目次
初めての人事異動では、どのように挨拶をすればよいのか分からない人もいるでしょう。相手に失礼な思いをさせないような挨拶のマナーや、心のこもったメールの文章が書ける社内・社外用例文などを紹介します。
挨拶におけるポイント
異動が決まるとにわかに慌ただしくなるものですが、そのような中でもお世話になった人への挨拶は欠かせません。伝える相手や方法など、挨拶する際のポイントを紹介します。
お客様など伝える相手の範囲と手段
人事異動により現在のポジションを離れることになった場合、真っ先に挨拶すべき相手はお客様や取引先です。業務を引き継いでくれる後任の人と同行するなどして、直接挨拶に向かいましょう。
他部署でお世話になった人にも、直接挨拶するのがマナーです。同部署の同僚などはカジュアルな挨拶でも構いませんが、部署を去る日には全員を前にきちんと挨拶したいものです。
挨拶すべき人全員に直接会えない場合は、個々にメールで挨拶しましょう。内示が出た後、異動することを公にしてもよい状態になったら、すぐに配信することが大切です。
人数が多ければ一斉配信でも大丈夫ですが、その旨メールにひと言添えるのが礼儀です。自分の言葉で挨拶を伝えるべき相手には、謝辞と次の配属先を記した書状も配送しましょう。
正式な辞令の後で簡潔に
お世話になった部署の人たちを前にお別れの挨拶をするベストなタイミングは、正式な辞令が通知された後です。内示の告知直後は好ましくありません。
長くても3分程度を目安に、できるだけ分かりやすく簡潔な内容にまとめて挨拶しましょう。
ネガティブな内容の発言は避け、感謝の気持ちを中心に伝えるのが基本です。言葉遣いにも気をつけながら、大きな声でさわやかに話を進めれば、最後に好印象を残せます。
異動先での抱負や引き継ぐ人の紹介も、挨拶の後半あたりで簡潔に交えましょう。
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電話や直接話をする場合
お世話になった人へ人事異動の挨拶をする際は、直接会ったり電話をかけたりすることが多くなるでしょう。
電話で挨拶する場合や会う約束をする場合に、気をつけておきたいポイントを紹介します。
電話での伝え方
直接挨拶することが難しい場合は、メールではなく電話をかけるのもおすすめです。1対1のやり取りになるため、メールに比べ相手に気遣っている印象を与えられます。
お客様・取引先・お世話になった上司や先輩の中で、会えない相手には優先的に電話で挨拶しましょう。
異動日・移動先・後任者を簡潔に伝え、双方に時間があるようなら雑談にも花を咲かせれば、今後の関係に良い影響を与えることにもつながります。
電話で挨拶する場合も、新しい異動先の情報に関しては、後日あらためてメールや手紙で伝えるのがマナーです。
アポイントの取り方や伝え方
お客様や取引先が一つのエリア内にまとまっている場合は、挨拶したい場所を地図で確認し、訪れる順番を決めて効率よく訪問するのがよいでしょう。
それぞれの訪問先では、予定していた滞在時間を超えてしまう場合があります。アポイントを取る際は、2~3時間の幅を伝えておくと相手を待たせません。
訪問先を最大限に増やしたい場合は、アポなしで回ることをおすすめします。相手を待たせる必要がなく、挨拶できればわざわざ来てくれたことに対して喜んでもらえるでしょう。
メールで挨拶をする場合
人事異動の挨拶をメールで行う際に役立つ例文を紹介します。件名や一斉送信に関する注意点も確認しておきましょう。
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件名とBCCの注意点
メールの件名は、ひと目で本文の内容が分かるよう、簡潔にまとめるのがポイントです。
「異動のご挨拶」「人事異動に伴う業務引継のお知らせ」のように、一読すれば大まかな用件が理解できる件名で送りましょう。
また、大勢の人に一斉送信する場合は、メーラーのBCC機能を使うことになります。BCCで送信するメールは、文面が形式的になるため、個別に気持ちを伝えることは不可能です。
BCCの本文には、「本来ならお一人ずつお伺いさせていただきご挨拶をすべきところ、一斉メールでのご挨拶となりますことをお許しください」のような一文を添えましょう。
社外向けの例
件名:人事異動のご挨拶
株式会社○○ △△様
いつもお世話になっております。●●株式会社の▲▲です。
私事で恐縮ではございますが、4月1日付で営業部から企画部へ異動することとなりました。
3年前に営業部へ着任して以来、△△様にはいろいろとご指導いただき、大変お世話になりました。業務以外の面でも学ばせていただいたことが多く、心より感謝しております。
私の業務は後任の□□が引き継ぐことになりました。
4月1日以降の業務に関しては□□までご連絡をお願いいたします。
万全の引き継ぎをいたしますので、私同様に今後ともご指導ください。
△△様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。
本来なら直接ご挨拶に伺うべきところ、メールにて失礼いたしました。
私の新しい連絡先は下記のとおりです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
社内向けの例
件名:異動ならびに業務引継に関するご報告
販売部各位
お疲れさまです。営業部の▲▲です。
このたび、4月1日付で営業部から広報部へ異動することになりました。
着任以来、販売部の皆様には商品やサービスのことに関していろいろとご協力いただき、大変感謝しております。
4月以降は□□が後任として私の業務を引き継ぎます。
変わらぬご協力をいただければ幸いです。
広報部へ異動した後も、営業部での経験を生かしながら、精一杯業務に取り組む所存です。
今後ともご指導くださいますようお願いいたします。
構成/編集部