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知ってた?ひな祭りを「桃の節句」と呼ぶ理由

2024.02.27

3月3日といえば、ひな祭りです。女の子のための行事として古くから伝わり、家庭でお祝いをしたことがある人もいるでしょう。一方で、その意味や由来については、あまりよく知らないという人もいます。ひな祭りについて理解を深めることにしましょう。

桃の節句について知ろう

3月3日は、桃の節句として知られ、暮らしを彩る季節行事の一つです。女の子の健やかな成長を祝うものとして知られ、広く行われています。

ところで、どうして桃の節句やひな祭りと呼ぶようになったのでしょうか。また、この行事の意味などについて見てみましょう。

〝桃の節句〟の起源や意味、知ってる?雛人形の置き方、縁起の良い食べ物、正しいお祝いの方法を解説

そもそも「ひな祭り」って何のために行なう行事?

ひな祭りを桃の節句と呼ぶ理由

3月3日に行う行事を、正しくは『上巳の節句(じょうしのせっく、じょうみのせっく)』と呼びます。それは『3月の初めの巳の日』を意味しており、後にそれは3日と定められることになりました。

平安時代より以前から、日本では女の子が生まれると人形を作り、健やかで優しい女性に育ち、かつよい縁に恵まれるようにとの親の願いをその人形に込めたそうです。

そして、この時季は旧暦でちょうど桃の季節にも当たります。ですので、桃の節句という美しい呼び名も追って誕生しました。

桃の邪気を払う力にもあやかる

太古の時代、厄を払うために、人形(ひとがた)や形代(かたしろ)と呼ぶ草木や紙・わらで作った人形に自分の災厄を移し、海や川に流しました。

この厄払いの行事と、平安時代に始まるひいな遊び(お人形遊び)とが結び付いていきました。これが、上巳の節句が『ひな祭り』と呼ばれるようになったゆえんとされます。

当時、『桃には邪気を払う力がある』ともいわれていました。桃太郎が鬼退治に行くという民話も、そのようなことに由来しているとする説があります。

ひな祭りは平安時代から続く行事だって知ってた?

桃の節句の豆知識

桃の節句を彩るものといえば、ひな人形です。おひな様とお内裏様が並ぶ、美しいひな人形が飾られると、家庭内はとても明るい雰囲気に包まれます。

ひな人形に関しては各種の言い伝えや昔話があります。桃の節句に関して、知って得するお話を紹介しましょう。

初節句と人形の贈り方

女の赤ちゃんを授かり、初めて迎える3月3日のひな祭りをお祝いすることを『初節句』といいます。女の子が健やかに育つようにとの願いを込めた伝統行事は、江戸時代から続いている習わしです。

古くは、嫁入り道具の一つとして、嫁ぎ先へ贈ったという歴史もあります。そのためひな人形は、お嫁さんの実家から贈るのが一般的です。

また、おじいさんやおばあさんが心を込めて選び、贈るという地域もあります。お仲人さんや親戚・知人からプレゼントする場合もあり、その際はケースに入ったわらべ人形や御所人形・市松人形がよいでしょう。

ひな人形の片付け

桃の節句を終えて、ひな人形はいつ片付けるべきでしょうか。その時期については、多数の説があります。

節句が終わったら、すぐにひな人形を片付けるべきとする説があります。そうしないと、婚期が遅れるという言い伝えによるものです。

一方で、旧暦の4月上旬にひな祭りを行う地域もあります。場所によって行う時期が異なる桃の節句で、人形を片付ける時期についての定説は特にありません。

とはいえ、いつまでも出し続けているべきではないでしょう。季節感を失い、だらしない印象が生じかねません。湿気の少ない晴れた日に、片づけるようにしましょう。

ちなみに、飾る日についての豆知識も紹介しましょう。ひな人形を出すのは雨の日がよく、そのことで良縁に恵まれるとする地域があります。

ひな人形の共有

ひな人形は、よく『ひとり、ひと飾り』といわれます。その意味は、姉妹で共有したり、親から受け継いだりするのはよくないというものです。

厄払いの人形(ひとかた)という意味では、ひな人形は1人の女の子の身代わりであり、その子にとってのお守りでもあります。それゆえ、『ひとり、ひと飾り』の考えにつながります。

しかし現代では、複数の女児が誕生した場合、それぞれにひな人形を用意し、飾るのは難しい部分もあります。

その場合は、ひな人形を増やしていくことで成り立つという意見も見られます。官女や五人囃子など、そろっていない人形やお飾りを増やしていく方法です。

お祝いの料理や飾りの花

桃の節句を華やかにするものとして、鮮やかなお祝い料理や飾りの花なども欠かせません。縁起がよいとされる料理の種類や意味などについて見ていきましょう。

縁起のよい食べ物と桃の花の意味

菱餅や白酒など縁起のよい食べ物

ひな祭りの祭壇には、ひし形をした3色のお餅が飾られます。『菱餅』と呼ばれ、かつては宮中で食べられていました。3色は、雪が解け(白)、緑が芽生え(緑)、花が咲くこと(桃色)を現しています。

『桃花酒』というお酒も用いられます。邪気を払う力を備えた桃の花びらを漬け込んだ白酒で、女の子の成長を祝います。

ハマグリも、桃の節句に欠かせない食べ物です。同じ貝の殻としかピタリと合わないことから、女性の貞操の象徴とされ、嫁いだ先の相手と夫婦として添い遂げることを願います。

ちらし寿司も、縁起のよい食べ物です。エビは長生き、穴のあいたレンコンは先が見通せる先見性、豆はマメに働くなど、縁起を担いだ食材を使ってお祝いの席を彩ります。

ひな祭りのお祝いに菱餅を飾るのはなぜ?

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ちらし寿司、はまぐりのお吸い物、ひな祭りに食べるといいといわれる料理とその理由

おすすめの花

ひな祭りで飾る花は、なにがふさわしいでしょうか。代表はもちろん、桃の花です。古代中国では、邪気を払う効果に加え、花の明るさが冬の暗さを追い払うとも信じられていました。

春の花の代表として、菜の花もいいでしょう。鮮やかに花開いた菜の花の黄色と桃の花の可愛らしいピンク色を一緒に飾ると、より華やぎます。

そのほか、スイートピー・チューリップ・キャンディタフト(イベリス)・レースフラワー・レンギョウなども適しています。

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構成/編集部

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