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「自分が伝えたいこと」だけ話してませんか?説明が下手な人に共通する思考法

2022.11.21

「上手な説明には「コツ」があります」26万人超の登録者を擁するビジネス系YouTuberのハック大学 ぺそ氏は言います。
説明が下手な人は、なぜ、同じ失敗を何度も繰り返すのか? それは、根本的な「考え方」「思考」に欠陥を抱えているからで、「ちょっとしたテクニック」を身に付けて、上手に使い分けられるようになれば、誰だって説明力はぐっと上がるそうです。外資系金融機関に勤める現役ビジネスパーソンである同氏がビジネスの最前線で出会った「説明が上手い人」がどんな話し方をし
ているのかを観察し、導き出した著書『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』から「説明下手な人の特徴」を一部抜粋・再構成してお届けします。

ハック大学ぺそ著/アスコム
『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』

説明が下手なのは、考え方が正しくないから

 説明力はちょっとした「コツ」「テクニック」を身に付けることで、グンとアップします。「コツ」「テクニック」をとにかく覚えるということでもいいのですが、より深く会得し、テクニックを使いこなすには、まず説明に対する「考え方」を押さえるのが早道です。

 私はビジネスの現場で遭遇した「説明が下手な人」を観察しているうちに、テクニック以前の心構えの点で、説明が上手な人とは違いがあることに気づきました。

 それも、下手な人は判で押したように、同じような思考回路をしているのです。

 なぜかといえば、人間の行動というのは、その背景にある「考え方」が具現化したものだからです。極端な話、正しい考え方をしていれば、正しい行動ができますし、間違った考え方からは間違った答えしか出てきません。

そのため、自らのビジネスへの向き合い方を再検証し、「自分の心構えはここが間違っていたんだ、今度からこう変えよう」という気づきとともに学んでいただければ、格段に身に付きやすくなります。逆に、考え方を変えずに、単にテクニックだけ得ようとしても、思ったほど使えず、応用が利かない可能性もあります。

 これから上げる4つの特徴を見て、ひょっとすると「自分もそうかも……」と感じ、ドキッとするかもしれません。ですが、心配はいりません。最初から正しい心構えができている人は、ほんの一握りです。私自身も、過去にはこのような特徴に当てはまっていた時期がありました。

 自分の考え方の特徴を知り、改めるべきところを改め、そのうえでテクニックを身に付ければ、あなたが取り組む仕事は格段に上手くいくようになります。

[特徴1]「相手が聞きたいこと」を考えず「自分が伝えたいこと」だけ話す

 説明がうまくいかない最大の理由を一言で言うなら、「相手を無視している」からです。相手に向けて説明しているんだから、まさかそんなことをするわけはないと思うかもしれませんが、緊張や経験不足が原因で、あるいは、配慮不足や不注意のせいで、ごく当たり前の「相手のことを考える=相手ファースト」の大原則が、頭の中から消し飛んでしまうことがあります。

 説明しなきゃ、説明しなきゃ……という気持ちばかりが先走ってしまい、言葉が続かなくなったり、沈黙が生まれる瞬間が怖くて、口が勝手に動いたり、無理に言葉をつないだりする経験が、私にもありました。

 これは、「説明しよう」「説明しなきゃ」という気持ちに飲み込まれ、「何のために」「どう説明するか」が意識できていない状況です。本書のスタートは、その意識をつくっていくことから始めたいと思います。どう説明したいか迷ったら、

自分はこれから、何のために説明するのだろう?

相手は、自分から何を説明されるとうれしいのだろう?

 つまり「相手」と「目的」について再確認するクセを身に付けるといいでしょう。これだけでもあなたの説明は格段に違ってくるはず。本書では繰り返し「相手」と「目的」を考えます。

■いい説明は必ず聞く側にメリットがある

 ところで、いい説明とは一体どんな説明でしょう。内容が簡潔にまとまっている、正確に伝わる、わかりやすい……、状況に応じてさまざまなバリエーションが考えられます。

 ですが、自分としてはいい説明をしているつもりなのに、なぜか相手に伝わらない。そんなとき、あなたの説明は「自分ファースト」になっている可能性が高いのです。

 たとえば、

「この商品をお使いになりますと、年間で最大10万円もお得になります」

「私どもは、この商品を開発するために2年の歳月を費やしました」

 という2パターンを考えたら、どちらの説明をより聞きたいでしょうか。

 多くの人が前者に興味を示すでしょう。それは「相手ファースト」の立場に立って、相手にとってのメリットを具体的に示しているからです。

 もちろん、商品開発のストーリーに興味を示す人もいるでしょう。ただし、このケースでは、相手のことを考えずに「私はこんなに大変だったんです、聞いてくださいよ」と一方的に話している印象を持たれかねません。

