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ロードバイクを楽しむために必要な「コンポーネント」とは?

2024.05.17

「コンポーネント」のカスタマイズにこだわることは、ロードバイクの楽しみの一つです。メーカー別の特徴やグレードによる違いなど、ロードバイク初心者が知っておきたい、コンポーネント選びの基礎知識を解説します。

コンポーネントとは

そもそもコンポーネントとは、ロードバイクのどの部分を指し、どんな役割を担っているのでしょうか?はじめにコンポーネントの概要と役割を紹介します。

自転車を構成するパーツの呼称

コンポーネントという言葉は、自転車の動きをコントロールするための、駆動系とブレーキ系のパーツ群の総称です。単に「コンポ」と呼ばれたりもします。ギアや変速機、ブレーキなどの、こぐ力を自転車に伝えたり、スピードをコントロールしたりするためのパーツを指し、サドルやハンドル、タイヤなどは含まれません。

コンポーネントの性能が、自転車の走行性に大きく影響するため、ロードバイクやマウンテンバイクなどのスポーツサイクルでは、特に重要視されています。

コンポーネントのパーツ

メーカーやグレードによって多少異なることがありますが、基本的には下記のパーツがコンポーネントと呼ばれます。聞き慣れない名称のものも多いので、しっかり覚えておきましょう。

  • シフトレバー
  • ブレーキレバー
  • フロントディレーラー(FD):前ギアの変速用パーツ
  • リアディレーラー(RD):後ギアの変速用パーツ
  • クランクセット:前ギアを回すためのパーツ
  • スプロケット:後輪についているギア
  • ブレーキ
  • ペダル
  • ボトムブラケット(BB):クランクセットをフレームに取り付けるためのベアリング
  • ハブ:ホイールの中心部分
  • チェーン

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コンポーネントの3大メーカー

現在ロードバイク用のコンポーネントを製造・販売しているメーカーは、「SHIMANO(シマノ)」「SRAM(スラム)」「Campagnolo(カンパニョーロ)」の3社です。それぞれについて、歴史や製品の特徴を紹介します。

SHIMANO(シマノ)

「シマノ」は1921年に創業した、日本のパーツメーカーです。創業当初は「フリーホイール」のみを製造する小さな町工場でしたが、現在は自転車部品業界で、世界最大手のメーカーに成長しました。

シマノは別々のメーカーが製造していた自転車のパーツを、世界で初めてセットで製造し、「コンポーネント」と名付けて販売したことでも知られています。

シマノのコンポーネントはロードバイクだけでなく、マウンテンバイクからシティサイクルまで、さまざまなタイプの自転車に採用されており、コンポーネント市場では圧倒的なシェアを誇ります。

他の2社と比べても性能や耐久性が高く、価格が手頃なことから、初心者から上級者まで、幅広いユーザーに人気です。

公式サイト:ロードレーシング | SHIMANO BIKE COMPONENT

SRAM(スラム)

「スラム」はマウンテンバイク用のパーツを主に製造していた、アメリカのパーツメーカーです。ロードバイク市場には2005年から参入し、「電動無線変速」システムなどの画期的な製品開発や、デザイン性の高さで急成長しています。

また、コンポーネントの軽量化にも力を入れており、レーサーやヒルクライムを楽しむライダーから高い支持を得ています。

日本ではまだ普及率が低いですが、シマノ製品と互換性のあるパーツも多いので、人と違う個性的なロードバイクに乗りたい方にもおすすめです。

公式サイト(英語):SRAM

関連サイト:日本の自転車販売業インターマックスのSRAM紹介ページ

Campagnolo(カンパニョーロ)

「カンパニョーロ」は、1933年にイタリアのレーサー「トゥーリオ・カンパニョーロ」が創業したパーツメーカーです。

彼が発明した、フレームからホイールを簡単に着脱できる「クイックリリース」はとても画期的で、現在でも広く使われています。

シマノと比べると高価ですが、イタリアのメーカーらしい美しいデザインが特徴で、あえてカンパニョーロのコンポーネントにこだわり続けるライダーも少なくありません。

ただしシマノやスラムとの互換性はなく、対応する工具も異なります。

公式サイト(英語):Campagnolo

関連サイト:日本の自転車販売業のカンパニョーロ紹介ページ

コンポーネントのグレードの違い

一口にコンポーネントと言っても、さまざまな「グレード」があります。グレードはレースに出場するような上級者向けから、街乗りに適した手頃なものまで、数段階に分かれています。

上位グレードになるほど性能が良く、軽くて丈夫な素材が使われている反面、価格が高く、細かな操作テクニックや脚力が求められます。

初心者や街乗りがメインの方にとっては、上位よりも中位から下位グレードのほうが扱いやすいため、自身のレベルや使用目的に合わせて選択するのが基本です。

グレードの違いが走りに与える影響を、具体的に見ていきましょう。

スピードの達成速度

スピードの「達成速度」とは、自分が出したいスピードに到達するまでの時間です。一般的なライダーにはあまり関係ありませんが、スピード勝負のレーサーにとっては、非常に大切なポイントと言えます。

上位グレードになるほど、ギアチェンジのタイムロスが少なく、スムーズに加速できるため、達成速度も速くなります。

ギアチェンジやレスポンス

グレードの違いは、シフトレバーを操作した時や、ブレーキをかけた時、ペダルを踏み込んだ時のレスポンスにも影響します。

上位グレードはレスポンスが非常に良く、操作時のタイムラグをほとんど感じさせません。手足の感覚がダイレクトに伝わり、気持ち良く操作できます。

また、ギアの枚数も上位ほど多くなります。例えばシマノでは、上位グレードは11速、下位グレードは8速となっています。

ギアの枚数はペダルの回転数に影響しますが、街乗りではそれほど神経質になることもありませんので、初心者は下位グレードでも十分です。

重量や剛性・耐久性

軽さや剛性、耐久性もグレードによって異なります。車体が軽ければ、坂を上る時や、スピードを出したい時に有利です。

自転車の重量と言えば、フレームの重さに目が行きがちですが、ロードバイクでは小さなコンポーネント一つの重さも、意外に大きく影響します。

毎日長距離を走るようなヘビーユーザーには、耐久性も重要です。上位グレードのコンポーネントは、摩耗しにくいように表面処理を施してあったり、錆びにくい金属を使用したりしているため耐久性が高く、長く使えます。

また、剛性が高いコンポーネントは、脚の力が伝わりやすく、効率よく走らせることができます。脚力のある方は、剛性の低いコンポーネントだと、たわみが生じてしまい、運転しにくく感じることもあります。

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