」43.9%、「賛同する」34.4%だった。
約6割が上限規制に後ろ向きである様子がわかる。
■時間外労働の上限規制施行後、上限規制の範囲内で「勤務できない」が39.7%
「2024年4月に時間外労働(残業)の上限規制が施行された後、この上限規制の範囲内で勤務ができると思いますか」という質問への回答は、「勤務できない」39.7%が、「勤務できる」60.3%だった。
このままでは約4割が時間外労働の上限規制違反となる可能性がある。
■48.4%の医師が、勤務先で時間外労働の上限規制に関する対策が何も行われていないと認識
「勤務先で、時間外労働(残業)の上限規制に対して何かしらの対策がされましたか」との質問に対する回答は、最多が「何も行われていない・わからない」48.4%、次いで「医師など医療スタッフの増員」17.5%、「勤怠管理の徹底」16.7%だった。