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なぜ中小企業の社員は攻撃的な言葉遣いをする人が多いのか?

2019.07.31

2、教育を十分に受けてきていない

幼少の頃から大学生になるまでに「勝ち」を繰り返した人は、新卒時に中小企業に入社する可能性は相当に低い。その場合の「勝ち」とは例えば、学力。大学受験で言えば、難易度で上位5%前後に入る大学や学部に入学した人はわざわざ、中小企業に入社しないだろう。今は好景気であり、難易度が上位10%以内は相当数が大企業やメガベンチャー企業に入社する。

中小企業にエントリーする学生は、「勝ち」とはあまり縁がない人生を送ってきた人が多い。良好なセルフイメージを持つことができないのだ。心の奥深くに、劣等感や嫉妬心、ゆがみ、負い目があるのではないか、と私は思う。この意識は機会あるごとに、攻撃的な言葉になる。自信がないがゆえに、自分が大きく見せようとする。自信がないから、相手を受け入れることができない。自分を受け入れる程度でしか、他人を受け入れることは通常はできない。心に余裕がないのだろう。

自信がないだけでなく、自分のことを嫌いなのだろうとも思う。自分を信じていないのだ。信じるだけの成功体験がほとんどないのだから、当然だろう。むしろ、無念な思いの経験のほうが多いから、自分が嫌いになるのだろうと私は観察している。勝った経験があまりない人が、自らを知る機会に欠しい職場に長くいると、心はどうなるだろう。それを想像すると、攻撃的な言葉を繰り返し発するのもわかるのではないだろうか。中小企業ではるか前からパワハラやいじめが絶えないが、ここに大きな理由があるはずだ。

この人たちは中小企業に入社後も、まともな社員教育を受けていない可能性が十分にある。その場合の「社員教育」とは、社外の研修はもちろんのこと、社内での研修、さらに日々のOJTを意味する。さすがにOJTは受けていると思いたいところだが、実はこれすら不十分だと私は思う。そのあたりの理由は、ここ数回の記事をご覧いただきたい。中堅、大企業の社員とはまるで違う世界にいる人たちなのだ。学歴や競争意識が高い人がこういう職場に長く入ると、空しくなり、時に絶望的な思いにすらなるだろう。そもそも、入社するところではないのだ。

就職活動はまだ、終わっていない。中堅、大企業でも、秋から冬に採用試験を実施する場合がある。現時点で不本意な結果であろうとも、徹底抗戦をすれば、きっと入社できる。せっかく、大学や専門学校を卒業しながら、攻撃的な物言いをするような人、つまり、心が満たされていない人がずらりと並ぶ職場になぜ、行くのか。後々、いじめやパワハラを受けるのは明らかだ。生涯でたった1度の新卒時の就職活動だからこそ、中堅、大企業の試験をしつこいほどに受験しよう。それで全部、不採用になった後でどうするかを考えればよい。中小企業へのエントリーは、実は年明けからでも間に合う。

文/吉田典史

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