医師がすすめるカラダにイイこと!教えてDr倉田
ドラえもん『のび太の月面探査記』(映画化39作品目)が、3月1日から公開されましたね。小学生の頃、ドラえもんの真似をして「押入れで寝ていたこと」、掲載されていた「コロコロコミック」をボロボロになるまで読み込んでいたため、私は今でも家族から「ドラえもん」と呼ばれることがあります。個人的には、映画化第4作目『のび太の海底鬼岩城』(1983年公開)が好きで、今でも観ることがあります。
「ドラえもん」好きが高じて、彼らの血液型を調べてみることにしました。
手首のバンドの意味は??
入院の経験がある方は、手首に「氏名、年齢、血液型」が明記されたバンドを巻かれた
ことはありませんか?
検査や治療を受ける際の「入院中の名札(本人確認)」として使われていますが、記載されている「血液型」は特に重要です。
「入院している=体の具合が悪いか、手術を受けるか」の状態で、出血や貧血などで胎内の血液が足りなくなる可能性があります。こういう事態で登場するのが「輸血」です。
昔は動物の血を輸血していた??
血液が人間に欠かせないことは、古代エジプト、ローマ時代から知られていたようです。
1492年、ローマ法王Innocent8世が危篤状態になった時、3人の青年の血が死に至るまで搾り取られ、法王がその血液を飲んだと言われています。
血液を飲んでも治療効果は無かったと思われますが。
1667年、フランスの医師が4名の貧血患者に子羊の血液を輸血したところ、真っ黒な尿を出し、輸血の副作用の世界第1例の報告となりました(4名のうち1名死亡)。現代医学では信じがたい行いですが、当時「病気は血液が汚れていることが原因で、血液を交換すれば病気が治る」と信じられていたようです。医師が殺人罪を問われるなど大きな社会問題となり、輸血禁止令まで作られました。
現代では輸血をする際、医師と看護師など複数の人間が、輸血血液の血液型や輸血を受ける患者氏名などの記載事項を「ダブルチェック」で注意深く確認することが行われています。万が一にも輸血を間違えると、臓器を破壊するなど、患者の命が危険に曝されることに繋がるため慎重に行われます。