冷蔵庫は長く使うことも多い家電ですが、故障や寿命などでいずれは買い替える時がきます。この記事では、冷蔵庫を買い替えるタイミングや、買い替える時にチェックするポイントを解説します。冷蔵庫の買い替えを検討している方は参考にしてください。
冷蔵庫はどれくらい使ったら買い替えるべき?
冷蔵庫が故障するまでは買い替えない、という方もいらっしゃるかもしれませんが、冷蔵庫は1日でも使えないと不便な家電です。故障してからすぐに購入しても、配送まで数日かかる場合もあります。さらに、慌てて買い替えると、購入する製品について十分に検討できないという問題も起こり得ます。
これらのデメリットを考えると、できれば冷蔵庫が故障する前に、買い替えに備えて準備をしておくべきでしょう。
冷蔵庫を買い替えるタイミングは「メーカー保証」をチェック
冷蔵庫を買い替えるタイミングを知る手段の1つに、メーカー保証があります。一般的な冷蔵庫の保証期間は1年ですが、圧縮機や冷却器、冷却循環用ファンやファンモーターなどの冷媒回路に関しては5年とされている場合が多くなっています。
メーカー保証の点からみると、冷蔵庫の買い替えタイミングは5年が1つの目安になりそうです。
また、全国家庭電気製品公正取引協議会によると、電気冷蔵庫の補修用性能部品の保有期間は9年です。つまり、製造終了から9年経つと、故障した際に部品がなくて修理ができないという事態が生じます。
【参照】公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会/別表3 補修用性能部品表示対象品目と保有期間
購入時からではなく、あくまでその製品の製造が中止されてからではありますが、9年も目安の1つになるといえるでしょう。ただし、製品によってはこの期間が過ぎても部品が保有されている場合があります。
1年のうちに冷蔵庫が安くなるタイミングはある?
実際に冷蔵庫を買い替える際には、安くなるタイミングに合わせるとお得に購入できます。
家電量販店の決算期である2~3月は、他の家電と同様大規模なセールが行われることが多い傾向があります。また。新生活応援セールと銘打って冷蔵庫を含む生活家電のセールが行われることもあります。
冷蔵庫を買い替えると電気代に影響がでる?
電気代に関しては、近年の製品は省エネ性能が上がっていて、買い替えることで電気代が安くなる場合が多くなっています。
具体的な省エネ効果は買い替える製品によって変わりますが、家電製品協会の「スマートライフおすすめBOOK」によると、10年前の冷蔵庫と比較すると約35%~約42%の省エネになり、約4560円~約6110円の節約ができるとのことです。
【参考】スマートライフおすすめBOOK 2023年度版(一般財団法人 家電製品協会)
冷蔵庫を買い替える時にチェックするポイント
ここからは、冷蔵庫を買い替える時にチェックするポイントを解説します。
冷蔵庫を買い替える時にチェックするポイント①【本体サイズ】
設置場所の広さを事前に測り、そこに収まる冷蔵庫に買い替えましょう。冷蔵庫の場合、本体自体のサイズに加えて、背面や側面には放熱のためのスペースが必要になります。メーカーのホームページには最小必要設置スペースが記載されているので、チェックしておいてください。
また、ドアを開閉するためのスペースも計算に入れておく必要があります。搬入の際に玄関や台所のドアを通るかなども確認しておきましょう。
冷蔵庫を買い替える時にチェックするポイント②【容量】
買い替えの場合、古い冷蔵庫よりも容量が少なくなると不便に感じることがあります。家族構成が変わるなどの事情がある場合を除いて、今使っている冷蔵庫よりと同等もしくは大きめの冷蔵庫への買い替えをおすすめします。
家族の人数を元にした容量の目安は、家族の人数1人あたり70L、これに常備品120L~170Lと予備スペース100Lを足して計算する方法があります。
(家族の人数×70L)+(120L~170L)+100L
計算結果と現在使っている冷蔵庫の容量を比べ、現状のサイズでいいのか、それよりも大きくしたいのかをあらかじめ考えておくといいでしょう。
冷蔵庫を買い替える時にチェックするポイント③【機能】
製品によって、備わっている機能もずいぶん違うので、チェックしましょう。肉や魚、野菜など食材に適した温度や湿度に制御する機能を備えた冷蔵庫なら、鮮度を保って食材を保存できます。
最近の冷蔵庫には、カメラで庫内の撮影ができて買い忘れを防げる機能や、スマホアプリを使って賞味期限の管理ができる機能などを搭載したものもあります。自分に必要な機能、欲しい機能について検討しておきましょう。
【参考】東芝の冷凍冷蔵庫「VEGETA」に通常の7倍のスピードで急速冷凍できる6ドアタイプFZSシリーズが登場
【参考】パナソニックが冷凍保存時の霜つきや乾燥を抑える「うまもり保存」機能を搭載した冷蔵庫を発売
【参考】庫内の食材をスマホで確認できる!クラス最大級171Lの冷凍室を備えたアイリスオーヤマの大型冷蔵庫453L・503L
冷蔵庫を買い替える時にチェックするポイント④【電気代】
節約に力を入れたいなら、電気代もチェックすべきポイントです。省エネ性能が高く電気代が安い冷蔵庫は、家計の助けになるだけでなく地球環境にも優しいのでおすすめです。
冷蔵庫が1年間で使用する消費電力量は、年間消費電力量(単位 kWh/年)で示されます。これに電気料金単価(1kWh当たりの電力料金)をかけると電気代の目安になります。
電気料金単価は契約している電力会社によって異なりますが、公益社団法人全国電気製品公正取引協議会が目安単価を決めていて、現在は31円/kWhです。カタログや販売店で表示されている電気代は、この数字で計算されています。
【参考】最新モデルは節電効果も絶大!電気代も食品ロスも減らせる省エネ冷蔵庫選び3つのポイント
冷蔵庫を買い替える前に準備は必要?
冷蔵庫を買い替える際には、新しい冷蔵庫が搬入される前に古い冷蔵庫の中身を空にしておく必要があります。中に入っている食材はできるだけ減らしておきましょう。
自動製氷機能を備えた冷蔵庫の場合、給水タンクの水も空にしておく必要があります。また、冷蔵庫の搬入経路になる玄関や廊下に置いてあるものは事前に片付けておきましょう。
冷蔵庫を買い替える時に中身はどうすればいいの?
食べきれなかった食材は、一時的に外に出す必要があります。新しい冷蔵庫が届いていても、新しい冷蔵庫の電源を入れてから庫内の温度が下がるまで時間がかかります。冷蔵庫の大きさなどによっても変わりますが、温度が下がるまで4時間~10時間ほどかかることが多いです。気温が高い季節には、さらに時間が伸びることもあります。
冷蔵庫を買い替える際には、クーラーボックスなどの保冷ができる容れ物を用意して、食材を収納しておくと安心です。
【参考】買い替える前に確認しておきたい冷蔵庫の処分方法と費用
冷蔵庫の買い替えはタイミングを知って、上手な買い替えを!
冷蔵庫は毎日使う家電なので、買い替えるタイミングが分からないという人も多いかもしれません。買い替えのタイミングに迷ったら、この記事を参考にしてください。
故障して仕方なく買い替えるという場合もあるかもしれませんが、買い替えによって省エネになったり、欲しい機能が手に入ったりすることもあります。故障する前に買い替えるのにもメリットがあるでしょう。上手に冷蔵庫を買い替えて、生活の質を上げることにも役立ててください。
※データは2023年9月中旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用はあくまで自己責任にてお願いします。
文/ねこリセット