仕事で成果を出すには「どうやってやるか」ではなく「なぜやるのか」を理解して〝腹落ち〟することが重要

腹落ち感を持たせるには、ムダな会議はなくすこと

　例えば、管理職が部下に〝腹落ち感〟を持たせるためには、会議を減らして対話を増やしましょう。管理職は部下たちに「働きがいは何か」「なぜ働くのか」を考えさせ、チームのあるべき姿を一緒に考えます。こうして肩を並べて一緒に考えることで、新たな行動のきっかけを与えるのです。

　また、資料作成でも営業活動でも行動を改善したら、その成果を部下と一緒に振り返りましょう。部下から「やって良かった」という発言があったら大成功。行動を見直して意識が変わり〝腹落ち〟した証拠です。その行動で得た学びを次の行動に生かせば、その部下はさらに成長するのです。

　このように、現状の課題を把握してWhyを繰り返して根本原因にたどり着き、それから解決策を考えて試行と修正を繰り返すことが、改革の成功につながるのです。この一連の考え方はデザイン思考というもので、ビジネスの創出だけでなく、このような課題解決にも使えます。ぜひ実践してみてください。

まず方法＝「How」ではなく現状の課題を把握して「Why」を繰り返す。そうすれば根本原因にたどり着いて〝腹落ち〟し、行動を変えることができる。

文／越川 慎司
株式会社クロスリバー代表。株式会社キャスター執行役員。週休3日でクライアント企業16万人の働き方をスイッチ中。新著「謝罪の極意 頭を下げて売上を上げるビジネスメソッド」が好評発売中。