ボーイング777-300ER型機の新プロダクト搭載機においては、シートモニターが大型化したことも話題となっている。ファーストクラスは43インチという巨大シートモニターが搭載され、ビジネスクラスも24インチと大きくなったほか、プレミアムエコノミーは15.6インチ、エコノミークラスは13.3インチ(最前列のみ11.6インチ)で機内エンターテインメントを楽しめるようになっている。
ファーストクラスは43インチの巨大シートモニターで4K・フルHD画質の大迫力映像が楽しめる。
ビジネスクラスは24インチのシートモニターで4K・フルHD画質に対応
プレミアムエコノミーは15.6インチ、エコノミークラスは13.3インチ(最前列のみ11.6インチ)のシートモニターを全席に搭載
また、ファーストクラスとビジネスクラスにおいては世界で初めてとなる4K及びフルHD画質で機内番組が堪能できるのだ。実際に機内では5つの番組が「4K ULTRA HD」で放送されていた。ハワイの絶景のチャンネルがあったが、鮮明な映像で飛行機に乗っていることを忘れてしまうくらい高画質の映像だった。
「4K ULTRA HD」対応番組は、とても鮮明な映像を楽しめる。画像は4Kで放送するハワイ関連番組
また、ファーストクラスとビジネスクラスではHDMI接続が可能となっており、自分でケーブルを持参する必要があるが、ノートパソコンと接続することにより大画面でパソコン画面を表示することが可能だった。もちろん、iPhoneやiPadなどもHDMIケーブル経由での接続が可能だった。筆者は今回、ビジネスクラスに搭乗し、ノートパソコンをHDMI経由でシートモニター上に出してみたが、モニターの品質が上がったことで文字もくっきりで、ワードでの作業はもちろんだが、特にパワーポイントを使って機内で作業をしたい出張者には活用して欲しい機能だ。有料にはなるが、インターネットにも接続できるので、機内で普通にネットサーフィンをすることもできた。
シート電源やUSB充電に加えて、HDMIポートが搭載されている。
ノートパソコンの画面をシートテレビではより大きく鮮明に表示された。特に写真は綺麗に表示された。ケーブルは利用者が持参しなければならない。
思っていた以上にビジネスクラスの24インチの大型シートモニターは非常に重宝した。画面が大型になったので、ビジネスクラスにおいては扉を閉めておかないと、シートモニター上に映し出されるノートパソコンの画面が他の人に見えてしまうので、その点だけは注意が必要だ。
シートだけでなく、今回のボーイング777-300ER型機の新プロダクト搭載機のシートモニターと機内エンターテインメントが飛躍的に使いやすくなった。ANAのスマートフォンアプリを上手に活用して機内での時間を今まで以上に楽しんでいただきたい。
取材・文/鳥海高太朗
航空・旅行アナリスト、帝京大学航空宇宙工学科非常勤講師、ANA「What’s up? ANA」社外編集者