音声を録音したいけれど、わざわざICレコーダーを買うほどでもない……そんな方には、スマートフォンの音声録音(ボイスレコーダー)アプリがおすすめ。スマホの進化に伴って録音アプリも高性能になっていて、中には無料とは思えないほど機能性に優れたアプリも。この記事では、おすすめのボイスレコーダーアプリを紹介します。
ボイスレコーダーおすすめアプリと選び方のコツ
数えきれないほどたくさんある録音アプリですが、選び方のポイントは「使いやすさ」、「録音時間」、「+αの機能」、「音質」。
使いやすさは最も重要。例え高性能でも、使いにくいと録音の機会を逃してしまうかもしれません。
録音ボタンの位置や画面のデザインなど、どのアプリが自分に合うかは人それぞれです。まずは気になるアプリをダウンロードして使ってみましょう。
また、録音しながらほかのアプリも使用できる「バックラウンド録音」機能を備えているアプリも便利です。
そのほかのポイントは、用途に応じて重要度が異なります。
録音時間が長いものや、SDカード保存が可能なボイスレコーダーアプリを選ぶ
会議や講義で録音アプリを使いたい場合は、録音時間が長いまたは無制限のものを選びましょう。
録音時間が無制限でも、スマートフォンの容量不足で録音が止まってしまうことも。そういったトラブルを防ぐために、音声データをSDカードに保存できるものを選ぶと安心です。
ボイスレコーダーアプリの定番「PCM録音」
録音アプリの中でも人気の高い「PCM録音」。無料版でも長時間・高音質で録音でき、ファイル名のSDカードへの保存も可能です。
ファイル名の変更やファイル共有にも対応。有料版もあります。
無音カットや途中再生など、+αの機能を持ったボイスレコーダーアプリ
用途によっては、「+αの機能」もこだわりたいところ。
例えば「途中再生」や「再生速度の変更」、「音声データの編集」、再生時にタグ付けした位置に一気に移動できる「録音中のタグ付け」といった機能。会議や講義の内容を聞き直したい方におすすめです。
録音内容を文字起こししたい方は、「無音カット機能」や「音声データの自動テキスト化」といった機能がついているアプリを選ぶのも良いと思います。
機能性が充実!「ボイスレコーダー HD – 録音」
「話している時だけ録音(無音カット)」機能や、速度調整、録音開始時間の指定などが可能なアプリ。広告を非表示にできる有料版もあります。
【参考】ボイスレコーダー HD – 録音(App Store)
ライブ録音にもピッタリ! 音質にこだわったボイスレコーダーアプリ
楽器演奏やライブなど、音楽を録音したい場合は、高音質録音ができるアプリを選びましょう。「.wav」の拡張子でお馴染みの非圧縮データ録音に対応しているものや、音質を選択できるアプリが便利です。
より音質にこだわりたい方は、外部マイクに対応しているアプリもおすすめです。
なお、録音が禁止されているライブ/コンサートでの録音は絶対にやめましょう。
音質重視のiPhoneユーザーにおすすめのボイスレコーダーアプリ「ディクタフォン- 音声レコーダー」
MP3とWAV形式で録音でき、最高録音品質は48000 Hz/320kbps。外部マイクやステレオにも対応していて、録音時間も無制限です。まさに音質にこだわりたい方に向けたアプリといえるでしょう。
【参考】ディクタフォン- 音声レコーダー(App Store)
有料版は編集も可能! Androidユーザーにおすすめの音楽録音アプリ「簡単ボイスレコーダー」
PCM形式とMP4形式に対応し、高音質で録音が可能。圧縮機能でファイルサイズを小さくすることもできるので、音楽以外の用途でも便利です。録音時間は無制限。なお有料版(Proバージョン)は、音声データの編集やSDカードへの保存なども可能です。
細かな音質設定が可能な「スーパーボイスレコーダー」
MP3ファイルのみでの録音ですが、音質が細かく設定可能で、ステレオにも対応しています。操作性がシンプルで使いやすく、音声データの共有も可能です。
まずは試しに……無料のICレコーダー/ボイスレコーダーアプリを使ってみる
録音アプリは無料も有料も、幅広くラインナップしています。
中には、課金することで機能を追加できるアプリも。まずは無料版を使い、操作性や音質などがしっくり来るようなら有料版を使ってみるという方法がおすすめです。
有料版も無料版もハイスペック!「ボイスレコーダーAwesome Voice Recorder」
録音フォーマットはMP3/WAV/M4Aから選択でき、録音時間は無制限。ファイルの並べ替えや共有、再生速度の調整、繰り返し再生、音声データのトリミング、タグ付けも可能で、機能性が高いです。有料版もあります。
【参考】ボイスレコーダーAwesome Voice Recorder(App Store)
ICレコーダー/ボイスレコーダーアプリにもAndroid用/iPhone用がある
全てのアプリに言えることですが、AndroidとiPhoneどちらにも対応している録音アプリもあれば、いずれか一方に対応しているアプリもあります。
インターネットでおすすめアプリを調べても、自分のスマホには対応していないこともあり得ます。
スマートフォンに標準装備されているボイスレコーダーアプリの使い勝手は?
iPhone/Androidともに、録音アプリは標準装備されています。そこで、標準アプリの使いやすさを検証してみました。
Androidの標準ボイスレコーダーアプリは使いやすい?
