新竿「メタリア」の実力やいかに
1時間ほどして、“私は鬼”のアタリ。合わせると釣れた感はあるが、巻き上げ時に引かない。たとえ小さくても、鬼カサゴは引くものだ。上がってきたのは、外房なら放流サイズの小鬼だった。その30分後、いきなり竿を引ったくるような強いアタリ。鬼で“いきなり”のアタリは珍しい。巻き上げ時の重量感もあり、1.2kg級の良型をゲットした。さらにその後30分の間に、1kg級と0.6kg級を連釣。数的には十分に釣ったので、釣りタイムほぼ半分経過の8時半、「メタリア」にスイッチする。
その第1投、いきなり“私は鬼”のアタリがくる。コツコツコツ……、グッと引き込むのに合わせて竿を上げ、電動スイッチ・オン。なかなかの重みで良型1kg級がきた。先ほどの1.2kg級と「メタリア」の1kg級、巻き上げ時の“竿味”が明らかに違う。「ディープゾーン」は胴のしなやかさを生かし、竿の粘りで釣り上げる『柔』のイメージ。「メタリア」はどしりと腰(=胴)が座り、竿先のパワーで釣り上げる『剛』のイメージ。
どちらも製品名に「73」という数字が入っているが、今回のやりとりでは「ディープゾーン」は胴調子=64よりの73調子、「メタリア」は先調子=82といったところか。思うに製品名の「73」は「メタリア」の場合、“1kg級なら竿先の対応で十分、2kg級にして胴がパワーを発揮し73調子になる“ことを示唆しているのでは。よって憧れの2kg超がきた暁には、「メタリア」のほうが心強いと推測する。
また僕の釣り方には、「メタリア」がより適するとも感じた。僕は錘が常に海底を這う状態を意識する。「ディープゾーン」は錘と海底の接触を胴で捉えるが、「メタリア」は竿先で捉えるのでわかりやすい。凪の海での100号使用でこうも違うのだから、荒れた海での150号や200号ならなおのこと「メタリア」が使いやすいだろう。