無線接続のBluetoothイヤホンは、デバイスとイヤホンを繋ぐコードがないため、この部分のコードが擦れることによるノイズ(タッチノイズ)が発生しないので快適に使える。しかし、付け方によっては外れやすい、ズレやすいという欠点もある。また「左右一体型」などのイヤホン同士を繋ぐコードがある場合は、タッチノイズが起こることも。そこで今回はBluetoothイヤホンの正しい付け方や、落ちにくい方法、ノイズが起きにくい方法を紹介しよう。
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コードは前?後? Bluetoothイヤホンの付け方の基本
まずは基本的なBluetoothイヤホンの付け方から確認しておこう。Bluetoothイヤホンには、デバイスとの接続は無線だが左右のイヤホンを繋ぐコードがある「左右一体型ワイヤレスイヤホン」と、左右のイヤホンも無線で接続する独立型の「完全ワイヤレスイヤホン」がある。
まず、左右が有線で接続されている左右一体型ワイヤレスイヤホンから紹介しよう。
イヤホンの付け方[基本1]左右を正しく付ける
一般的にイヤホンは「R」と書いてある方を右耳、「L」とある方を左側に付ける。そして左右のイヤホンを繋ぐコードは首の後ろから回す。これが基本の付け方だ。左右を逆にする付け方もあるが、この方法についてはあとで説明する。
イヤホンの付け方[基本2]シリコンゴム製のイヤーピースのサイズを合わせる
イヤホンを外れにくくする方法として最初に試したいのは、付け方よりもイヤーピースのサイズだ。自分に合ったサイズのものを付けないと、小さくて外れやすかったり、大きすぎて耳に負担をかけたりする。
多くのイヤホンには、商品によって3つくらいのサイズのイヤーピースが付属している。またイヤーピースだけも売っているので、自分に合ったサイズを選べば、それだけでイヤホンはかなり外れにくくなる。
イヤホンの付け方[基本3]イヤーフック付きBluetoothイヤホンなら外れる心配なし
イヤーピースのサイズを調節してもイヤホンが外れてしまう人は、イヤホンを耳に固定するパーツを使おう。イヤーフックは耳にかけて使うパーツだが、耳の内側のシワに差し込むような形で固定するものもある。これらのパーツを使えば、イヤホンが外れる心配はほとんどなくなる。最初から付属する製品もあるし、ない製品でも型が合えばあとから買って取り付けられる。
【参考】外れにくいのはどれ?ランニング中に音楽を聴きたい人におすすめのBluetoothイヤホン4選
「完全ワイヤレスイヤホン」と「左右一体型ワイヤレスイヤホン」の付け方の応用編
まず完全ワイヤレスイヤホンは、コードがそもそも存在しないのでコードの位置などを考えずにすむ。付け方は製品によっても多少異なるが、イヤホンを耳に入れて回すようにして、自分にピッタリ合うポジションを見つけるのが基本だ。イヤーピースのサイズの調節や、外れにくくするためにイヤーフックについては、上で記述した内容と同様なので参考にしてほしい。
左右一体型ワイヤレスイヤホンの付け方[応用編1]前後や左右を逆にしてみる
前後というのは、左右を繋ぐコードの位置のことだ。基本は首の後ろに回して付けるが、この付け方だと外れやすい人もいる。この場合はコードを前にしてみよう。
ほかにも外れにくいイヤホンの付け方としては「シュアがけ」と呼ばれる付け方がある。イヤホンの左右を逆にしてコードを上側に出し、耳に引っ掛けるようにしてから耳の後ろ側に回す付け方だ。このシュアがけにすると、イヤホンが外れにくくなるので、特に激しいスポーツをする時にオススメ。また、このシュアがけはタッチノイズの発生を防ぎやすくしてくれる方法としても有効だ。
もともとは「シュア」というメーカーの製品の付け方で、シュア製のイヤホンなら左右を逆にすることなくこの付け方ができる。上の画像はシュアの『SE215』という製品なので参考にしてほしい。
ただしこの方法はシュア以外のメーカーの一般的な製品では右と左の音声が逆に聞こえるので、人によっては気持ち悪く感じるかもしれないので注意しておこう。
【参考】SHURE『SE215』高遮音性イヤホン(SHURE公式ホームページ)
