“風があたる”ではなく、“風にくるまれる”感覚
購入当日早速、布団もタオルケットもかけていない僕の体に、「GreenFan C2」の羽を向けて眠った。もちろんエアコン・オフだ。
リモコンで操作する風量は、1・2・3、そしてジェットの4段階。ジェットはいわば強制循環送風で、メーカーは肌寒い日の迅速な外気の取り入れ=換気に使うことを提唱している。風量1はほぼ無音、2は冷蔵庫程度の音量か。寝室のワインセラーより小さい音なので、2でも睡眠の邪魔にはならない。3は風も強いが音も大きく、睡眠時には向かない。暑さに強い僕なら、熱帯夜でも風量1で十分だろう。
一般の扇風機の羽が“線”で風を送るとすれば、「GreenFan C2」の二重構造の羽は進むにつれ拡散して広がる“面”で風を送る。だから風が直接体にあたり続けても冷えない。首振り不要だ。風量1で眠っての感想は、睡眠中ずっと心地よい風にくるまれているかのよう。“風があたる”ではなく、“風にくるまれる”だ。エアコン使用時と違い少々汗ばんだが、快適に眠れた。
さてメーカーはエアコンと「GreenFan C2」の併用で、冷房時でも暖房時でも省エネ効果があるというが、どうだろうか。
真夏日の昼間、冷房設定26.5度&風量1で部屋にいると、僕には寒すぎる。「ドライ」&風量1でも寒い。空気が循環しているので、エアコンだけの時より部屋が冷えるのだ。エアコンを消して風量2にすると、やっと過ごしやすくなった。まあ、真夏日に扇風機だけでいいというのは、僕の特異体質ゆえだろうが……。それはさておき、ということは冬に「GreenFan C2」を使えば、温度設定を従来より低くしても部屋は暖まり、省エネ効果は高いと推察される。
もう一つ、今年は長梅雨で洗濯物を部屋干しする機会が多く、乾きにくくて苦労した。サーキュレーターは洗濯物の乾燥にも効果的なので、このシーンにも重宝する。しかも別売の「バッテリー&ドック」(税別9800円)を使えばコードレスになり、部屋から部屋への移動も便利だ。ただし部屋干しに使うにはタイマーが欲しい。ところがスペックを見ると、フル充電時の稼働時間は風量3で3.5時間(1で22時間)だ。よってフル充電・風量3なら、3.5時間後に電源が切れて、タイマーの役割を果たすことになる(3で3.5時間稼働が、洗濯物乾燥に適すのかは未検証)。
さらには、最大94.7%の臭いを除去する脱臭機能もある。僕は経験がないが、部屋干しは臭うと言われるので、その対策にもなるかもしれない。
活性炭脱臭フィルター(画像左、手前)。約半年での交換を推奨。税別2000円。