ホームセンターや家電量販店に行くとたくさんの蛍光灯がある。形は似ていても種類が分けられており、正しい製品を選ばないと点灯しないだけでなくトラブルの原因になることも。まずは蛍光灯の種類と見極め方を知っておこう。
蛍光灯は種類がたくさん! 見分け方とは
蛍光灯にはいくつかの種類があり、同じものを取り付けなければ点灯しないケースもあるので注意したい。直管形(まっすぐなタイプ)と環形(丸いタイプ)は一目で見分けがつくが、それ以外は違いを知らないと見分けがつかないこともあるので、事前に確認が必要だ。
蛍光灯器具の種類は何で分類されている?
蛍光灯器具は、点灯方式や長さや色合いなどによっていくつかの種類に分類される。買い替えの際には同じ蛍光灯を購入すれば問題ないが、見た目は一緒でも種類が違えば点灯しないこともある。この種類を知って、適切な蛍光灯を選ぼう。
蛍光灯の種類を見極めるには型番をチェック
種類の見分け方は、蛍光灯の型番を確認するのが簡単だ。たいてい蛍光灯の端にアルファベットと数字で表示されている。それを見れば点灯方式、蛍光灯の長さ・太さ、色などが分かる。
蛍光灯の種類~長さによる違い
蛍光灯は長さによって種類が分かれる。この長さとは管長のことで、4形から110形まで11区分ある。FLRなどの後に数字が表示されており、例えば直管ラピット型の32形ならFLR32となるのだ。
【参考】長さはどこからどこまで測る?型番の数字やアルファベットの意味は?覚えておきたい蛍光灯の基礎知識
蛍光灯の種類~丸型蛍光灯とは
一般家庭のリビングや寝室に設置されることが多い丸型の蛍光灯(環形蛍光灯)は以下の3つの種類に分類される。
・FCL…環形スターター型
・FHC…環形スリム型
・FHD…二重環形
蛍光灯の種類~色の違い
蛍光灯は光によって色の種類も違ってくる。一般的に用いられる色は大きく分けると3つで、以下が主な蛍光灯の色と特徴だ。
・昼光色…少し青みがかった色で集中力が高まる効果がある。オフィスなどで用いられることが多い。
・昼白色…白っぽい自然な色で自然な明るさのため、どの場所にも合いやすい。
・電球色…オレンジっぽい色で、白熱電球の色を再現したもの。落ち着いた雰囲気になり、リラックスしたい部位に最適。和室や寝室などの用いられることが多い。
蛍光灯のスターターとは!?
蛍光灯にはグロースターターとラピットスターターがある。それぞれに特徴があり、同じスターターでなければ点灯しないため確認が必要だ。
スターター型
価格が安いのがメリットだが、点灯が遅いのがデメリットだ。また別途グローランプが必要となる。
ラピット型
近年広く使われている種類の蛍光灯器具。スターター型の欠点を解消したため点灯が早いのがメリットだ。
蛍光灯のスターター型の見分け方
蛍光灯のスターター方式は型番の先頭の部分に記載されている。一般的に使われているスターターの見分け方は以下の通りだ。
・FL…直管スターター型
・FLR…直管ラピット型
新しいタイプの蛍光灯「Hf」とは?
蛍光灯にはスターター型とラピット型の他に、Hfタイプもある。Hfはインバーター回路で点灯する仕組みの蛍光灯だ。最も新しいタイプの蛍光灯でオフィスやコンビニなどで導入が進んでいる。
Hf蛍光灯は3種類 の中で一番高性能!
Hf蛍光灯は従来の蛍光灯の欠点である“ちらつき”を抑えて省エネなのがメリットだ。その一方で3種類の蛍光灯の中で最も価格が高いデメリットもある。型番の表記はHFまたはFHFとなる。
蛍光灯をLED化するためには
近年、照明をLED蛍光灯に換える人が増えている。LED化すると少ない電力で光るため電気代を抑えら、寿命が長くコスパも良いからだ。ただLED化するにもデメリットもあるため確認が必要だ。
【参考】交換したけどつかないのはなぜ?蛍光灯をLEDに交換する時の注意点
LED蛍光灯と従来の蛍光灯の違いとは?
蛍光灯をLEDにすると消費電力が減るといわれる。どれくらい省エネになるか、明るさの単位など、一般的な蛍光灯と違いがあるので、LEDに変える前に覚えていただきたいことを紹介する。
LED蛍光灯は明るさの単位の違いに注意
LED蛍光灯と蛍光灯では、明るさの単位が違う。従来の蛍光灯は「ワット」だが、LEDは「ルーメン」という単位を用いている。従来の40ワットと同じ明るさをLED蛍光灯で求めると、本来は2600~2700ルーメンと言われているが、実際は2250ルーメンで足りる。これは、LEDの光が下に照射する力が強いことに加えて、照明器具に反射板などがあればより光を強く放てるためだ。
LED蛍光灯の最大のメリット! 電気代はどれくらい安くなる?
LED蛍光灯に換える大きなメリットが消費電力の少なさで、少しでも電気代を安くするためLED化する人が多い。どの蛍光灯タイプからLEDに換えるかにもよるが、一般的にLEDに換えることで消費電力を75%程度に抑えられると言われている。
LED蛍光灯への交換は簡単にできる?
単純にLED蛍光灯に取り替えれば照明をLED化できるわけではなく、工事が必要になる。中には工事不要で取り換えられるLEDもあるが、省エネにつながりにくい。また、安全性や寿命が短くなるなどのデメリットもあるため、専門業者に依頼して工事をしてから取り替えよう。
LED蛍光灯に換える際に必要なバイパス工事とは
従来の蛍光灯からLEDに切り替える場合、安定器を取り外すバイパス工事が必要だ。この工事は電気工事士による施工が必要となる。そのため工事費用がかかるのがLED化の最大のデメリットともいえる。
蛍光灯の値段は安くても大丈夫?
家電量販店、ホームセンターなどで蛍光灯を見るといろんな値段のものがある。ただ安いという理由で蛍光灯を購入すると、種類が違っていて使えはするものの消費電力が高い、寿命が短い、点灯しないなど、損をするケースもある。価格より種類をしっかり見よう。
【参考】蛍光灯が切れた!交換する時はいくらかかる?気になる費用と注意点
蛍光灯の値段の違いはどこにある?
蛍光灯は型番によって値段に差があり、グロースターター型とLEDとでは数倍、数十倍も価格が違ってくる。
また同じ型番でもメーカーによって値段の違いもある。こういう場合は消費電力や寿命、メーカーの信頼度などで選ぼう。
蛍光灯の種類は点灯方式や色などによって分けられている。そのため取り換える際には型番をチェックして購入しよう。
最近は照明をLED化する人も増えてきているが、その場合は工事が必要なことも忘れてはいけない。消費電力を減らすどころか無駄な費用をかけてしまうことになる。まずは今の蛍光灯器具がどんなタイプなのかを確認してみよう。
※データは2019年7月下旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
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文/ねこリセット