Androidには「レコーダー」というアプリが標準装備されています。
アプリを開き、赤いボタンを押すだけで録音スタート。シンプルですが、音声データのトリミングやファイル名の変更、録音中のタグ付け、テキストメモの記載も可能です。
音質は音楽録音には少し物足りないものの、メモとしては充分でしょう。
iPhoneの標準ボイスレコーダーアプリは使いやすい?
iPhoneには「ボイスメモ」というアプリが標準装備されています。
Androidと同じように、赤いボタンを押せば録音が可能。音声フォーマットを圧縮または非圧縮から選択できるなど、標準アプリながら機能は充実しています。
iPhoneの標準ボイスレコーダーアプリは、音声ファイルの編集/転送が可能
録音した音声データは、編集(トリミング)機能も備えています。また、iTunes/メール/iCloud Driveでの転送や、AirDropでの共有も可能。
【参考】iPhoneのボイスメモで録音を共有する/同期する(iPhone ユーザガイド)
iPhoneの標準ボイスレコーダーアプリの録音時間は?
iPhoneのボイスメモの録音時間は無制限なので、iPhoneの容量がいっぱいになるまで録音できます。
長時間録音したい場合は、容量をあらかじめ確認しておきましょう。
iPhone/Androidのレコーダーアプリは、録音がばれる? ばれない?
標準のボイスレコーダーアプリを使用すると、iPhoneもAndroidも画面上部のステータスバーに録音中であることが表示されます。
iPhoneはステータスバーが赤くなり、Androidはアイコンが表示されます。
スマホを伏せて置けば録音はばれませんが、トラブルのもとになるので、こっそり録音するのはなるべく避けましょう。
アプリじゃ物足りない! ボイスレコーダーおすすめ機種を紹介
スマホアプリでは物足りず、ボイスレコーダーが欲しくなった方もいると思います。
昨今のボイスレコーダーは、お手頃価格で手に入れられるものもあるので、興味がある方はぜひ購入を検討してみてください。
【参考】会議、録音、シャドーイング、パワハラ対策、目的別に解説!ICレコーダーの賢い選び方
会議の記録や楽器練習、パワハラ対策にも使える!音声を記録できるおすすめICレコーダー
【おすすめボイスレコーダー】会議用
会議など会話を録音する場合には、2つ以上のマイクで録音する「ステレオ録音」に対応している機種がおすすめ。複数名の会話でも位置関係が把握しやすいです。
ノイズキャンセル機能、リピート再生や速度変更機能なども備わっていると便利。
OLYMPUS(オリンパス)「Voice-Trek DM-750」
外側90度レイアウトのステレオマイクと、無指向性のセンターマイク、計3つのマイクを搭載。空調音などを自動的にカットする「ローカットフィルタなども兼ね備えています。価格は1万2000円前後。
【参考】OLYMPUS「Voice-Trek DM-750」(公式サイト)
【おすすめボイスレコーダー】小型サイズ
小型レコーダーのメリットは持ち運びやすさ。ペンケースに入れて講義や習い事に持っていったり、また後述するパワハラ対策でも小型のボイスレコーダーはおすすめです。
SONY(ソニー)「ICD-TX800」
縦横サイズが約38㎜で本体重量は約22gと、携帯性に優れたレコーダー。高性能ステレオマイクを装備し、さらに容量は16GBもあります。ワイヤレスで遠隔操作も可能です。
ソニーストアの販売価格は1万9880円。
【おすすめボイスレコーダー】パワハラ対策
パワハラ/セクハラの証拠を得るために、ボイスレコーダーを活用する方も。小型の機種や、ペン型、USBメモリ型など、録音していることがばれないボイスレコーダーがおすすめです。
また、スマホアプリで録音してもばれにくいでしょう。
Panasonic(パナソニック)「RR-XP009」
胸ポケットに入れたまま録音できるスティック型。「ローカットフィルタ」機能を備えつつ、リニアPCM録音にも対応しているため高音質。内蔵メモリが8GBもあるので、会議・講義でも活用できます。価格は8000~9000円。
【参考】Panasonic「RR-XP009」(公式サイト)
スマホの録音アプリもICレコーダーも、どちらにもメリットがある
いつでも録音できるスマホアプリと、高音質&高機能なICレコーダー。どちらにもメリットがありますが、手軽さでいうとスマホの録音アプリはとてもおすすめです。ボイスレコーダー入門として、録音アプリをぜひ使ってみましょう。
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文/bommiy