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「貴殿」という表現は女性には使えない?ビジネスシーンにおける敬称の正しい使い方

2024.04.08

敬称の一つである『貴殿』は、女性にも使えるのでしょうか?日本語には複数の敬称があるため、状況に合わせて正しく使い分けられるようになりたいものです。『殿』と『様』の使い分けや複数人に使える敬称、間違えやすい敬称についても紹介します。

貴殿を女性に使っても大丈夫?

ビジネスメールなどでよく目にする敬称『貴殿(きでん)』は、どのように使うのでしょうか?貴殿の意味や使い方について紹介します。

また、女性に適した敬称についても紹介するので参考にしてみてください。

貴殿の意味

貴殿の意味を辞書で調べると、『男性が目上もしくは同等の男性に対して用いる』と記されています。簡単に言うと、『あなた』という意味の敬語表現になります。

貴殿は、フォーマルなビジネスメールや文書での冒頭や結びのあいさつに使われることが多いです。例えば、「貴殿の益々のご清栄を心よりお祈りしております」や「貴殿の御尽力に深く感謝申し上げます」というように使います。

また、「貴殿のご意見をお聞かせ願います」というように、文中でも「〇〇様」や「〇〇課長」と書く代わりに、貴殿が使われることも珍しくありません。

男性が目上や同輩の男性に使う

貴殿は本来、上司など目上の男性に対して使われていた言葉でした。しかし、近年は同僚など、同等の男性に対しても使われる傾向にあります。そのため、受け取る相手によっては、「失礼だ」「見下された」とマイナスの印象を与えてしまうこともあるので注意が必要です。

思わぬトラブルを避けるためにも、目上の人には使わないようにするなど、シチュエーションや送る相手に合わせて別の敬称と使い分けるのがよいでしょう。

女性には貴女と言い換える

先述の通り、貴殿は男性が目上もしくは同等の男性に対して使う敬称です。つまり、貴殿は男性同士で使う敬称ということになります。

女性同士はもちろん、女性が男性に対して、あるいは男性が女性に対して使用するのは適切ではありません。女性に対してメールや文書などを送る際は、『貴女(きじょ)』を使うのが一般的です。

貴女は『あなた』という意味で、同等および目上の女性に対して使用する敬称です。貴女には、身分の高い女性という意味もあります。

また、男性が同等もしくは目上の女性に対する敬称として、『貴姉(きし)』も使用可能です。

何と読む?覚えておきたい「貴女」の読み方と正しい使い方

殿と様を使い分けるコツ

『〜殿』『〜様』は、性別に関係なく広く使用されている敬称です。しかし、どのように使い分けたらよいのか分からない人もいるのではないでしょうか?また、間違った使い方に気付いていない人もいるでしょう。

そこで、簡単に使い分けるコツや正しい使い方を紹介します。

個人名には様が無難

「佐藤さん」といった個人名には、通常は『様』を付けます。例えば「佐藤花子様」や「経理部長 佐藤太郎様」という具合です。

会社名の場合は、「△△△株式会社御中」と『御中』が使われるのが基本ですが、「△△△株式会社様」と『様』を付けるケースもあります。各会社の方針や慣習に合わせて使い分けるとよいでしょう。

『様』はビジネスメールなどフォーマルな文書に限らず、日頃から使える敬称です。シーンを選ばず、話し言葉としても会話の中で使える敬称でもあります。年齢や地位に関係なく使えるため、使いやすく便利な敬称といえるでしょう。

役職名の後には殿を付ける

部長や課長といった役職名を使うときは、「経理部長殿」というように『殿』を付けます。ただし、『殿』を付けるのは冒頭の宛名として使用するときで、「経理部長殿のご意見をお聞かせください」というように文中では使用しないのが一般的です。

