DIME MAGAZINE
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毎日の生活に欠かせない家電はいくつかあります。電子レンジもその1つでしょう。操作が簡単で便利ですが、それだけに調子が悪いと感じると、故障なのか寿命なのか判断が難しくもあります。電子レンジの寿命や大切に使うためのポイントなどをまとめました。
電子レンジの寿命は何年くらい？
「チンする」という言葉が多くの家庭で日常的に使われるほど、電子レンジは毎日の暮らしに役立っている家電です。
時間をセットしてボタンを押す、それだけでいろいろと活用できます。
そんな電子レンジですが、調子が悪い場合に自宅で修理する様子は、あまり見聞きしません。不具合を感じて、どこが悪いのかと頭を悩ませる人もいるでしょう。
「これっていったい故障なの？寿命なの？」。そんな疑問を抱いた際のために、電子レンジの寿命について考えてみましょう。
マグネトロンの寿命が電子レンジの寿命
電子レンジの寿命を考える前に、食品を温めるその仕組みについて知っておきましょう。
内部でマイクロ波という電波を発生させ、それを食品に照射させます。それにより、食品内部の水分の温度が上昇するのです。
電子レンジは、そのような作用で食品を温めています。水分を含まないお皿などが直接熱を帯びないのは、そのためです。
マイクロ波を生むために重要な働きをするものが『マグネトロン』です。これが機能を果たさなくなると、食べ物を温める能力を失うこととなります。
つまり、電子レンジの寿命は、マグネトロンの寿命だと考えられるのです。
【参照】アイリスオーヤマ 電子レンジの寿命・買い替えのサインとは？買い替えにおすすめの電子レンジ7選
マグネトロンの寿命は10年程度！
電子レンジの寿命は、マグネトロンの寿命とほぼイコールであると説明しました。では、マグネトロンの寿命は、通常どれくらいなのでしょうか。
マグネトロンの耐使用時間は、2000時間（12万分）とされています。これは、あくまでも実際に使う時間です。
1日に30分ほど使うとしましょう。寿命とされる12万分を30分で割ると、4000日になります。それをさらに365日で割ると、約11年です。
マグネトロン本体と関連部品などの経年劣化などを考えると、その寿命は10年程度だといえるでしょう。
メーカーの部品保有期間は約8年
電子レンジが壊れた際には、買い替えるか、メーカーに修理を依頼するのが一般的でしょう。
メーカーが修理に使用するための部品保有期間は、製造終了後から約8年と定められています。
製造終了後なので、発売から8年ではないことを踏まえても10年前後が電子レンジを使い続ける目安になりそうです。
多機能なレンジは他の部品にも注意
マイクロ波で食品を温める電子レンジの心臓部がマグネトロンです。それゆえ、マグネトロンを長持ちさせれば、寿命は延びるといえます。
ところで、近年の電子レンジは、多機能化が進んでいます。そのため、性能が高まるほどに構造は複雑になるのです。
マグネトロンは正常に作動していても、他の部分に故障や不具合が生じることのよく起こります。
ですので、電子レンジの寿命は一概にマグネトロンだけとはいえません。各部の寿命や劣化も電子レンジの寿命に影響を及ぼします。
電子レンジが故障しているサインの見極めかたを症状別にチェック
比較的に故障が少なく、安定して動作してくれる電子レンジですが、家電であるため、どうしても不具合や故障も起こります。どのような時に、ユーザーは寿命を意識するのでしょうか。
上手く温まらない、時間がかかる
普段通りに使っているのに食品が温まらない、そのような時は、故障を疑う前に次のことを確認してみましょう。
- レンジ内のターンテーブルがずれている
- その電子レンジに非対応の容器を使用している
また、重量センサーによって自動的に温め時間を決定するモデルの場合は、お皿の種類によって、食品が少ないと検知され、ぬるく仕上がることがあります。
そのほか、飲み物などは上下に温度差が生まれやすいので、容器は低めかつ広口のものを使用し、加熱後にかき混ぜてみましょう。
それらを正しく行っているにもかかわらず食品が温まらない場合は、マグネトロンの寿命かも知れません。使用年数を考慮して、修理か買い替えを検討しましょう。
電源やボタンが動作しない
電源ボタンを押しても作動しないと、焦ることもあるでしょう。電気に頼ることの多い家電で、よく起こるトラブルです。
そのような場合でも、落ち着いて、まず電源プラグを確認します。コンセントから抜け落ちていることもあるからです。ブレーカーが部分的に落ちていることもあるので、見てみましょう。
