固定資産税を納付する時、金融機関やコンビニなどの窓口で納付書を使い現金払いしている人は多いかと思います。
ですが、あまり現金を持ち歩くのは不用心だし、キャッシュレス時代で何か別の方法を……なんて思っている方もいるのでは?
そこで、固定資産税をクレジットカードで納付する件について調べてみました。
固定資産税とは何? 地方税の一種なの?
そもそも固定資産税とは何でしょうか? 固定資産税とは、固定資産を所有している人にかかる市町村税……つまり、地方税の一種です。23区内の固定資産については、都が都税として課税しています。
ちなみに固定資産とは、土地、家屋、償却資産を総称したもの。以下のようなものが固定資産と呼ばれます。
土地:田畑、宅地、鉱泉地、池沼、山林、牧場などその他の土地(雑種地)
家屋:住家、店舗・工場、倉庫、その他の建物
償却資産:構造物、機械・装置、工具・器具・備品など
クレジットカード納付とは?
それでは、キャッシュレスで納税できる〝クレジットカード納付〟について確認してみましょう。ご案内の通り固定資産税は地方税ですので、その代表として東京都23区内を例にチェックします。
【参考】税金の支払い|東京都主税局
クレジットカード納付って何?
パソコンやスマホ、タブレットからインターネットを経由してクレジットカードで納付することです。東京都23区の場合は指定代理納付者(トヨタファイナンス)が固定資産税を立て替え払いします。
納付書を発行してもらったらすぐにクレジットカードで納付できる?
都税事務所などの窓口で発行された納付書は、当日の手続きはできません。納付書が発行された翌日AM9時以降に納付手続します。
利用できるクレジットカードは何?
東京都の場合は、Visa、Mastercard、American Express、Diners Clubの5ブランドに加えて、TS CUBIC CARDが利用できます。
家族名義の固定資産税を自分名義のクレジットカードで支払える?
カード名義人が手続きすれば、家族名義の固定資産税もクレジットカードで納付できます。
クレジットカードの引き落としはいつ?
カード発行会社それぞれの会員規約に基づく支払いになります。
固定資産税をクレジットカードで支払うメリット
それでは、固定資産税をクレジットカードで支払うメリットを確認してみましょう。
休日や祝日など関係なくいつでもどこでも納税できる
パソコンやスマホ、タブレットを利用するクレジットカード決済なので、インターネットへ接続できる環境であればどこでも納付できるのが便利です。また、東京都23区内で固定資産税を納付する場合、「都税クレジットカードお支払サイト」を利用しますが、こちらは通年で開設しています。システムメンテナンスなどをのぞき、いつでも利用可能です。
【参考】都税クレジットカードお支払サイト
手持ちの現金なしでも納税できる
わざわざ現金を用意しなくても納付できます。
クレジットカードのポイントが貯まる
クレジットカードによっては、税金の支払いでポイントが貯まる場合があります。
支払いに猶予ができる
「都税クレジットカードお支払サイト」での支払いは、一括払い、分割払いまたはリボ払いから選べます。分割払いは、3回・5回・6回・10回・12回が利用可能。
ただし、分割払いができないクレジットカードもあり、2回払いとボーナス払いは取扱っていません。
分割払いやリボ払いの場合、決済手数料とは別に各カード会社が規定した手数料がかかる場合もありますので注意しましょう。
どうやって固定資産税をクレジットカードで支払うの? コンビニでもできる?
固定資産税はクレジットカードでどのようにして支払うのでしょうか? 同じく東京都23区内を例に確認してみます。
固定資産税を各自治体のWebサイト経由で納付
固定資産税のクレジットカード払いは、各自治体のWebサイト経由が基本となります。東京23区内の場合は「都税クレジットカードお支払サイト」から手続きします。
【参考】都税クレジットカードお支払サイト
コンビニや金融機関などの窓口で固定資産税はクレジットカード納付できる?
残念ながら、コンビニや金融機関などの窓口で納付書を使い、クレジットカード決済はできません。
固定資産税をクレジットカードで支払う時に注意したいこと
ここまで、固定資産税とクレジットカード納付について確認してきました。実際にクレジットカード納付する時に注意したいことがありますので、事前に確認しておきましょう。
クレジットカード納付に未対応の自治体がある
対応する自治体が増えているとはいえ、未対応の自治体もあります。各自治体のホームページから確認してください。
クレジットカード納付に決済利用料がかかる
前述のように支払い期間に猶予ができる、クレジット会社などのシステムを利用するといった事情から、固定資産税をクレジットカードで支払う時には納税者の公平性を鑑みて、決済手数料がかかる場合があります。
例えば東京都(23区)では、固定資産税のクレジットカード支払い1件あたりの決済手数料が決まっています。
税額1〜1万円:決済手数料73円(消費税込80円)
税額1万1円〜2万円:決済手数料146円(消費税込160円)
税額2万1円〜3万円:決済手数料219円(消費税込240円)
税額3万1円〜4万円:決済手数料292円(消費税込321円)
税額4万1円〜5万円:決済手数料365円(消費税込401円)
以降、税額が1万円増えるごとに、決済手数料が73円(消費税別)加算されます。さらに、分割やリボ払いを選択した場合、カード会社規定により別途、手数料が発生する場合があるのでご注意ください。
【参考】都税クレジットカードお支払サイト
領収証と納税証明書の発行は事前にチェック
固定資産税の納付をクレジットカード支払いにした場合、原則的に各自治体は領収書を発行しません。また、納税証明書の発行には時間がかかることがありますのでご注意ください。
※データは2022年8月中旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。
※本記事はカードの利用を推奨する目的はありません。あくまで自己責任にてお願いします。
文/中馬幹弘