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仕事のパフォーマンスがアップして性格も変わる!?筆跡トレーニングの意外な効能

2019.11.17

書いた字でその人の性格の一端がわかる

「書は人となり」という言葉があるように、書いた字が書き手の性格を表しているとよくいわれる。

実際、手書きの文字には「その人の中に潜んでいる感情や考え方が自然に表れます」と唱えるのは、筆跡診断士の小山田香代さんだ。

「筆跡診断」という言葉を初めて目にする人が多いかもしれない。これは、刑事事件の捜査でときおり目にする「筆跡鑑定」とはまったくの別物であり、欧米で発展したグラフォロジー(筆跡心理学)と呼ばれる学問の1分野が、筆跡診断である。

筆跡診断の先進国フランスでは、筆跡診断士は国家資格に準ずる資格であり、弁護士や会計士といった士業と同等の権威を持っているという。

その道のプロである小山田さんは、誰が書いた字であれ、見れば当人の行動傾向が推測でき、さらにはその奥にある性格・深層心理までも見当がつくそう。

逆もまた真なりで、筆跡を望ましい方向に改善することで、深層心理もそれに合わせて変化するともいう。

筆跡が改善されると仕事力も向上する

この考え方を押し進め、「筆跡トレーニング」によって、ビジネスパーソンの仕事力をアップさせようと書かれたのが、小山田さんの著書『なりたい自分になれる 文字のちから』(ロングセラーズ)だ。

「筆跡トレーニング」と聞いて、「自分は字が下手なんだよな~」と尻込みする人も多いかもしれない。

しかし、心配は無用。画数の少ない簡単な漢字を使い、書き方をちょっと変えるだけ。それによって、「営業強化月間ではトップの成績を上げることができた」、「ギクシャクしていた上司との関係が改善した」「記憶力が高まるようになり、念願のFPの資格試験に見事合格した」など、びっくりするような成功事例が本書で紹介されている。

以下、本書にある筆跡トレーニングのいくつかを紹介したい。手元に手帳やノートを置いて実際にやってみよう。

アピール力が強まり、情緒豊かで自己開示しやすくなる書き方

下の「大」の字の左右のハライに注目。バランスよく、長めに払っているが、ここが決め手。

ふだん、このハライが短い人は、「自己抑制心が人一倍強く、“目立ちたくない”という気持ちでいっぱい。引っ込み思案の傾向にあります」と、小山田さんは指摘する。

そこで、「左右のハライをバランスよく長めにスーッと払う」。これで、商談やプレゼンなどで必要となるアピール力や自己開示力が強くなるという。「大」だけでなく、「木」や「天」といった漢字についても同様。

熱中・没頭できる書き方

今度は、文字の最終画である右のハライを、少し勢いをつけてスーッとなめらかに、長めにする書き方。

この書き方を習慣づけた場合、「飽きっぽさがなくなり、物事に熱中する力が強まるという利点」と「仕事に熱中・没頭できるようになるメリット」があると、小山田さんは語る。

器が大きくなり、大物になれる書き方

小山田さんによれば、歴史的なリーダーである、豊臣秀吉と松下幸之助の筆跡に共通するのは、「ハネのある字を書く時、弧を描くように大きく丸みを帯びた形」である点だという。そこで、彼らと同じような書き方をしてみよう。

この書き方が板につくと、「心が深く、寛大で、人間としてのスケールが大きくなります。存在感が増し、他人が成し遂げられないようなことも成し遂げられるようになります」と小山田さん。「子」だけでなく、「心」、「光」、「己」などのハネも同じように。

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