蛍光灯の色によって部屋の雰囲気だけでなく、人に与える効果も変わってくるという。また、適切な色を選べば、自分好みの快適な空間が作れるだろう。そのために、まずはどんな種類があるのか、またそれぞれの特徴と適したシーンを知っておきたい。
今回は照明器具の変更や模様替えを考えている方に、蛍光灯の色とそれぞれのメリット・デメリットなどを紹介していくので、ぜひ参考にしてほしい。
蛍光灯には種類がある! 色の違いと特徴をチェックしよう
蛍光灯の色は電球色(でんきゅうしょく)・温白色(おんぱくしょく)・白色(はくしょく)・昼白色(ちゅうはくしょく)・昼光色(ちゅうこうしょく)の5種類がある。この中で蛍光灯として市販されているのが電球色、昼白色、昼光色の3種類だ。それぞれに特徴があり、好みや用途に合わせて使い分けが必要だ。
蛍光灯の種類による明るさとイメージの違いは?
同じワット数でも蛍光灯の種類によって明るさや雰囲気が異なる。
・電球色…比較的明るさが抑えられ、オレンジがかった暖かみのある色
・昼白色…太陽光に最も近く、自然な明るさのある色
・昼光色…最も明るく、白っぽく青みがかった色
【参考】パルック蛍光灯選び方のポイント
蛍光灯で衣服が色あせするってホント!?
衣服の色が変わる原因の1つが紫外線だ。蛍光灯は太陽光ほどではないが紫外線が出ており、長期間蛍光灯に当たると色あせの原因になる。そのため衣服を保管する際には、蛍光灯の光が長時間当たる場所は避けよう。
蛍光灯の色を変えると部屋のイメージがガラッと変わる
蛍光灯の色を変えると、部屋のイメージが以下のように変わる。
・電球色…落ち着いた温かみのある部屋に
・昼白色…いきいきとした明るい部屋に
・昼光色…スッキリとした明るい部屋に
【参考】部屋の雰囲気が激変!人の肌、料理、花の色がより自然に美しく見えるようになるパナソニックのLED電球「プレミアX」
蛍光灯の電球色は “リラックスしたい部屋”におすすめ
蛍光灯の電球色は落ち着いた暖かみのある色なので、寝室や和室などリラックスしたい場所におすすめ。ただ、比較的暗めでオレンジっぽいため、オフィスや化粧部屋などでは不向きだ。
キッチンの蛍光灯は昼白色に! 昼光色は食欲減退につながる…
自然光に近い昼白色は、より自然な状態で食品の色を確認できる。そのためキッチンの照明に最適だ。一方で青い色は食欲を減退させる作用があるため、青白い色の昼光色はキッチンには向いていない。
後悔する人続出!? キッチンで電球色が不向きの理由とは
暖かみのある色なら美味しく見えそう……そう思って電球色を選ぶ人は多い。しかし、電球色は食材・器材がオレンジっぽく見えてしまうため、野菜や肉の傷みに気付きにくいデメリットがある。さらに、調理しても火が通ったかが、わかりづらくなるため、キッチンには不向きだ。実際に後悔して電球色から昼白色に変える人も少なくない。
洗面台の蛍光灯に適した色は昼白色!
洗面台はメイクで使う場所でもあり、適度の明るさは必要だ。細かい作業には昼光色が適しているが、青白い光のため屋外に出た時にイメージが違ってしまう恐れがある。その一方で昼白色なら、自然な光に近いため他人に見られることを想定した適切なメイクができる。
【参考】屋外でのメイクの仕上がりがわかる携帯型の太陽光照明「LINDA」
演出性の高いLEDで自然光に近い明るさで人や物が美しく見えるBEPのヘアメイク用フェイスライト『ReiMi』
好みの色にしたい…電球色と昼白色の蛍光灯を混ぜるのはOK?
蛍光灯を電球色と昼白色を混ぜた場合、蛍光灯自体の色が違うため見た目はあまりよくない。ただ電球色よりは明るく、昼白色よりも暖かみのある部屋にブレンドできる裏ワザもある。
蛍光灯は「色温度」と呼ばれる光の色を表すK(ケルビン)と呼ばれる尺度がある。この単位(K)が低いほど暖色系で、高いほど寒色系となる。電球色は約3000Kで暖色系、昼白色は約5000Kで白色~寒色系の間くらいだ。
家族で色の好みが違っても2つを混ぜて使うことで、オレンジすぎず白すぎず……と、好みの色を工夫して表現できるわけだ。ただし、正規の使い方ではないので故障の原因に繋がる恐れもある。自己責任で行おう。
自然光に近い色合いを望むなら色評価用蛍光灯を選ぶべし!
