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期限が切れた納付書を見つけて『自動車税(種別割)』の支払いを忘れていることに気付き、慌てた経験がある人もいるのではないでしょうか?期限が切れた自動車税の支払い方法や未納のリスク、払い忘れを防ぐためのポイントについて解説します。
期限切れの自動車税はコンビニ払いできる?
期限が切れた納付書を使い、コンビニで『自動車税(種別割)』を支払うことはできるのでしょうか?まずは、期限が切れた納付書を使った支払い方法や、紛失した場合の対応について解説します。
基本的にコンビニでは納税できない
結論からいうと、期限が切れた納付書を使って、コンビニで『自動車税(種別割)』を支払うことは基本的にはできません。
しかし、納付書に記載されている『コンビニ取扱期限』が切れていない場合には、支払うことができるケースもあります。
自動車税は、納付期限を2~3日過ぎてしまっても延滞金は発生しません。ただし、納付書がコンビニで使用できないからといって、督促状を待っていると督促料が加算されてしまうので注意しましょう。
期限が切れたら金融機関・税事務所で納税
『自動車税(種別割)』の納付書に記載されている納付期限を過ぎてしまった場合は、金融機関・税事務所で納税しましょう。
自動車税を徴収している税事務所はもちろん、納付書で指定されている金融機関でも、納付期限が過ぎた納付書を使って自動車税の支払いをすることができます。
なお、期限が過ぎた納付書は、基本的に現金払いのみとなります。
納付書を紛失した場合は役所に再発行を依頼
自動車税(種別割)の納付期限を過ぎた上に、納付書を紛失した場合は、役所に再発行を依頼する必要があります。
このときに注意したいのは、乗っている自動車の種類によって管轄している役所が違うということです。乗っている車が『軽自動車』の場合には市区町村の役所、『普通自動車』なら県税事務所が管轄しています。
なお、管轄している役所や税事務所に連絡をし、再発行してもらった納付書であれば、コンビニで自動車税を支払うこともできます。
自動車税の支払い遅れによるリスク
『自動車税(種別割)』を払わないと、どのようなことが起こるのでしょうか?支払いが遅れることで被る可能性のあるリスクは、大きく三つあります。
1カ月を境目に延滞金の金利が大幅にアップ
『自動車税(種別割)』の支払いが遅れた場合、納付期限の翌日から延滞金が日割りで発生します。
1000円未満は切り捨てになるので、999円までは延滞金がかかりません。たとえ納付期限を過ぎたとしても、すぐに気付いて支払いを済ませれば、延滞金がかかることはないでしょう。
注意したいのは、1カ月を超えてから自動車税の払い忘れに気付いたケースです。
延滞金の利率は年度により微妙に異なりますが、2024年度の場合は1カ月以内で『2.4%』、1カ月以降で『8.7%』と約6%もアップします。
期限を過ぎてから支払うまでの期間が長ければ長いほど、延滞金の金利が上がり、高額な延滞金を支払うリスクが増大します。
滞納したままだと車検が受けられない
前提として、『自動車税(種別割)』を滞納したままでは、車検を受けることはできません。
車検の正式名称は『自動車検査登録制度』です。自動車検査登録制度とは、2年に1回のタイミングで、乗っている車の安全性を国が検査するというものです。
車検を受けるためには、整備工場・ディーラーなどに満了日となる年の『自動車納税証明書』を提出する必要があります。自動車納税証明書は、自動車税を支払ったことを証明する書類のため、自動車税が未納な場合には発行されません。
そのため、自動車税が未納だと車検を受けることができず、結果として車の運転ができなくなるのです。
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財産が差し押さえられる場合も
自動車税(種別割)の納付期限までに自動車税を支払っていない人には、管轄の役所から『督促状』が送られてきます。
地方税法では『督促状を送付した日から10日過ぎても未納の場合には、差し押さえが可能』と定められています。
自動車税の支払いを忘れ、督促状が届いてもなお未納のままでいると、銀行預金・給与・自動車などの財産が差し押さえられる可能性があるので注意しましょう。
自動車税の払い忘れを防ぐ方法
「自分なりに気を付けてはいたけれど、忙しくてつい自動車税の支払いを忘れてしまった」という人もいるでしょう。同じミスを繰り返さないためにも、自動車税(種別割)の払い忘れを防ぐ方法を二つ紹介します。
口座振替を利用する
コンビニで支払うことができるといっても、仕事やプライベートが忙しくて『自動車税(種別割)』の支払いを忘れてしまう人も少なくないでしょう。そんなときは、口座振替を利用するのも一つの方法です。
口座振替を利用すれば、あらかじめ指定した銀行口座から、自動車税が自動的に引き落とされます。給与が振り込まれる口座を指定しておくと、ほぼ間違いなく支払い忘れを防ぐことができるはずです。
ただし、自治体によっては口座振替に対応していなかったり、指定できる金融機関が限られていたりするケースもあるので、まずは自治体のホームページをチェックするとよいでしょう。
クレジットカード払いにする
自動車税(種別割)の支払いをクレジットカード払いにすると、コンビニや金融機関に出向く必要がありません。さらに、支払い金額に応じてポイントがつく場合もあります。
クレジットカード払いの場合、『自動車納税証明書』は基本的に発行されません。しかし、近年では納税証明の電子化に伴い、車検時に納税証明書を提示する必要がなくなりました。
そのため、クレジットカード払いで納税証明書が発行されなくても、問題なく車検を受けることができます。
ただし、納税証明の電子化は、支払いが完了してから10日ほど要します。納税証明書の発行を役所に依頼する場合でも、2〜3週間ほどはかかるでしょう。
車検までに時間の猶予がない場合は、即座に納税証明書を発行してもらえる窓口支払いにする必要があるため、注意が必要です。
構成/編集部
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