小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

上司に報連相をしない社員がいる会社の特徴

2018.12.18

社員の仕事力はゆきづまりやすく、伸び悩む

 こういう中では、個々の社員の仕事力はゆきづまりやすく、伸び悩むことが多い。特に20~30代前半の社員に目立つ。この世代の大企業の社員と比べると、相当に大きな差がある。小さな会社では、自分にとって不都合なことやミスを隠すことができるから、自分のことを振り返ることをしないし、反省もしない。状況いかんでは、責任転嫁することもできる。つまり、PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-action cycle)が回らない。私が見てきた小さな会社の担当者も、同じミスや過ちを繰り返している。大企業の同世代の社員に比べると、仕事力は10歳くらい遅れている。たとえば、小さな会社の30代前半の社員は、大企業では20代前半の社員とほぼ同レベルに近い。

 これが大企業などになると、状況が大きく変わる。新卒採用時で一定水準以上の人材が毎年入り、定着率が総じて高いために密度の濃い、熾烈な競争になる。足の引っ張り合いなども盛んになり、教育を受けた上司の目が光る。「使えない部下」を他部署へ巧妙に異動させることも毎年、頻繁に行われる。ある意味で、社員たちは各自でPDCAサイクルを回さざるを得ない環境がある。しかも、もともと、報告・連絡・相談をマメにする社員が多い。

 小さな会社には、このような環境が乏しいのだ。会社員でありながら、個人事業主のように自由気ままで、やりたい放題が可能になる。そこに20~30代前半までの社員が伸び悩む大きな理由がある。今は、小さな会社は極度な人手不足だ。こういう人材でも、辞めてもらっては困る人たちであり、会社として強くは言えない。ますます、伸び悩む風土や文化、態勢がつくられていく。逆にいえば、小さな会社で報告・連絡・相談がマメで、上司などがそれを認めるならば、その社員は早いうちに目立つ存在となる。本来は、こういう社員が高い評価を受け、幹部になっていくべきなのだ。

自分にとって不都合なことを報告し、都合のいいことしか報告しない社員が何ら咎められることなく、そのまま残る。読者諸氏の職場に、このような社員はいないだろうか。

文/吉田典史

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年11月15日(金) 発売

DIME最新号は「2024年ヒットの新法則!」、永尾柚乃、小田凱人、こっちのけんと他豪華インタビュー満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。