自然光に近いのが昼白色だが、メーカーや製品によって若干色合いが異なってくることもある。より自然光に近い色合いを求めるのであれば「色評価用蛍光灯」がおすすめだ。特に写真関係の仕事や高級レストランなど、正しい色が見えないと仕事に問題が生じるような場合は色評価用を選ぼう。
LED蛍光灯の色は3種類! シーンに合わせてチョイスしよう
LED蛍光灯の色は昼光色・昼白色・電球色の3種類があり、使用する場所によって使い分けが必要だ。
電球色…寝室や和室、お風呂、廊下など
昼白色…リビングやキッチン、化粧室など
昼光色…オフィスや書斎、クローゼットなど
LEDが眩しい時は電球色と昼白色を混ぜることで対応できる
LED蛍光灯は特定方向に集中して光を発するため、従来と同じ昼白色でも眩しく感じることもある。そんな時には、先述したように電球色と昼白色を混ぜることで昼白色の眩しさを抑えられる。
【参考】デスクワークや勉強におすすめの便利なデスクライト10選
LED蛍光灯はリモコン1つで色が変わる!?
LED蛍光灯は色調を変える機能を備えたものが多く、専用リモコンの操作で簡単に色が変わる。従来の蛍光灯や電球にはなかったもので、LEDの大きなメリットの1つでもある。
【参考】手軽にLED照明や蛍光灯を調光できるパナソニックの『信号線式ライコン』
ソニーのスマート照明「マルチファンクションライト」がGoogleアシスタントへの対応を開始
LED蛍光灯の電球色はいろいろなシーンで大人気!
暖かみがありリラックスできるLED蛍光灯の電球色は、屋内では主に寝室などで用いられる色だ。だがLEDの電球色はそれ以外にもさまざまなシーンで需要があり、人気も高まっている。
車のアイテムLEDライトは電球色が人気上昇中!
LEDは家庭や会社だけでなく、車のライトやランプとしての需要もある。ルームランプやヘッドライトを電球色LEDライトにすることで、車のイメージも変わってくるだろう。また実用性にも優れているのでおすすめだ。
クラシックカーには電球色のLEDヘッドライトを! 視認性も良好
電球色のLEDヘッドライトはレトロなイメージがありクラシックカーにおすすめしたい。天候の影響を受けにくいため雨や霧の日でも乱反射せず見やすいため、ホワイト系よりも視認性が高いのも魅力だ。
電球色LEDルームランプで車内をラグジュアリー空間に!
車用LEDルームランプで人気なのが電球色だ。電球色にすると車内で落ち着いたくつろぎ空間を演出できるうえに、ラグジュアリー感を出せる。そのため特に高級車や家族で出かけるワンボックスカーなどにおすすめしたい。
キャンプをするなら電球色のLEDランタンが人気!
キャンプで使うランタンとして、安全性も高く手軽でコスパにも優れたLEDランタンが評判だ。なかでも暖色系の電球色の人気が高い。電球色だと従来のランタンの色に近いので、雰囲気を損なうことがない。
【参考】キャンプの必需品と言えばコレ!スピーカー付き、LED、電池不要、本当に使えるランタン6選
電球色のLEDテープライトは階段の補助灯などにおすすめ!
貼るだけでどこでも手軽に取り付けられるLEDテープライト。電球色は需要も多く、レストランやバーのインドアデコレーションなどのほかにも、一般家庭で階段やコーナーの補助灯にも非常に役立っている。また和室のインテリアや間接照明としてもおすすめだ。
【参考】自由自在に演出できるアイリスオーヤマの間接照明「フレキシブルLEDユニット」
蛍光灯は大きく分けて電球色・昼白色・昼光色と3種類あり、用途やシーンによって適した色が違ってくる。これからLED蛍光灯にするなら、色を調節できる調光機能が付いたものもおすすめだ。「ゆっくり過ごしたい」「仕事の効率を高めたい」など、自分の要望にあった光の色を部屋ごとに検討しよう。
※データは2019年7月下旬時点での編集部調べ。
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文/ねこリセット