4月からは職場や住まいなどの環境が変わることが多い。その環境になじむまで疲れやストレスが多くかかるものだ。このことから、新生活シーズンは心身ともに疲れがち。何かしら不調に見舞われていることもあるかもしれない。そこで、新生活シーズンはなぜ疲れるのか、その原因と対処法を精神科医に聞いた。
3~4月は心身に不調を感じやすい
ウーマンウェルネス研究会supported by Kaoが、2018年1~2月に「春の不調に関する意識調査」を、首都圏在住の 20 代~50 代男女838人を対象に実施した。その結果、6割以上が例年、季節の変わり目である3~4月に心身の不調「春バテ」を感じていた。
その「春バテ」の5大症状は、「だるさ・倦怠感」(53%)「疲労感」(42%)、「気分が落ち込む」(38%)、「肩こり」(28%)、「イライラする」(26%)となっている。
今の時期、このような不調を感じていることは、多少なりともあるのではないだあろうか。
新生活のストレスの原因
特に4月からは、職場や住まいなど、環境が変わり、緊張や不安、ストレスなどで疲れやすくなる。そのような緊張やストレスによる疲れや体調不良の原因を、精神科医の宮島賢也先生に教えてもらった。
「新生活で生じがちな問題は、『過去の友人・知人たちからの隔離』と、『新生活への高すぎる期待』があるといわれています」
1.過去の友人・知人たちからの隔離
「就職、異動や転勤などで新しい生活が始まると、それまでの友人や同僚たちとの関係が疎遠になることがあります。その結果、ちょっとした不安やストレス、悩みを愚痴れず、解消せずに溜めていき、メンタルヘルス不調の原因になってしまうと考えられます」
2.新生活への高すぎる期待
「新生活が始まると、多くの人は気持ちを新たにし、自分自身に期待をかけます。それが上手くいかないと『自分の頑張りが足りないからだ。もっと頑張らなければいけない』と考えてしまい、さらに自分を追い詰めて不調になる人たちもいます」