入力したデータの絞り込みや、並べ替えをしたい時に便利なフィルター機能。Excelでの表作成に慣れている人であれば、一度は使用したことがあるのではないだろうか。オンラインで表作成、表計算が行えるGoogle スプレッドシートにも、Excelと同様にデータにフィルターをかける機能が備わっている。
そこで本記事ではGoogle スプレッドシート上でデータの絞り込みや並べ替えが行える「フィルタ」と「フィルタ表示」について、それぞれの使い方や機能の違いを解説する。よく似た2つの機能の特徴を理解し、上手く使い分けできるようにしよう。
フィルタ機能の使い方
Googleスプレッドシートの「フィルタ」は、条件を指定してデータの絞り込みや並べ替えができる機能。手動で入力したデータを後から見やすく整理したい時に便利だ。
基本的な使い方
フィルタ機能の使い方はとてもシンプル。関数の知識がなくても、直感的な操作によってデータの整理ができる。ここからはフィルタ機能の基本的な使い方を見ていこう。
【フィルタのかけ方】
1.フィルターをかけたい表の範囲をドラッグで指定する
2.上部メニューの「データ」から「フィルタを作成」を選択
3.フィルタがかかっている範囲の行・列が緑色で示される
4.フィルタの範囲を広げる、狭めるなどの変更したい場合は「データ」から「フィルタの削除」をクリック。その後、範囲を選択し直して再度フィルタを作成する。
【データの絞り込み・並べ替え方法】
各列のプルダウンメニューをクリックすると、並べ替えや絞り込みのためのメニューが表示される。
このメニューから、フィルタ条件の設定が行える。複数条件の絞り込みも「条件でフィルタ」を使えば簡単に条件の指定が可能だ。もちろん、手動で関数を入力することもできる。
フィルタがうまくかからない場合
手順に沿って操作したにも関わらずフィルタが上手くかからない時、入力済みのデータのどこかにフィルタを有効にする上での問題が生じている可能性が高い。よく見られるのは、指定した範囲内に空白のセルや結合されたセルが含まれているケースだ。この状態ではフィルタが正しく反映されないため、入力データを修正する必要がある。
フィルタとよく似た「フィルタ表示」とは
Google スプレッドシートには、フィルタとよく似た「フィルタ表示」という機能も存在する。ここからは両者の違いやフィルタ表示の使い方について解説する。
フィルタとフィルタ表示の違い
Google スプレッドシートでは、複数人でのファイルの同時閲覧や共同編集が行える。「フィルタ」を使用する場合、ファイルのアクセス権限を持つユーザー全員にフィルタをかけた後の見え方が反映されてしまうため、同時にファイルを閲覧しているユーザーに迷惑を掛けてしまう恐れがある。
一方で、「フィルタ表示」機能では、その表示設定をした本人にのみフィルタをかけた状態が有効になるため、他のユーザーからのファイルの見え方に影響をおよぼす心配がない。いわば、自分だけのフィルターをカスタマイズできる機能だ。
フィルタ表示では、複数の設定を作成・保存できるため、一度設定を保存しておけば、後から何度でも再表示させることもできる。
フィルタ表示の作成方法
基本的な操作はフィルタ機能と変わらないため、フィルタを使うのに慣れていればスムーズに使いこなせるようになるだろう。フィルタ表示の詳しい作成方法は以下の通り。
1.データが入力されているセルをクリック
2.メニューの「データ」から「フィルタ表示」を選択し「新しいフィルタ表示を作成」をクリック
3.フィルタ表示が有効になる。通常のフィルタ機能と同様に、列の横のプルダウンリストをクリックしてデータの絞り込みや並べ替えが行える
4.「名前」 のテキストボックスに好きなフィルタ表示の名前を入力して設定を保存できる。何も入力をしなければ、デフォルトで設定された「フィルタ+フィルタ番号」の名前で保存される。
フィルタ表示を解除・削除するには
最後に、フィルタ表示の解除・削除方法を紹介しよう。
【フィルタ表示の解除方法】
フィルタのかかった状態を解除したい場合、以下のようにフィルタ表示の解除が行える。
メニューの「データ」から「フィルタ表示」を選択し、「なし」をクリック。
フィルタ表示を解除した後も、フィルタ表示のメニュー画面からフィルタ表示名を選択することで、すぐに再表示が可能。
【フィルタ表示の削除方法】
保存したフィルタ表示が不要となった場合は、設定自体を削除することもできる。
「データ」の「フィルタ表示」メニューから「フィルタ表示オプション」を選択し、「削除」をクリック。
削除したフィルタ表示は再度表示できないため、解除と削除の操作を誤らないように十分注意しよう。
※データは2022年8月下旬時点のもの。
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文/編集部