現在は、『殿』という敬称を話し言葉として会話で使用することはあまりありません。時代劇を連想させ失礼だと受け取られる可能性があり、避けられる傾向にあるのです。

また、公用文では個人名に『殿』を付けることが多かったのですが、近年は『様』を付けるように変わってきています。

目上の人に殿を使うのは避ける

『殿』もビジネスメールや文書でよく目にするため、誰にでも使用できる敬称と思われがちです。時代劇などのイメージもあり、『殿』というと目上の人や格上の人に使う敬称と思っている人もいるでしょう。

しかし実際には、同等もしくは目下の人に使う敬称とされる傾向にあるため、年齢や地位が上の人や取引先の人などに対して使用すると、失礼だと受け取られる場合もあります。「この敬称でよいのだろうか?」と迷ったときは、年齢や地位に関係なく使える『様』を付けるのが無難でしょう。

複数人に使える敬称

職場では、複数の相手に宛てたビジネスメールや文書を送ることが珍しくありません。宛先が複数の場合は、どのような敬称が使えるのでしょうか?

各位や皆様がおすすめ

複数の相手に対して使える代表的な敬称が『皆様』です。『様』と同様に、目上の人にも問題なく使用できます。また、「経理部の皆様」と冒頭の宛名としてだけでなく、「皆様のご意見をお待ちしております」というように文中にも使えます。

複数の相手に使えるもう一つの敬称が、『各位』です。『皆様』よりもフォーマルな印象があるため、社外宛てのビジネスメールや文書に使われることが多いです。正しい使い方は、「人事部各位」や「担当者各位」のようになります。

『皆様各位』とすると、二重敬称といって敬称が二つ付いている形になり誤用です。『皆様』もしくは『各位』のどちらか一方を使うようにしましょう。

一人ひとりに様を付ける

複数の相手にメールや文書を送る際に、宛名を連名にするケースがあります。例えば、夫婦宛てに送るようなときです。

「佐藤さん」といった個人名には『様』を付けるのが一般的ですが、「佐藤太郎 花子様」とするのは誤りになります。敬称は兼用できないという決まりがあるためです。

連名にするときは、「佐藤太郎様 花子様」というように、一人ひとりの名前に『様』を付けるのがマナーになります。

間違えやすい敬称の使い方に注意

敬称を使い慣れていないと、誤った使い方をしてしまうことも珍しくありません。間違えやすい敬称の正しい使い方について紹介します。使い方の決まりを把握すれば、どのような場面でも問題なく使い分けができるようになるでしょう。

各位と様を同時に使う

先に述べた通り、複数の人宛てに頻繁に使われる敬称の一つが『各位』です。各位には『様』という敬称が既に含まれているため、二重敬称に注意しましょう。

「関係者様各位」や「担当者各位様」などは、いずれも誤りになります。正しくは、「関係者各位」「担当者各位」です。「関係者各位殿」と『殿』と併用するのも二重敬称になるため、注意しましょう。

ただし、普段よく目にする「お客様各位」など例外もあります。本来であれば、「お客各位」が正しい使い方ですが、目下の人に宛てたような印象になり違和感があることから、「お客様各位」とするのが一般的になっているのです。

役職名に様を付けるのもNG

「経理部長様」というように、役職名の後に『様』を付けている人もいるのではないでしょうか?『様』はさまざまなシーンで使用できる便利な敬称ですが、役職名の後に『様』を付けるのは誤りになります。「経理部長殿」というように、役職名の後には『殿』を付けましょう。

また、「佐藤部長様」のように個人名と役職に『様』を付けるのも間違った使い方です。役職名が既に敬称に当たるので、二重敬称になってしまうのです。

本来は「佐藤部長」でよいのですが、社外の場合は失礼に当たることもあります。その場合は、「経理部長 佐藤様」と役職と個人名を分けて記載すると印象がよくなるでしょう。

学校の先生などに送るときも同様で、『先生』自体が敬称と判断されます。そのため、「佐藤先生様」とするのは誤りで、「佐藤先生」とするのが正しい書き方です。

構成/編集部

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・個人名には様が無難
・役職名の後には殿を付ける
・目上の人に殿を使うのは避ける

個人名には様が無難

役職名の後には殿を付ける

目上の人に殿を使うのは避ける" } } ] }