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社員数100人以下、創業15年以上の会社に入社したら28歳までに転職すべき理由

2019.07.07

3. キャリア形成の発想を変えよう

 私は避けたほうがいいと思うが、仮に残留するならば、発想を大胆に変えたほうがいい。社長以下、役員、管理職は部下を真剣に育成しようとはしていないのだから、あなたが今後のキャリアについてまじめに考える必要はないのだ。
 
 このレベルの会社では、管理職は個々の社員に仕事を担当させ、1か月に数回程度の報告を求めるパターンが多い。これを「育成」と信じ込んでいるのだから、やはり、部下の育成はできない人たちなのだ。「仕事をまかせる」ことと、「仕事力をつけさせる」のは別のものであり、この区別を正しくつけられないのだろう。漠然と仕事をさせて力がつくならば、大企業はあそこまで育成を念入りにしない。

 結局、このレベルの会社では、個々の社員が20代で事実上の管理職に近い立場に立ち、仕事をしている。管理職や役員はそれを「権限移譲」と真剣に信じ込む。この「丸投げ」が全社的に許されているのだから、個々の社員はやりたい放題になっていく可能性が高い。例えば、自分の仕事について決して意見を言わせることなく、PDCAサイクル(Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善))をいつまでも回そうとしない。同じミスや過ちを繰り返しても、「常に自分が正しい」と言い張る。そのことをとがめる者は、社内にいない。上司は不在に近い状態なのだから、注意指導すら受けない。わずかながらの経験で、独善的な仕事の進め方をして、自分を「そこそこにできる人材」と買いかぶる。それでも、自分にとって不都合な報告はせずに、都合のいいところだけを伝えていれば問題は一切起きないだろう。

 このレベルの会社なのだ。なぜ、あなたがPDCAサイクルを回し、よりよきものを目指さねばいけないのか。そんなことは社長以下、ほとんどの社員がしていないのだから、漠然と目の前の仕事をすればいいのだ。

 間違っても、「こういう会社を変えてやる」などと思わないこと。それはありえない選択肢だ。そんなエネルギーと時間があるならば、そっと転職活動を続けて、次の会社を見つけたほうが賢い。内定を得たら、立つ鳥跡を濁さずで、きれいに離れよう。あなたは新卒時の就職活動で何かの間違いで、入社したに過ぎない。実際、50∼60歳になったとき、記憶から消えている会社になっているだろう。その頃、このレベルの会社の大多数は消えている。かけがえない人生で、無駄な時間はできうる限り少なくしたい。

文/吉田典史

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