実際、わが家のコンパクトステーションワゴンも、いざという時のために、後席を倒すだけでベッドスペースになるような装備としている。具体的には、後席格納状態のフロアを覆う、断熱クッションとラゲッジマットを敷きつめてあり(普段は後席を使用しているが、後席背もたれとともにクッションを立ち上げ、クリップで固定してある)、夫婦2人分の車内用寝袋を、普段から使えるクッション代わりに搭載。もちろん、水や着替え、LEDランタンなどの物資も床下収納に収めてある。
が、やはり最強なのは、東日本大震災で、停電して真っ暗闇の東北に駆けつけ、明かりをともしたトヨタ・エスティマHV(当時)のような電動車だろう。エスティマHVは最低地上高こそ乗用車そのものだが、電気式4WDであることも、災害時の走破性を手助けしてくれる可能性がある。しかも、AC100V/1500Wコンセントを備え、ガソリンがある限り、家電品などへの給電が行える。東日本大震災の際には、そのバッテリー電源を、照明に使ったわけだ。