シュレッダーは、会社の機密や個人情報を含んだ紙を細断して、情報の漏洩を防いでくれる。しかし書類にステープラー(以下、ホッチキス)の針がついていると、シュレッダーの機種や機能によっては、針をいちいち外さなくてはならない。今回はホッチキスつきの書類をシュレッダーにかける時の注意点や、そのまま裁断できるホッチキス対応シュレッダーのおすすめを紹介する。
※ステープラーは「ホッチキス」「ホチキス」という名で広く知られているが、これは商品名。しかし本記事では「ホッチキス」と呼称する。
書類をシュレッダーにかける時、ホッチキスの針は外すべき?
シュレッダーの中には、ホッチキスをつけたまま細断して良い機種もある。一般に家庭用の小型のシュレッダーはホッチキス対応でないものが多い。また、業務用だからといって必ずしもホッチキス対応とは限らない。
ホッチキスごとシュレッダーにかけてOKな機種でも、針の号数に注意
ホッチキス対応の機種であっても、そのまま投入できるのはホッチキスの針が10号針の場合のみ、あるいは10号針と11号針のみという場合が多い。10号針は一番よく使われている針で、11号針はそれよりも少し大きめの針だ。これよりも大きな針については、取り外してからシュレッダーにかける必要がある。
【参考】カチカチ使って検証!本当に使いやすいステープラー選手権
ホッチキスごとシュレッダーしても分別の問題は生じない?
ホッチキスごとシュレッダーしても、分別の観点での問題は生じないのかが気になるところ。
ホッチキスおよび針のメーカーとして有名なマックス株式会社は、製品の箱に「ホッチキスの針は紙のリサイクル工程で影響がない」と明記している。さらにホームページでも「古紙リサイクル時のホッチキス針について」という内容を掲載していて、ここでもホッチキスの針が混入していてもリサイクルに影響はないことが書かれている。
一方で「公益財団法人 古紙再生促進センター」は、ホームページ上で「ステープラーの針や、金具は紙ではなく、リサイクルには適しません。取り外して排出してください」と記載している。
上記の2つの意見を勘案すると、ホッチキスの針が混入していてもリサイクルの際には事実上問題はないが、外して紙のみにしたほうがリサイクルにはより適していることになる。
ただし、シュレッダーされた紙は繊維が寸断されているので、再生業者や自治体にリサイクル用として受け入れてもらえない場合もある。この場合、可燃ゴミとして処理されることになるが、ホッチキスの針によって混入する金属は少量なので、基本的には問題なく焼却処理できるはずだ。
【参考】古紙リサイクル時のホッチキス針について(マックス株式会社公式ホームページ)
コクヨのシュレッダーのように、ホッチキス付きの書類には非対応の製品も
ホッチキスの針に関しては各所意見がわかれているが、コクヨのように、事務用品・文房具の大手メーカーの製品でもホッチキス付き書類に対応していないシュレッダーも少なくない。コクヨのホームページの「よくあるお問い合わせ」の回答としても、「機器に負荷がかかり故障の原因となる場合がありますので、ステープル(ホッチキス針)は取り除いて細断してください」とある。
【参考】Q.シュレッダーでステープル(ホッチキス針)が付いた書類を細断しても大丈夫ですか?(コクヨ)
針を外さなくても大丈夫! ホッチキス対応シュレッダーのおすすめ製品
ここからは、ホッチキスの針を留めたまま細断できるホッチキス対応のシュレッダーを紹介していく。なお、ここで紹介している製品は、10号針・11号針に対応している。
【参考】静音タイプからマイクロカット、コスパモデルまで!家庭用・業務用シュレッダーのおすすめ10選
ナカバヤシの小型ながらパワフルなホッチキス対応シュレッダー
ナカバヤシ『パーソナルシュレッダ 505 NSE-505BK』
ナカバヤシの『パーソナルシュレッダ 505 NSE-505BK』は個人向けの製品だが、定格細断枚数が10枚・最大細断枚数は12枚となっていて、連続使用時間は15分。小規模なオフィスであれば業務用としても使えそうな性能を持っている。
【参考】ナカバヤシ公式ホームページ
折らずにA3用紙が細断できるホッチキス対応シュレッダー
フェローズ『オフィスシュレッダー 2470C』
A3用紙はA4対応のシュレッダーでも2つ折にすれば細断できるが、A3対応のシュレッダーを使えば、さらに効率良く細断できる。
フェローズの『オフィスシュレッダー 2470C』はA3サイズ対応で、連続使用時間は60分。大量の用紙の細断も難なくこなせる製品だ。
【参考】フェローズ公式ホームページ
ホッチキス対応でマイクロカットができる家庭用シュレッダー
アイリスオーヤマ『細密シュレッダー P3GM』
アイリスオーヤマの『細密シュレッダー P3GM』は、約2×11mmに細かく細断できるマイクロクロスカット対応で、情報を確実に守ってくれる。定格細断枚数は3枚。コンパクトな本体は、家庭で使うのにちょうど良い製品となっている。
【参考】アイリスオーヤマ公式ホームページ
細断幅2mmのマイクロクロスカット方式を採用したアイリスオーヤマの家庭用シュレッダー
ホッチキスの針を付けたままシュレッダーしたいなら、ホッチキス対応のシュレッダーを使うといい。もし時間があるなら、リサイクルしやすいように針を外すと良いだろう。
※データは2019年10月中旬時点での編集部調べ。
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文/ねこリセット