携帯電話会社の歴史
携帯電話会社の歴史は複雑で、それぞれが合併、吸収、資本提携や分離、経営権の変更等を繰り返して現在の大手3キャリア(楽天モバイルも含めれば4キャリア)となりました。
やはり代表的な企業はNTTドコモでしょう。元々は「日本電信電話公社」といい、国内の電信電話事業を官営から引継ぎ、1985年の「通信自由化」まで国内通信事業を一手に引き受けていました。またこの時、同時に民営化し、名称を「NTT」に改称しています。その後、1992年にはNTT移動通信網各社(NTTドコモ)へ移動体通信事業を移管しました。移動体通信事業とは、携帯電話やPHSなど、移動しながらの通信可能な端末へ、通信サービスを行う事業のことです。
auブランドでお馴染みのKDDIですが、この設立もまた複雑で、KDDIの場合は親が3人いた、と例えた方がわかりやすいかもしれません。というのは、KDDIは、KDD(国際電信電話株式会社)、DDI(第二電電)、IDO(日本移動通信)という三社が合併し、誕生した企業だからです。さらに元をたどれば、KDDは1953年施行の「国際電信電話株式会社法」によって、上記NTTの前身「日本電信電話公社」より独立分離した企業でした。ちなみにKDDは電信電話公社と同じく、1985年の通信自由化まで、国際電信電話事業を一手に引き受けていました。またKDDIの直接の前身企業となるDDIは、元々auブランドの前身事業をおこなっていた企業です。
ソフトバンクの前身は国鉄でした。国鉄は分割民営化に先立ち、1986年にJR通信を設立。その後日本テレコムを吸収合併し、日本テレコム(2代目)となります。日本テレコムは1991年にはJRグループと共同出資でデジタルホングループを設立。1994年には日産自動車と共同出資を行い、デジタルツーカーを設立しました。その後、吸収合併や買収、商号変更を重ね、ソフトバンクが誕生しました。
※データは2024年7月末時点での編集部調べ。
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