 いい説明は、必ず相手の得につながっています。言い方を変えれば、得になるかもしれないと思ってもらえさえすれば、相手は説明を聞く気になります。得になるからこそ、説明を受けて相手は行動したり、考えを変えたり、お金を払ったりします。その結果、相手が期待通りのメリットを得れば、説明者への評価や信用もアップするのです。

■期待と不安をあおれば、相手の心をつかめる

 相手が説明を聞くメリットはさまざまですが、一般化すればある原則が見いだせます。これは、私がYouTubeの動画を考える際にも意識していることなのですが、たくさんの方に動画を見てもらうには、どんな内容(ジャンル)であっても、

この動画を見れば、こんな「プラス」が得られる=期待をあおる・見たら得する

この動画を見れば、こんな「マイナス」が埋まる=不安をあおる・見ないと損する

 どちらかのメリットを提示できるように意識しています。

 私がYouTubeに投稿している動画も説明の一種ですし、どんな「説明」をするかは、動画のタイトルやサムネイルで短く示されます。そこに、「ゼロからプラス方向に知識を得られる」、または「いまマイナスな事柄が人並み(=ゼロ)にできるようになる」という情報を載せます。そうすることによって、その説明を聞きたいという状態に相手の心をセットできます。

 あとは、扱う情報の内容がどれだけ多くの人の関心を集められるかどうかの勝負になるわけです。

■説明は「相手」×「目的」で成り立っている

 相手と向き合って説明をする場合であれば、相手が誰なのかは常に目に入り、ある程度意識しやすいと言えます。しかし、その場の目的が何なのか、何のための説明をする場なのかは、改めて意識をしないと忘れがち。焦っていればなおさらです。

 相手は、上司や部下、同僚、得意先、果ては親や子ども、結婚相手や恋人かもしれません。目的も、報告、相談、連絡だけでなく、営業やプレゼン、勧誘、セールス、許可や承認、許しを得ることや、暇つぶしから愛の告白までさまざま考えられます。

 両者を組み合わせることで、どんな内容の説明をするのかも、どういう順番、どういう話し方や資料を使って説明するのかも、おのずと正解に近い方向性やヒントが得られます。

 常に、相手の目的を満たす説明を心がける。「相手」×「目的」は、説明力を上げていく基本的な公式です。

 逆に言えば、相手が求めていない内容を説明することには意味がありません。これはとても大切なポイントで、「自分なりに一生懸命説明しているつもりなのに、相手に評価されない」というつらい思いをしている多くの人が陥っているワナなのです。

 なぜワナかというと、たとえ相手が求めていない説明であろうと、説明の内容としては「合っている」可能性があるからです。

 ですが、たとえそれが内容的には正しくても、相手の目的を無視した自分ファーストの説明であれば逆効果。「今、そんなこと聞いてないよ!」と怒られたり、説明自体は正しい内容のはずなのに、かえって自分の評価を落とすという皮肉な結果になりかねません。

特徴を見て、ひょっとすると「自分もそうかも……」と感じ、ドキッとするかもしれません。ですが、心配はいりません。最初から正しい心構えができている人は、ほんの一握りです。私自身も、過去にはこのような特徴に当てはまっていた時期がありました。

特徴2へ続く。

自らのビジネスへの向き合い方を再検証し、気づきとともに、正しいテクニックを学べば格段に身に付きやすくなるはず。筆者がビジネスの現場で「説明が上手い人」から学び、実際に試して確実に役に立つことを証明できたスキルだけを厳選した『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』。ぜひ「考え方」と「テクニック」の両方を学んで、ビジネスの荒波を乗り越える力を身に付けてほしい。

<関連記事>
特徴2 毎回同じ人にダメ出しされているのに「攻略法」を考えない
特徴3 自分が理解し切れていないことを説明しようとする
特徴4 「説明の技術」を熱心に学ぶけれど実践しない

ハック大学ぺそ
ビジネス系YouTuber、1988年生まれ。主にYouTubeチャンネル「ハック大学」を通じて、仕事術、キャリア戦略などビジネスに役立つ情報を発信。チャンネル登録者数は25万人を超える。チャンネルにアップされた動画のなかでも、説明に関する動画は人気のコンテンツ。専業YouTuberではなく、普段は外資系金融機関に勤める現役のビジネスパーソンで、年収は約2000万円。著書に『行動が結果を変える ハック大学式最強の仕事術』(ソシム)、『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』(アスコム)がある。

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