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【開発秘話】国内だけで累計3200万本以上売れているシャトレーゼ「チョコバッキー」

2019.08.20

知る人ぞ知る商品を広く知ってもらうためにリブランディング

『パリッと巻きチョコバー』は販売すると売れ行き好調で、定番品に定着。アイスの年間売上で5〜10位には必ずランクインするほどだった。

 国内企画部 部長の小西淳二郎氏は、「販売を続けているとだんだん、この商品のファンだという声を聞くようになってきました」と話す。売上が飛び抜けて高いわけではないにもかかわらず、この商品のファンであるという声は日増しに大きくなっていった。

 社内では『パリッと巻きチョコバー』を、「知る人ぞ知る商品」から、「もっと多くの人たちに支持される商品」にする機運が高まり、リブランディングすることを決定。2017年秋からプロジェクトを始動させた。

 プロジェクトで中心になったのは、販売戦略部 部長の中島史郎氏。リブランディング実施の背景を、次のように話す。

「アイスを買うなら家の近所のコンビニで間に合います。主に郊外のロードサイドに店舗を構えているシャトレーゼに足を運んでいただいたお客様に、シャトレーゼのアイスの力を見せるには、オンリーワン商品でアピールしなければなりません。そこで、安定した支持を得ていて2016年と17年にアイスの年間売上でトップになった『パリッと巻きチョコバー』をテコ入れし、もっと多くの支持が得られるものにすることにしました」

シャトレーゼ
商品開発課 プロダクトマネージャー 数野潤氏(左)
販売戦略部 部長 中島史郎氏(中)
国内企画部 部長 小西淳二郎氏(右)

 リブランディンに当たり決めたことは、中身は見直さないということだった。普通だと中身も見直すが、「これまでほとんど見直してこなかったにもかかわらず、安定した支持が得られていたので商品力は高い」(中島氏)と判断。あえて中身は変えず、商品名やパッケージなどを変更することにした。

 商品名は、「バキッ」とした食感が伝わってくるという理由から、『チョコバッキー』に決定。パッケージデザインも一新した。

 新しいパッケージデザインの反応を確かめるべく、2017年12月に、同社の白州工場を訪れた工場見学者を対象に、3日に分けて評価してもらった。

 事前に評価してもらうことにしたのは、「やりすぎと思えるほど変更したため」と小西氏。中身以外は大きく変わったことから、受け入られるかどうかを事前に確認することにした。アンケートを取ったところ、「シャトレーゼらしい面白い商品」など好意的な評価が多数を占めた。

発売から3週間の売上が対前年比の3.8倍に

『パリッと巻きチョコバー』改め『チョコバッキー』は、発売直後に無料配布するキャンペーンを国内全店で実施した。1店舗につき500本用意し、2日間実施。キャンペーンのことがSNSで広まり、独特の食感や味についてのクチコミが拡散すると、新たなユーザーの獲得につながり、売上が伸びていった。無料配布は店頭だけでなく、都市部の街頭でも実施した。

『チョコバッキー』発売当初の売り場。「かじるたび変わる!快食感」というキャッチコピーで売り出した

 また、『チョコバッキー』にリブランディングしてから、1本売りも行なうようにした。それまでは6本入り1パックで販売していたが、嗜好の多様化などを踏まえて1本売りも実施する。6本1パックの1本当たりの値段より高くなるものの、通年販売しているバニラとチョコレートは1本60円(税抜)。原材料の仕入れ、配送、販売を自社で行ない中間マージンがほとんどかかっていないからこそ実現した低価格である(販売は直営店のほかフランチャイズチェーン店も含む)。

 発売開始から3週間の売上は、対前年比の3.8倍と好調。爆発的に売れ好評なことから、期間限定フレーバーを投入する。これまで〈ドライミント〉〈完熟バナナ〉〈イタリアンマロン〉〈スカイベリー〉を発売している。

2019年1月に期間限定発売した『チョコバッキー スカイベリー』

 中でも2018年5月に発売した〈ドライミント〉は好評。2018年に同社が実施した「アイス総選挙」で1位を獲得したほどだ。あまりの人気ぶりに夏までの予定を延長し2018年いっぱいまで販売。人気の高さから再販要望も強く、2019年4月に期間限定で販売を再開した。

 また現在、大人向けの『チョコバッキー』を開発中とのこと。近々発売できる見通しだ。

 定番品以外のフレーバーについては、尖ったものを出したいという。「『パリッと巻きチョコバー』ではやり尽くした感がある」(数野氏)こともあるが、今後はチョコレートとの相性の良さを前提に、ありふれたものよりも印象に残りやすいもので展開していく考え。数野氏によれは、ボツになったものもあるそうだ。

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