左右一体型ワイヤレスイヤホンの付け方[応用編2]首の後ろで固定
左右一体型ワイヤレスイヤホンには、左右のイヤホンを繋ぐコードがある。有線のイヤホンと比べるとコードが邪魔に感じることは少ないが、それでも気になることもある。その場合はクリップを使う方法がある。首の後ろに回したコードの長さを短めに調整してクリップで留めれば、コードを邪魔に感じることはほとんどなくなる。
首の後ろで留めるワイヤレスイヤホンのクリップは別売りされている
この首の後ろでコードを留めるクリップだが、最初から付属している製品もあれば別売りもされている。上の画像はJBLの『UA Sport Wireless PIVOT』。こちらは最初からクリップが付属している。コードを首の後ろに回してクリップで留めておくと、イヤホンが外れてしまった場合も、首で引っかかって落下しないので、イヤホンの紛失防止の点からもオススメだ。
【参考】JBL『UA Sport Wireless PIVOT』(JBL公式ホームページ)
iPhone純正イヤホンの落ちにくい付け方ってあるの?
ここまでの内容は、基本的にワイヤレスイヤホンの主流であるカナル型イヤホンを念頭に説明してきた。「カナル型」というのは耳栓のような形状になっており、耳の穴に差し込むようにして使用するイヤホンのことだ。
これに対して、iPhone純正のBluetoothイヤホンである『AirPods』は、インナーイヤー型となっている。インナーイヤー型は音の広がりなどの点ではカナル型よりも優れているが、イヤホンを耳に引っかけているだけなので、サイズが合わない場合は外れやすい。
iPhone純正イヤホン『AirPods』の正しい付け方は?
iPhoneに付属している有線式の『EarPods』の場合は、シュアがけするなどの方法で外れにくくできるが、完全ワイヤレスの『AirPods』の場合は付け方自体にはあまり工夫の余地がない。しかし、別売りのイヤーフックなどを装着すればかなり外れにくくなる。上の写真は、AhaStyleの『AirPods用イヤーピース』という商品なので、参考にしてほしい。
【参考】コスパの高いBluetoothイヤホンの選び方のポイントとおすすめ機種8選
AhaStyle『AirPods用イヤーピース』Amazon詳細ページ
iPhone7付属のイヤホンの付け方
Bluetoothイヤホンではないのだが、iPhone7に付属するLightning接続のイヤホン『EarPods with Lightning Connector』の付け方についても解説しよう。『AirPods』と同様に、『EarPods』はインナーイヤー型で、外れやすい面がある。さらにイヤホンの足の部分が長いので、シュアがけが向いていない。そこでおすすめなのが、市販のシリコンカバーやイヤーフックを装着する方法だ。画像はELECOMの『P-APEPHCR』という商品なので、困っている人はこのような商品を探してみよう。
【参考】ELECOM『EarPods用イヤーフック P-APEPHCR』(ELECOM公式ホームページ)
iPhone8付属のイヤホンの付け方
iPhone8にもLightning接続の『EarPods』が付属する。付け方については、iPhone7と同様になるのでそちらを参考にしてほしい。なお、iPhone7以降はイヤホンジャックが廃止されており、従来の一般的なイヤホン端子では使えない。付属イヤホンはLightning端子なので問題ないが、市販のものを使いたい場合はイヤホンジャックを変換するアダプタを買って使おう。
ワイヤレスイヤホンは、完全独立型ならコードが邪魔になることもなく、タッチノイズも発生しないので快適だ。左右一体型でもデバイスとイヤホンを繋ぐコードのタッチノイズは起きにくく、付け方次第で最小限に抑えられる。ワイヤレスイヤホンが外れやすい、左右一体型のタッチノイズに悩んでいる人などは、付け方を工夫してみよう。
※データは2019年10月上旬時点での編集部調べ。
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文/ねこリセット