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仕事やプライベートでお付き合いしている人の中に「あの人は末っ子っぽいな」と感じる人はいませんか?そんな末っ子に共通する気質を把握することで、よりうまく付き合えるようになります。末っ子気質の特徴と、うまく付き合うコツを紹介します。
末っ子気質とは?
人と付き合う中で、きょうだい構成による性格の違いを、なんとなく感じることがあるのではないでしょうか。長男なら長男の、長女なら長女の性格的特徴があります。
末っ子が持つ『末っ子気質』について、詳しく紹介します。末っ子気質とはなんなのか、意味や特徴からまずは考えていきましょう。
末っ子的な特徴を持つ人のこと
末っ子気質とは、読んで字の如く末っ子の性格の特徴を持つ人のことです。
子どもは生まれた順番で、性格にある程度違いが出ると言われています。長男は生真面目で責任感が強く、次男は負けず嫌いといった性格は、どの家庭でも少なからず共通点があるのではないでしょうか。
このような気質の違いが生まれるのには理由があると言われています。長男や長女は、年下の弟や妹の面倒を見ることが多くなり、その中で責任感が育まれます。次男次女は、生まれたときから長男長女と比べられることも多く、そのため負けず嫌いな子が多いという考え方もあるのです。
このような育ち方の特徴を見ていくことで、末っ子気質の特徴も、自ずと見えてくるのではないでしょうか。
末っ子に見られる性格
末っ子は基本的には、甘えたがりの人が多いと言われています。
これは、末っ子は最後に生まれてきたことで、親や兄姉にかわいがられて育つためです。年上にかわいがられるのがうまい気質があります。そのため、ちょっとワガママな性格の人も多いかもしれません。
また末っ子は、大人びた性質があるとも言われます。末っ子は自分より年上の兄や姉の真似をするため、同年代の子と比べると振る舞いが大人っぽくなります。
末っ子気質の特徴
末っ子気質の特徴について、さらに詳しく見ていきましょう。末っ子だけが持つ特徴を紹介します。
甘えん坊
末っ子は年上の兄姉にかわいがられて育つため、甘えることに慣れています。そのため、甘えん坊の気質を持っていることが多いのです。
人に何かを頼んだりねだったりするのもうまく、つい甘やかしたくなってしまいます。
誰かに甘えることに慣れているので、甘えること自体に抵抗がありません。そのため際限なく甘えてしまい、それがちょっと重く感じられてしまう、といったこともありがちです。
上手に付き合っていくには、甘えさせてあげることと、甘えすぎないようにコントロールすることが大切でしょう。
観察力にすぐれ要領がいい
末っ子は子どもの頃から兄や姉の行動をよく観察しています。何をしたら親に怒られるのか、何をしたら褒められるのかを観察し、その行動を見習います。
「他人のやっていることを見て、自分の行動を改める」という習慣がついているため、要領よく物事に取り組むことができるのです。仕事や日常生活でも、自分だけでは厳しいものは誰かに頼るという振る舞いも身に付いていて、1人で頑張ったり無理をすることがありません。
他人を観察するのもうまいので、空気が読める人が多いのも末っ子によくある気質です。コミュニケーション能力が高く、世渡り上手な性格も、末っ子の特徴と言えるでしょう。
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マイペース
末っ子は、行動が遅くても周囲の兄や姉が手伝ってくれたり、待っててくれたりするので、あまり急ぐという習慣がない人が多い傾向にあります。
また、年上の兄や姉は上の学校に通っており、同年代の友達と遊ぶため、末っ子は1人で遊ぶ時間も多くなります。子育てに慣れた両親も、四六時中面倒を見るのではなく、適度に放っておくようになるでしょう。そのため、誰かに合わせて行動する、という機会が少なくなるのです。
結果として、マイペースに育つ人が多いと言われています。大人になっても、無理に周囲に合わせて急ぐようなことはしません。
競争心は高い
小さい頃から末っ子には、常に兄や姉というライバルがいます。おもちゃで遊ぶにも、おやつを食べるにも上の子と争う機会が多いため、競争心が自然と強くなります。
欲しいものを手に入れると決めたら譲りません。社会人になってからは、恋愛や仕事の競争で、勝つために積極的に行動します。
「ライバルを蹴落としてでも自分が勝ちたい」と考える人もいるかもしれません。末っ子気質の人は要領も良いので、なるべく競争したくないものです。
相性が良い・良くない組み合わせは?
