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本業と副業を両立させる秘訣とは?大手人材会社社員が見つけた新しい働き方・中編

2022.08.18

■連載/あるあるビジネス処方箋

前回から、3回連続で副業をテーマにインタビュー取材をした内容を紹介している。

人材紹介会社・パーソルキャリア(正社員4268人)の広報担当・矢儀田 汐理(やぎた・しおり)さんは本業で自社の広報活動に従事する一方で、2017年から副業をしている。特に異業種の大企業、中堅企業、ベンチャー企業、地方自治体などの広報業務を請け負う。矢儀田さんに、副業を成功させる秘けつを伺った。

◆矢儀田 汐理(やぎた しおり)
2011年、新卒でパーソルキャリアに入社。法人営業に配属。主にIT領域の営業を担当。2014年に半期MVP受賞。2015年には事業部内での顧客満足度評価1位を獲得。2016年にキャリアアドバイザーの職種に異動し、個人のキャリアカウンセリングなどに関わる。2017年に広報に異動。社内広報、社外広報を兼務し、現在はパーソルキャリアとグループ会社のベネッセi-キャリア広報を担当。

趣味:ゴルフ、釣り、映画やミュージカル鑑賞、漫画、ゲーム、おいしいごはんを食べることなど

Q.副業をひとりでするようになった後、仕事は次々と依頼があるものなのでしょうか?

法人営業部にいた2011年の頃から、社外の企業の社員とコミュニケーションを取る機会を意識的に増やしてきました。視野を広げたかったので会食に誘われたら、できるだけ行くようにしていたのです。

会食など人との出会いの場には積極的に参加している。

そこで知ったことを同期の社員とお酒を飲む場で、自分の考えであるかのように話すと「矢儀田はよく考えているね」と言われるのです(笑)。そのようなこともあり、社外の人と接するのがおもしろかったのです。この時期に多くの方と知り合ったことがその後、生きてきました。

ひとりで副業をはじめた2017年前後以降は、知人たちに「今、こんな形でこのような企業の広報を請け負っている」と機会あるごとに話すようにしてきました。すると、「うちの会社の広報でこういうことを手伝ってほしい」と声をかけてくださる方が少しずつ現れたのです。

その仕事をすると、一つの実績となります。そこの会社から他の会社を紹介してもらうようにもなりました。私のほうから営業をしかけることはしていません。日常的に人と会い、自分の近況を話すことで、新たな仕事につながるケースが多いのです。

会食に行くだけでなく、人とのつながりを増やすことは常に意識しています。例えば、法人営業部の頃から3つの美容院に行っています。それぞれの美容師の方に本業や副業のことを話すと、知り合いの方を紹介していただける時があります。美容師の方、その知人、そして私の数人でお酒を軽く飲む機会も何度かありました。そこから仕事に結びつく場合もあります。こういう形でお客さんが増えていき、現在に至っています。いずれの会食も仕事の獲得が目的ではありません。

ちなみに私はどんぶり勘定なので、領収書や請求書の管理などの経理は主人に任せています(笑)。

Q.クライアント企業の中には、大企業も多いですね。こういう会社は広報態勢が整っているので、あえてフリーランスに発注する必要がないのではないでしょうか?

クライアント企業により、私の関わり方はケース・バイ・ケースになります。大企業の場合はその会社の広報業務をすべて請け負うのではなく、手薄になっている部分をサポートするケースが多いのです。

例えば、正社員の広報部員の数が以前に比べると少なくなっているようで、新しい製品や商品、サービスのメディア向けのリリースを書くのが遅れてしまう場合があるのです。あるいは、それをメディアの担当者にきちんと届け、説明し、納得してもらうことを十分にはできていない時もあるのだそうです。このように現在の態勢で手薄になっているところを中心に請け負うのです。

最近は私の受け持つ仕事が多くなってきましたから、信頼している方にその仕事の一部を依頼する時があります。依頼するのはパーソルグループの社員や、社外の人です。この場合はクライアント企業に事前に事情を伝え、再委託すること(まず、クライアント企業が矢儀田さんに委託し、そこからさらに委託する)の了解をいただいています。

再委託した方にはクライアント企業との打ち合わせに一緒に参加してもらったりしているのです。再委託のノウハウは、私が(その1で話した)2人のフリーランスにマンツーマンでついている時期(2017~19年)に学びました。

報酬は、通常は私に支給されるもののうちの一部をお支払いすることになります。報酬は、半年などの一定期間の契約でいちばんはじめにまとめていただく場合もあれば、毎月支払いを受けるケースもあります。1つの案件につき、数万円から数十万円になります。クライアント企業との話し合いで決まります。

Q.さながら、小さな会社の経営者ですね。法人営業部にいる頃に、営業成績はとてもよかったのではないですか?

ある部門にいた頃は、50人程の社員の中で半期(半年間)の営業成績がトップになったことがあります。その後、キャリアアドバイザーの部署に異動になりましたが、そこでも成績がよかったほうだとは思います。こういう経験は、現在の本業や副業にもきっと生きているのでしょうね。

その3(最終回)に続く

その1は、こちらから。

文/吉田典史

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