いずれにも問題がないのに電源やボタンが動作しないとなると、電子回路基板の故障の疑いがあります。その場合も、使用年数などとの兼ね合いを計りながら修理や買い替えを考えましょう。
動作中に異音が聞こえるのは庫内温度や水分が原因？
電子レンジの稼働中に、聞きなれない音が聞こえることがあります。
断続的に「カチカチ」と音が鳴るのは、電子レンジが加熱コントロールを行っていることが多いため、故障の心配はほぼなし。また、「ボンッ」という破裂音は、庫内の壁面が温度により膨張しているだけなので、あまり心配はありません。
また、温め中にドアと本体の接触面についている水滴がはじける音、初期動作の音、ファンが回る音など、電子レンジが故障していなくても、音が聞こえることはしばしばあります。
ただし、普段あまり聞かない音が聞こえる場合は、故障の可能性もあるので、注意深く確認をするのがおすすめです。
温め中に火花が出ると危険なサイン？
電子レンジでの加熱中に、庫内で火花が散ることがあります。考えられる主な原因は以下の通り。
・金箔・銀箔などで装飾された容器や食器、金属の容器や食器、アルミホイルなどを使用している場合
・100g未満の少量の食品を加熱している場合
・水分の少ない野菜、粒状や細かく切った食品
＊特に、さいの目切りや、千切りのにんじんや、ミックスベジタブルなどで発生しやすくなります。
・電子レンジに何も入れずに加熱している場合
・加熱室やテーブルプレートに、食品の破片やカスが残っている場合
対策として、食品に水分を含ませる、レンジの出力を下げるといった方法があります。それでも火花が出る場合は、修理対応をするのがおすすめです。
【参照】日立 レンジ加熱中にテーブルプレートや食品から火花が出てしまいます。
電子レンジの寿命を長くするには？
電子レンジをはじめとする家電は、できるだけ長く大切に使用したいものです。そのためのポイントを紹介します。
電子レンジ内の汚れを拭く
電子レンジ内部の汚れを拭き取り、清潔に保つことは、電子レンジの寿命を延ばすために効果的です。こまめな掃除を心掛けたいものです。
レンジ内は、温めてきた食品による油脂などがこびりつきやすい環境です。そのまま使い続けると、ムダな部分にマイクロ波が照射され、発煙や発火の原因にもなりかねません。
ですので、レンジ内はきれいにしておくことが、寿命を延ばすポイントといえるのです。
焦げつきやニオイ残ってない？オーブンレンジの庫内をキレイにするお掃除テクニック
空焚きや長時間の使用に注意
電子レンジに何も入れず作動させてしまう、いわゆる『空焚き』は避けましょう。寿命を縮める要因になります。
発せられたマイクロ波を吸収する対象物がないと、マイクロ波を生むマグネトロンにダメージが生じやすくなります。劣化の原因になるので厳禁です。
電子レンジの処分方法
最後に、不要になった電子レンジの処分方法についても、併せてチェックしておきましょう。
電子レンジは無料で回収してくれるかも？
電子レンジは、「小型家電リサイクル法」という、家電製品に含まれる金属類を再利用するための対象品目となっています。そのため、収集運搬料金の徴収なく、電子レンジを回収してくれる可能性があります。
ただし、回収方法は自治体によって異なります。ゴミとして回収する場合や、専用の窓口を設けている自治体もあるので、住んでいる地域の情報を確認しておきましょう。
粗大ゴミとして処分、回収が一般的
電子レンジを処分する方法として一般的なのは、粗大ゴミとして回収してもらう方法でしょう。自治体にもよりますが、事前に問い合わせ、収集前に修理券を貼り付けて、指定の場所に置いておくという手順になります。
また、一部の自治体では、行政の指定する場所に電子レンジを持ち込み、回収してもらうこともできます。
家電量販店で下取りできるかも
電子レンジを新しいものに買い替える場合は、下取りとして古い電子レンジを回収してもらえる可能性もあります。また、下取りではなく、無料回収になることもありますが、粗大ゴミとして処分するよりも費用がかからないため、おすすめの方法となります。
詳細は、各家電量販店のサービスを確認してください。
リサイクルショップ、フリーマーケットで売却
リサイクルショップや、フリーマーケットアプリなどを活用して、不要な電子レンジを売却するのも1つの手段です。
ただし、古い電子レンジはあまり値がつかなかったり、売れない可能性もあります。フリーマーケットを使って自分で出品する場合は、売れるまで手元に電子レンジが残ることも念頭に置いておきましょう。
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※データは2024年10月上旬時点での編集部調べ。
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