末っ子気質と相性が良い兄弟・姉妹の組み合わせについて解説します。社会人になってから付き合う場合も、この気質が意外と相性の良さに関係してくるかもしれません。
足りない部分を補える長男・長女とは好相性
家庭内において、長男・長女は年上として下の子の面倒を見てきました。面倒を見てもらうことに慣れている末っ子気質の人とは、相性が良いのです。
長男・長女はお手本となる人が自分より上にいないため、あまり要領が良くない人も多い傾向にありますが、観察眼に長けて要領の良い末っ子気質の人とは相性が良いのです。
一方で、長男・長女は下の子に譲ることが多かったので、自分の意見を譲ったり、一歩引いたりすることに慣れています。この気質は、競争心の強い末っ子とは相性が良いと言えるでしょう。
仕事などでは、お互いの足りないところを補いつつ、良いパートナーになれる可能性が高くなります。
末っ子同士や一人っ子同士は衝突しがち
末っ子同士は、あまり相性が良くないとされています。お互いに競争心が高く、どちらも引かずに喧嘩になってしまいます。お互いマイペースで相手に合わせるのが苦手ですし、甘え上手ではあるものの、誰かを甘やかすのはあまり得意ではありません。お互いに甘えることができずに息苦しさを覚えるかもしれません。
一人っ子同士も、衝突が起こりがちです。一人っ子は兄弟姉妹がいない分、誰かにペースを合わせる必要がないので、気分屋でマイペースになりがちです。
末っ子同士は、お互いが気分やノリで行動するということもよくあり、誰かに合わせて動くのは基本的に苦手です。
そのため、お互いが気分屋だと噛み合いません。仕事などで組んだとき、お互いのマイペースぶりにイライラさせられることが多くなる可能性があります。
末っ子気質の部下と付き合うコツ
もしあなたが部下を持ったとき、その部下が末っ子気質だった場合、どのように接すればうまく付き合えるのでしょうか。うまく付き合うためのポイントを紹介しましょう。
良い部分を褒めて伸ばす
末っ子は小さい頃から周囲にかわいがられて育ってきたため、叱られるのに慣れていません。他の人と同じように叱っても、落ち込んだりヘコんだりする度合いが大きいのです。
そのため、末っ子気質の部下を扱う場合、褒めて伸ばすことが重要です。職場ではよく観察し、小さな成功でもこまめに褒めてあげることが、末っ子気質の部下の成長を促します。
ただし、末っ子は褒められ慣れている人も多いので、褒めるときは多少オーバーでも良いので、きちんと褒めてあげることが大切です。
元々末っ子気質は聞き分けの良いタイプも多いので、褒めると同時に「こうすればもっと良くなる」という感じでコツを教えながら仕事をさせると良いでしょう。
必要なときはハッキリ指導する
末っ子気質の人は、人に頼るのがうまいです。それが悪い方向に出てしまうと、自分にできることでも他人に押しつける面倒くさがりの性格や、自己中心的になってしまうことがあります。
それだけなら良いのですが、要領の良さも相まって、ずる賢く立ち回ることもあります。仕事でズルをすることがいけないことだと、上司としてはハッキリ伝えなければならないでしょう。
甘え上手なので、つい甘やかしたくなってしまいますが、必要なことであれば心を鬼にして、ハッキリと本人に対して指導を行いましょう。
自分が任された仕事は、自分の力できちんとこなすことを学ばせるのが、うまく育てるためのポイントです。
ご褒美を与える
末っ子のやる気を引き出す際には、「ご褒美」が最も効果的です。末っ子はデリケートなので、ペナルティをちらつかせてやる気を出させると、反発を招く可能性があります。
また、現実主義者が多いので「成長につながる」「自分自身のためになる」といった、精神論での説得もいまいち効果が薄いです。それよりも、昇給や臨時ボーナス、評価アップ、物理的なプレゼントなど、ご褒美をちらつかせた方がやる気になってくれます。
褒美で交渉して、きちんと納得して仕事に取り組んでもらうことが、部下として扱う上では大切です。