「アメ車」というと、見た目はカッコいいけど、燃費が悪くて先進装備が不十分というイメージをお持ちの方も多いのではないだろうか。だがそれは大間違い。一度最新のアメリカ車に乗ってみれば、その完成度の高さを誰もが感じるはずだ。
日本自動車輸入車組合によると、日本に輸入される新車乗用車の台数は2018年で約34万台。その内訳はEUが約27万台で、うちドイツが約14.5万台と半数を占めている。続いて英国が3.2万台、ハンガリーが約2万台(スズキ車)で、フランス、イタリアは約1.3万台となっている。
一方、米国はフランス、イタリアより輸入台数は多く、約1.6万台で意外と健闘している印象だ。確かに最新のアメリカ車は、特有の大排気量モデルを残しつつもエンジンのダウンサイズなどで燃費が向上している。最近では安全性能も世界トップレベルの装備を搭載しているものが多い。
2016年にフォードが撤退してしまったが、GM(キャデラック、シボレー)やFCA(ジープ)が着実に進化させた新型車を日本市場に投入し続けている。特に最新モデルは右ハンドルを設定しているものもあり、ガソリンもレギュラー仕様だったり、標準装備が充実。欧州車より価格面でお得感のあるモデルが多い。
そこで今回は、アメ車テイストを残しつつ、最近ビッグマイナーチェンジした注目の2台をピックアップ。その進化をチェックした。
パワーと性能を両立させたハイパフォーマンスモデル
シボレー『カマロ』は1967年に初代が2ドアスポーツモデルとして登場。2018年11月にデビューした新型は6代目となる。V8、6.2Lのエンジンは最新の10速ATを組み合わせている。だが注目は何と言っても今回試乗した「LT RS」だ。直4、2Lのターボエンジン+8速ATという組み合わせで高性能と低燃費を追求。試乗時の燃費は12km/Lを計測。一方で、0→100km/hの加速は6秒台と、アメリカンマッスルカーの魅力を堪能させてくれた。
そしてジープ『チェロキー』も1985年に日本に投入されてから4代目。2018年10月にビッグマイナーチェンジを果たし新開発の2Lターボ+9速ATを投入。コネクテッドシステムや安全装備も最新バージョンを採用した。
もちろん、ジープ本来の特徴である4WDシステムもクラストップレベル。クルマが生活の道具とされているアメリカでは使い勝手も評価されている。同じクラスのクルマの購入を検討している人は、一度、試乗してみることをおすすめしたい。