納期遅れ、不良品の発覚、些細な言葉の誤解…ビジネスパーソンがお客様を怒らせてしまう事態は、必ず発生する。そんなとき、謝罪はどのようにすれば良いのか。3月25日に「日本苦情白書Ⅱ」を発行した、謝罪のプロであるメデュケーションの関根眞一代表取締役に聞いた。
緊急に駆けつけなければいけないケースを見極めろ!
――まず、謝罪をメールでするか、電話でするか、対面でするかという見極めはどうしたら良いでしょうか?
クレームをメールで受け取ったらメールで対応するし、電話がかかってきたらそのまま対応する。メールや電話で対面の対応を求められない限り出向いて会う必要はない。相手の望む対応によって臨機応変に臨む。
――謝罪に当たって準備すべきことはありますか?
相手に対して苦情を受け入れ、改善して満足してもらう心構えを持つことだ。また、相手が怒っている事象の知識を十分に身につけて対応に臨むことだ。過去の事例を調べるのでも良い。しかし、備えてもその事象に役立つとは限らない。
――対面で謝罪するとして、アポイントは取るべきでしょうか?
相手が会いたいと言ったら、お時間はいかがですか?と聞いてアポイはントを取る。面会の拒否をされたら、また連絡しますとメールや電話をして相手が冷静になるまで待つ。また連絡しますと言ってから、3日〜5日程度経ってから連絡するのが良いだろう。あまり間をおいては駄目だ。それでも会ってくれなければ、対応の準備をしてお待ちしてよろしいのでしょうか?と聞くことだ。
――それでも、アポイントを取らずにすぐに駆けつけなければいけないケースもありますよね?
ケガや食中毒の場合がそうだ。ケガの場合はこちらに過失がある場合は全額負担すると言う。例えば、百貨店なら大きな通路でつまずいたというなら、多くの場合負担する必要はないが、狭い通路に物が山積みになっていたせいでつまずいたなら負担しなければならないことになるでしょう。
食中毒の連絡を受けたら、食品が入っていた箱や残り物を取っておいてもらい、菌を調べる手配をする。
また、不登校でイジメが懸念されるなら、話し合いは急がなければならない。
緊急時は行く必要があるか否か、即判断することが必要だ。