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恋に落ちた人のことを「恋煩いしている」などと言うことがあります。
そもそも『恋煩い』とはどのような状態を指しているのでしょうか。恋煩いとは何なのか、その症状やなりやすい人の特徴、恋煩いになったときの対処法などを紹介します。
そもそも恋煩いとは?
好きな人のことばかり考えて一日中上の空、このような状況が続く人は『恋煩い(こいわずらい)』かもしれません。まずは、恋煩いとは何なのか、その概要を見ていきましょう。
恋煩いの意味
恋煩いとは、恋に悩むことで食欲がなくなったり、仕事ができなくなったりする状態。
恋をするのは幸せなことですが、本人はどうしようもならない気持ちが苦しく、それが煩わしいとすら思う感情にまで膨れ上がるのです。
好きな気持ちが大きすぎる状態が原因
恋煩いと呼ばれる状態になるのは、誰かを好きになったときだと言われます。
ただし「ちょっといいな」くらいでは恋煩いとは呼べません。「ものすごく好き」「好きすぎて困る」などと感じるほど、好きな気持ちが大きすぎるときに症状が出ます。
症状の現れ方は人それぞれですが、息苦しさを感じたり涙もろくなったり、心身ともに不安定になってしまう人もいます。
治療しようにも原因は『恋心』なので、薬を飲んで解決するような、分かりやすいものではないでしょう。
恋の病とも表現する
『無気力になる』『食欲がなくなる』『ため息が増える』などは、恋煩いの一般的な症状です。はたから見ると病気のようにも見えるため、恋煩いを『恋の病』と言うこともあります。
『お医者様でも草津の湯でも惚れた病は治りゃせぬ』という一節を耳にしたことはありませんか?
これは、群馬地方民謡の一節で、恋の病にはどのような治療法も効果がないという例えです。唄は「恋煩いから回復するには、好きな人と結ばれれば治る」と続きます。やはり、恋の成就が有効ということでしょう。
恋煩いになりやすい人の特徴は?
恋をすれば、誰でも恋煩いになってしまう可能性はあります。しかし、全ての人が恋煩いに悩まされるわけではありません。その人の特徴や性格によって、恋煩いになりやすい人となりにくい人がいます。
一般に恋煩いになりやすい人には、どのような特徴があるのでしょうか。恋煩いになりやすい人に共通する特徴を見ていきましょう。
(1)恋愛経験が少ない
恋愛経験の少ない人は、恋をしてもどのように振る舞うべきか分かりません。やり場のない思いを抱えたまま悶々と過ごすこととなり、恋煩いと言われる状態になってしまいます。
特に、今まで恋人がいなかった人は、『経験から判断する』ことができません。手探り状態での恋愛となってしまうため、いろいろと思い悩むことが多くなってしまうでしょう。
「どうやって話しかけたらよいか」「相手の本心を確かめるにはどうすればよいか」など、答えの見つからないことを四六時中考えていれば、塞ぎ込んだりイライラしたりすることも増えるものです。
落ち着かない様子に「どこか具合が悪いのでは?」と思われてしまうこともあるかもしれません。
(2)基本的にまじめで一途な人が多い
恋煩いに悩む人は、まじめで一途な人が多い印象です。
まじめな人は、恋をしたときも『好き』という気持ちと真剣に向き合おうとします。好きな相手を振り向かせるためなら努力や犠牲は惜しまず、相手のことだけを一心に思うため、生活は恋愛一色となるでしょう。
しかし、どんなに一途に相手を思っても、恋愛は努力すれば叶うものではないので、恋が思うようにいかないときは深く悩んでしまいます。
まじめな人はまじめであるが故に、気楽な恋ができないのです。
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恋煩いの症状について 男性編
恋煩いの症状は人それぞれ異なりますが、男女で発症しやすい症状の傾向があるようです。最初に、男性に多く見られる症状を見ていきましょう。
(1)仕事に集中できないor過剰に没頭する
まず多いのが、仕事に集中できなくなる、あるいは過剰に没頭してしまうケースです。
恋煩いになると、仕事とプライベートの境界があやふやになってしまいます。寝ても覚めても恋の悩みが浮かんでくるため、仕事に身が入りません。普段ならしないようなケアレスミスをしたり重要な約束を忘れてしまったりと、仕事上のトラブルが増えがちです。
また、そのような自分に嫌気が差して、恋愛のことを考えないようにしようとする人もいます。
このような人は、余計なことを考えまいと『仕事に集中すること』を選ぶのです。一見すると恋愛に悩んでいるようには見えませんが、不自然なまでに仕事に没頭する姿は、周囲にいつもと違うと思わせてしまうでしょう。
(2)テンションの振り幅が大きくなる
恋煩いで恋愛中心の生活になると、好きな相手の言葉や態度に一喜一憂しがちです。普段は冷静な男性でも、ちょっとしたことで感情の起伏が激しくなってしまいます。
例えば、好きな人と『会話できた』『目があった』などささいなことでテンションが上がりますが、一方で恋愛がうまくいかないときの落ち込みやイライラ具合も大きくなってしまうのです。
周囲はその様子を見ただけで、恋愛がうまくいっているのかいないのか予想できてしまうでしょう。
(3)相手を目で追ってしまう
『好きな相手を目で追いかける』のも、男性に多く見られる恋煩いの症状の一つです。恋をすれば、好きな相手を見ていたいと思うのは自然な感情です。
