圧力鍋を使う時の注意点
知れば知るほど使い方が簡単な圧力鍋は、誰でも気軽に活用できます。ただし、いくつかの注意点を知っておくことはとても大切です。
安全に圧力鍋を利用するために、注意すべき点とはどのようなものでしょうか。
蓋を開けるときには注意する
圧力鍋の使用で最も注意すべき点は、蓋を開ける時です。上昇していたピンが下がり、確実に圧力が低下したことを確認してから蓋を開けましょう。
安全性を確保するためには、購入の際に『PSCマーク』が付いた製品を選ぶことをおすすめします。これは、減圧されなければ蓋が開かない安全装置が備わっていることを示すものです。
日本では、圧力鍋は消費生活用製品安全法という法律に基づく特定製品に指定されています。国内生産品はもとより、輸入品においても国が定める技術基準を保障することが求められます。
PSCマークは、その安全性をクリアしたことを証明するものです。ぜひ購入時に確認しましょう。
入れてはいけない具材や調味料
圧力鍋は、鍋の中を高圧にして、沸点を上昇させる調理器具です。使い方は簡単で、使用法を守れば安全ですが、いくつか入れてはいけない食材や調味料もあります。
調理してはいけない食材や調味料の特徴を一言であらわすと、「膨らむもの」「蒸気口を塞ぐ恐れのあるもの」です。それは、具体的にどのようなものでしょうか。
まずは、食材からです。豆類は、最も注意すべき食材です。規定量以上は入れてはいけません。麺類も泡立つので危険です。おもちや竹輪なども、膨らむ食材なので避けましょう。
次に調味料です。カレーやシチューのルーは、とろみがノズルを詰まらせる原因となりやすいので注意が必要です。煮込み終えてからルーを入れましょう。多量の油や酒も注意が必要です。
点検はしっかり行おう
一般の鍋と違い、機能を備えた圧力鍋ですので、点検は忘れずに行いたいものです。そのことで、より安全性が向上するでしょう。
圧力鍋は、鍋の中を密閉状態にして、内部に圧力をかけて調理するものです。使い方やコンディションによっては、圧力の急激な変化が破裂・噴出などを起こす場合もあるのです。
そこで、調理間に目を向けておくべき点をまとめました。まず、蒸気口(ノズル)に詰まりがないか見ておきましょう。安全装置が壊れていないかも大切です。
付属するパッキンの劣化が進んでいないことも確認しましょう。取っ手部分や蓋のネジの緩みも見ておきます。そして、オモリ式の圧力鍋なら重り忘れずに装着させましょう。
圧力鍋を使った基本的な料理のレシピ
圧力鍋の構造や使い方、そして注意点などを理解しました。ここからは、いよいよ美味しい料理が作れる、圧力鍋を使ったレシピを紹介します。
使用するタイプは、オモリ式です。圧力鍋で、食卓を鮮やかに彩りましょう。
野菜たっぷりのカレー
材料(4人分)
- 牛肉(角切り) 300g
- じゃがいも 中2個
- 玉ねぎ 中2個
- にんじん 中1本
- にんにく 1片
- 水 1カップ(200cc)
調味料
- カレールー 適量
- 塩・こしょう 適量
1.下ごしらえしカットした材料と適量の水を入れ、蓋を閉める
2.重りをセットし、強火で加熱する。
3.蒸気口から蒸気出て音が鳴り、重りが勢いよく触れたら火を止め放置する
4.ピンが下がったら、重りを傾けて圧力を完全に低下させて蓋を開ける
5.ルーや調味料で味を調えて完成
豚の角煮
材料
- 豚バラ肉(かたまり) 600g
- 水(下ゆで用) 2カップ(400cc)
- 酒(下ゆで用) 1/2カップ(100cc)
- きぬさや(ゆでたもの) 適量
- からし 適量
- 水 1/2カップ(100cc)
調味料
- 砂糖 大さじ1と 1/2
- みりん 大さじ1
- しょうゆ 大さじ2
- 酒 1/2カップ(100cc)
1.豚バラ肉と適量の水・酒を入れ蓋を閉める
2.重りをセットし、強火で加熱する
3.蒸気口から蒸気出て音が鳴り、重りが勢いよく触れたら弱火にし、20分加熱する
4.20分後に火を止め、ピンが下がったら重りを傾けて圧力を完全に低下させて蓋を開ける
5.上記4.に調味料を入れ、蓋を開けたまま弱火で煮つめて完成
肉じゃが
食材
- じゃがいも 中3個
- にんじん 中1/2本
- 玉ねぎ 中1個
- 牛肉(薄切り肉) 200g
- インゲン 5本
- 水 1カップ(200cc)
調味料
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ2
- しょうゆ 大さじ3
1.インゲン以外の食材をカットし、適量の水と調味料を入れ蓋を閉める
2.重りをセットし、強火で加熱する
3.蒸気口から蒸気出て音が鳴り、重りが勢いよく触れたら火を止める
4.ピンが下がったら重りを傾けて圧力を完全に低下させて蓋を開ける
5.上記4.にインゲンを加え、蓋を開けたまま弱火でひと煮立ちさせて完成
上記で紹介した以外にも、シチュー、炒飯、シュウマイなど様々な料理を作ることができます。
文/編集部