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パナソニックLS社がタイのアユタヤ工場で作る“他社に真似できない”ものとは?

2020.03.26

パナソニック ライフソリューションズ社(以下、LS社)の中核事業のひとつが配線器具や住宅分電盤などの電材事業だ。わかりやすく、かつ身近なものでいうと、コンセントやスイッチ類。地味……などと思ってはいけない! 実はこの電材事業は、日本はもとよりグローバルで高いシェアを持つ同社の基幹事業なのだ。

中でも、配線器具はパナソニックの創業商品。ご存知の人もいるかもしれないが、1918年に発売された最初の製品は『アタッチメントプラグ』(左)、続いて1920年に発売されたのが『2灯用クラスター(二股ソケット)』(右)。特に後者は現在も発売されており、たこ焼き屋さんやわたあめ屋さんなどの夜店を灯している。今やその電材事業は世界60カ国以上に展開。中でも韓国、台湾、フィリピン、ベトナム、インドネシア、タイ、インド、トルコの8カ国でトップシェアを獲得している。

LS社が生産の基盤としているマザー工場が愛知県にある津工場。世界8カ国のエリア特性に合わせた配線器具を製造しているのだが、それと同レベルの技術を持つ工場が、今回取材で訪れたタイ「パナソニック マニュファクチャリング アユタヤ」(以下、アユタヤ工場)だ。

タイでは1991年から製造を開始。その3年後、ASEAN諸国へ商品を供給する第2のマザー工場としての1994年にアユタヤ工場を設立、翌95年に満を持して操業した。

ここはパナソニック インダストリアルソリューションズ(IS)社の電子機材事業部、化学材料事業部なども併設し、LS社の電材事業部が一体となっているのが特徴。つまり、材料→金型製作→部品加工→組み立てまで一貫生産体制を整えることで、高度な品質を担保したのだ。

しかし単に高品質だからといって、シェアを拡大できるわけはない。それを実現した理由をパナソニック マニュファクチャリング アユタヤで取締役を務める岡本貞良さんはこう説明した。

パナソニック マニュファクチャリング アユタヤ
取締役 岡本貞良さん

「基幹部品を共通化することで、大量生産によるコスト削減に取り組んでいます。それにより配線器具の生産能力は年間7200万個に向上しました。今後は2桁成長を目指します」と発言したのち、電材事業でおろそかにしてはならない物作りの姿勢を示すように、「もちろん安全性の確認をしっかり行ない、長く安心してお使いいただけるブランドとなり続けたい」続けた。

冒頭で「地味……などと思ってはいけない!」と記したが、その通りで、配線器具は家の電気を供給する接点でもあり、感電・火災などをもたらす可能性がある。安全性の確保が最重要課題な製品なのだ。

実際、同社ではIEC規格(International Electrotechnical Commission/国際電気標準会議)に基づき、スイッチで21項目、コンセントで27項目を評価。コネクターなどの挿抜試験ではスイッチ5万回、コンセント4万回の試験をなっている。さらには「熱硬化性ユリア樹脂」なる難燃性など、高品位の材料を使うなど、安全安心なもの作りに注力しているのだ。

ちなみに「熱硬化性ユリア樹脂」は同じ敷地内にあるIS社が製造。というのも輸送している間に難燃性能が低減することがわかっており、同じ敷地内に製造拠点を置くことで、安全性を高めているのだ。その自慢の工場を見学させてもらった。

今回、一部を除いて、その施設内をメディアに公開してくれたわけだが、企業秘密がありそうだが大丈夫? と岡本さんに聞くと「マネできるものならマネしてくださいよ。絶対にできませんから」と豪快な回答が。では、その他社にはマネできないアユタヤ工場の全貌を見てもらおう。

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