「気が付いたら好きな女性を目で追っていた」という人は決して珍しくはありません。
『好きな人を視界に入れておきたい』『誰と話しているのか気になる』『行動が気になる』などの理由から、多くの男性はつい好きな女性の姿を探してしまうのです。
また、自分が好きな人を目で追っていることに気付いていないこともあります。不自然に女性を目で追う様子から、はたから見れば男性が誰を好きなのかは一目瞭然でしょう。
恋煩いの症状について 女性編
女性の恋煩いは、体調やメンタルに影響が出ることが多いようです。好きな気持ちが強すぎると、体を壊してしまうこともあります。女性に多い症状について見ていきましょう。
(1)食欲不振、睡眠不足になりがち
恋煩いの状態が進むと、食欲不振や睡眠不足に陥る女性も少なくありません。一般に恋愛依存の傾向が強い人ほど、メンタルの不調が体の不調となって現われやすくなります。
例えば、恋愛に悩むあまり食欲がなくなる女性は、恋煩いの症状が相当進行していると考えられます。好きな相手のことばかり考えてメンタルが不調になり、食欲が湧かなくなっているのです。
また、「好きな人とうまくいかないかもしれない」「彼にほかに好きな人がいるのかも」などと常に考えていれば、不安や緊張から解放されることがありません。夜になっても寝付けなかったり眠りが浅かったり、睡眠不足に悩まされることもあるかもしれません。
(2)気が付くとぼーっとしている
何ごとにも集中できなくなるのも、恋煩い中の女性に多く見られる症状です。恋をすると、好きな人のことを考えてしまうのは当然のことですが、その度合いがあまりにもひどいときは、仕事やすべきことが手に付きません。
常に「彼は今何をしているのかな」「今日は話せるかな」などと考えてしまうため、オンとオフの区別もあいまいになってしまいます。仕事でミスを連発したり思うような成果を上げられなかったり、恋煩いによるさまざまな弊害が出てくるでしょう。
(3)いろいろな「恋愛」に敏感になる
恋煩いしている女性の心中は、恋愛一色になっているケースが多いものです。そのため、『恋愛』という言葉が入ってくるとつい敏感に反応してしまいます。
例えば、映画やドラマを見ようとするときに恋愛がテーマのものばかりを選ぶようになったら、恋煩いが疑われます。無意識のうちに、自分の恋愛成就に結びつく手がかりはないかと探しているのかもしれません。
また、恋煩いになると友人同士の『恋バナ』に積極的に参加し始める人もいます。
恋をすれば、誰かに話を聞いてもらいたくなるのはよくあることです。これまで恋愛話に乗ってこなかったタイプの人も、恋愛を語ったり他人の恋愛に意見したりするようになることがあるでしょう。
周りに迷惑をかける前に!4つの対処法
恋煩いしていると、全てが恋愛優先になりがちです。周囲からの不興を買いやすく、人間関係にも悪影響が及ぶかもしれません。
恋煩いが深刻化してきたら、なるべく早急に恋煩いからの脱却を目指しましょう。恋煩いになったときに試したい4つの対処法を紹介します。
(1)小説やドラマで思い切り泣く、共感する
おすすめなのが、小説を読んだりドラマを見たりすることです。
恋煩いしているときは、誰にも言えない不安やイライラを抱えて過ごす人も多いのではないでしょうか。そのようなときは、共感できたり感情を揺さぶられたりする小説やドラマに触れると、ストレスを発散しやすくなります。中でも泣ける小説やドラマは、涙を流して気分をリフレッシュできるためおすすめです。
また、恋愛を題材にした小説やドラマは、自身の恋愛を客観的に見つめるきっかけとなるかもしれません。恋煩いに陥ったときも、自分を俯瞰できれば抜け出しやすくなるはずです。
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「思い切り泣く」ことでストレス解消をする"涙活"が話題だ。しかし、中には思い切り泣きたいけどうまく泣けないという方もいるだろう。そんな時には"泣ける映画"を鑑賞...
(2)できるだけ1人にならない
1人で過ごす時間が長いと好きな人のことばかり考えてしまうので、自分の想像で不安になったり落ち込んだりしやすく、好ましい状態とは言えません。友達や家族と過ごす時間を増やし、恋愛中心の思考から抜け出しましょう。
例えば友達を誘って食事に行ったり、旅行に出かけたりしてみるのです。親しい人と思い切り遊んだり笑ったりするのは、よいリフレッシュになります。心に余裕が生まれて、思い詰めることが少なくなるかもしれません。
(3)恋愛以外に熱中できるものを探す
恋煩いを治すには、恋愛感情と距離を置くことが大切です。好きな人のことしか頭にない状態の人は、恋愛以外に熱中できるものがないか探してみましょう。
興味が向くものなら運動でも趣味でも、あるいは仕事が好きなら仕事にまい進するのもよいかもしれません。大切なのは、生活における恋愛の比重を軽くすることです。意識的に恋愛から離れることで、恋煩いの重症化を抑えられるでしょう。
(4)自分磨きを頑張る
自分磨きは、恋煩いで自分に自信がなくなっている人におすすめの対処法です。
恋がうまくいかないときや相手が振り向いてくれないときは、「自分なんて…」と自己肯定感が低下しがちになります。そのようなときは、思い切って髪を切ったり体を鍛えたりして、外見から自分を変えてみましょう。
外見に自信が持てるようになれば、やる気や自信も回復しやすくなります。心の状態が安定すれば、深く悩まずに恋を楽しめるかもしれません。
構成/編集部