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春分の日に食べるものといえばどっち?覚えておきたい「ぼたもち」と「おはぎ」との違い

2024.02.25

春の訪れをお祝いする日として、3月の春分の日があります。春分の日によく食べられるものが『ぼたもち』です。ぼたもちとおはぎの違いや、春分の日の概要と特徴、ぼたもちを家庭でつくるお手軽レシピを紹介します。

春分の日とは

春分の日とはどんな日なのでしょうか。春分の日がどのように決まるのか、どういう意味があるのかを解説します。

知っておきたい2つの【基礎知識】

昼と夜が同じ長さになる日

春分の日とは、昼と夜がほぼ同じ長さになる日のことです。毎年3月20日か、21日のどちらかが、春分の日として祝日になります。

毎年、前年の2月1日に官報で発表され、暦の算出は国立天文台によって行われます。

お彼岸でもある

お彼岸は仏教の言葉ですが、日本独自の行事です。春分の日と秋分の日を中日として、前後の3日間を含めて合計7日間あります。なぜ春分の日がお彼岸の中日となったのでしょうか。

さまざまな理由があるとされていますが、一つは『中道』に由来するというものです。

仏教では『中道』という思想が重んじられており、どちらにも偏らない中立の立場であることを『中道』といいます。春分の日は昼と夜の長さが同じであるため、『中道』の象徴と考えられてきました。

また、西方浄土信仰にも由来があります。春分の日は昼と夜がほぼ同じ長さであるため、太陽は真西に沈みます。西の方角には極楽浄土があると伝えられ、春分の日は極楽浄土に近づく日とされてきたのです。

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ぼたもちを食べるのが一般的

春分の日は、『ぼたもち』を食べるのが一般的です。地域によっては、だんごやのり巻きなどを食べることもあります。餅は、五穀豊穣を願う際に食べられるものであり、小豆は魔除けの象徴とされています。

甘いものは昔から貴重とされ、ぼたもちは高価な食べ物でした。お祝いごとや大切な客人、寄り合いなどで振る舞われ、法要の際にもお供えされていたのです。

ぼたもちとおはぎの違い

ぼたもちは春分の日に作られ、おはぎは秋分の日に作られます。ぼたもちは、春に咲く花である『牡丹』が由来とされ、『牡丹餅』と書いて『ぼたもち』と呼ぶようになりました。おはぎは秋に咲く花である『萩』をもとに、『御萩』と書いて『おはぎ』と呼びます。

そのため、ぼたもちは牡丹の形に似せて、丸い形で作られていました。おはぎは萩の花のように細長いだ円のような形で作られます。

ぼたもちとおはぎの原材料となる小豆は、秋に収穫されるものです。収穫したての小豆は皮ごと使えるため、おはぎは粒あんで作られていました。

春になると秋に収穫した小豆の皮はかたくなるため使われません。よって、ぼたもちのあんは、皮を使わないこしあんになったのです。

しかし、今では小豆を春秋関係がなく収穫できるようになったため、ぼたもちとおはぎに関わらず、あんの種類は好みに合わせて使用されています。

地域による違いも

地域によって、ぼたもちとおはぎの違いは、あんや形状で区別していない場合があります。

例えば、餅に使われる米が『もち米』であれば『ぼたもち』、『うるち米』が使われているのであれば『おはぎ』とされていることもあります。餅をあんで覆ったものを『ぼたもち』、きな粉をまぶしたものを『おはぎ』と呼ぶ地域もあるようです。

米をつぶす際に米の粒を残すことを『半殺し』、粒を残さずつぶすことを『皆殺し』という呼び方をすることがありますが、地域によっては米ではなく、あんをつぶす際に粒を残すか残さないかで『半殺し』『皆殺し』としています。

お彼岸になるとおはぎを食べるのはなぜ?

家庭で手軽に ぼたもちレシピ

家庭で手軽に作れるぼたもちのレシピを紹介します。

粒あんは市販でOK。必要な材料

ぼたもちを作るための材料は以下のとおりです。分量は16個分で、3色のぼたもちを紹介します。市販の粒あんを使用する手軽なレシピです。

  • もち米:2カップ(米用カップ)
  • 粒あん:500g
  • きな粉:大さじ2
  • 黒すりごま:大さじ3
  • 砂糖:小さじ3(きな粉用に小さじ1+黒ごま用に小さじ2)
  • 塩:少々

作り方・手順

下準備として、もち米を洗って水を切り、水を入れて1時間おきます。その後、通常通り炊飯器で炊きましょう。

さらに、下準備として粒あんを電子レンジにかけ、水気が飛ぶまで温めます。最初から水気が少ない粒あんの場合は加熱不要です。

また、きな粉・黒ごまはそれぞれ砂糖と合わせ、塊がなくなるまで混ぜましょう。塩は、味を確認しながら適量を両方に加えてください。

  1. 炊いたもち米をボウルに入れ、水で濡らしたすりこぎ棒でついてもち状にする
  2. できたもちを16等分にし、だ円状に丸める
  3. 粒あんを2等分にして、一方を6等分、残りを10等分して、それぞれを丸める
  4. 6等分に丸めたあんを一つ、ラップの上で平たくだ円状に伸ばす
  5. 伸ばしたあんの中央にもちをのせて包む(6個すべて同様に)
  6. 10等分した方のもちを平たく伸ばす
  7. 伸ばしたもちの中央に残りのあんをのせて包む(10個すべて同様に)
  8. 10個のうち5個にきな粉、5個に黒ごまをまぶす

これで、粒あんのぼたもちが6個・きな粉が5個・黒ごまが5個できます。簡単なので、春分の日にぜひチャレンジして、家族みんなで食べましょう。

構成/編集部

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