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一気にキャッシュレス化が進むアメリカの飲食店、日本で浸透しないのはなぜ?

2019.03.13

日本も飲食店のキャッシュレス化は進むか?

このように生活者にとっても、飲食店側にとってもメリットが多いキャッシュレス化ですが、日本では普及していないのが現状です。

平成30年4月に経済産業省が発表した「キャッシュレス・ビジョン」によると、日本のキャッシュレス決済比率は18%と、他の先進国と比較してはるかに遅れています。

日本でキャッシュレス化が浸透しない理由は(1)店舗(2)社会情勢(3)政府の3つに原因があると考えられます。

(1)店舗

キャッシュレス化に対応するためには、店舗はかなりのコストが必要となってきます。

システムを導入する際にかかる初期コスト、現金取引では発生しない運用コスト、従業員教育などの教育コスト。さらに、現金支払いであればその場で売上金が手に入りますが、キャッシュレス化にした場合、売上金が手に入るのはタイムラグが発生します。

(2)社会情勢

偽札の流通が少ない日本において、現金に対する信頼度は高く、キャッシュレスの必要性が低いと考えられます。ちなみに中国では、偽札や脱税の多さからキャッシュレス化が進んだそうです。

また、治安が良い日本では強盗や盗難の数が少ないため、「現金を持ち歩いていても安心」「現金を盗まれるリスクより、クレジットカードの不正利用や会員情報の漏洩のリスクの方が高い」と考える生活者が多いことも、キャッシュレス化が進まない理由かもしれません。

(3)政府

キャッシュレス化を浸透させるためには、政府による力業もある程度必要です。例えば、アメリカではクレジットカードを使用して期日通りに支払う回数が多いほど、個人信用情報機関が提供する「FICOスコア」が上がり、住宅ローンの金利が下がるなどのインセンティブがあります。

また、前述の「各国のキャッシュレス決済比率」でNo.1の韓国においては、年間クレジットカード利用額の20%を所得控除(上限約30万円)するなど、政府が積極的にインセンティブ施策を実施しています。

今後の展開は?

今後世界中で飲食店のキャッシュレス化が進むことは間違いありません。また、オリンピック開催イヤーとなる2020年、キャッシュレス化が浸透している海外各国から多くの外国人が訪れます。その際、「現金しか使えない店」があることに彼らは間違いなく驚くでしょう。クレジットカードや、電子マネーに対応するキャッシュレス飲食店を増加させることは日本の今後の課題かもしれません。

文/小松佐保(Foody Style代表)
一橋大学経済学部卒業。日本&シンガポールのブランドコンサルに勤務した後、食領域に特化したマーケティングコンサルとして独立し、アメリカ・ボストンへ。
会社員時代に生活習慣の乱れが原因で体調を崩したこと、ボストニアンの心身共にヘルシーなライフスタイルに感化されたことで、「食×健康」に関心を抱くように。
現在は、ニューヨークの世界最大の栄養学校Institute for Integrative Nutritionでホリスティックヘルスを学びながら、食生活やライフスタイルを改善するための情報発信やイベント開催などを行っている。

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