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ドリップより歴史は古い!北欧式の「焚き火コーヒー」を淹れてみた

2018.12.09

やはりハンドルに鹿角が貼られたククサ(1万2960円)に入れると雰囲気満点。これからの季節は、保温性の高いダブルウォールステンレスマグ(4968円)も重宝する。

細かな粉がカップに入り、またコーヒーオイルのおかげでまったりとした味わい。沸騰しはじめるとあっという間に泡だつ。最初の泡立ちが火から下ろす合図なのだが、少々手間取り、豆がかくはんされてしまった。そのためだろうか、少々苦みが強め。焚き火やコーヒー豆をしっかり観察するのが、おいしいコーヒーをいれる秘訣かもしれない。

寒川さんやRolfは豆をいれた状態で沸騰させるので、ケトルの注ぎ口に豆が付着する。一度カップへ注いだ後、ケトルに戻すことで豆を流すことができるそうだ。Markusのいれ方でもうっかり沸騰させて注ぎ口が汚れたら、カップへ注いでから待つのもいいかもしれない。それにしてもシンプルないれ方だけに、火に掛ける時間や豆の量などどうすれば自分好みの味になるか、研究しがいがある。

 国際コーヒー機関ICOは毎年国民一人あたりのコーヒー消費量を調べており、日本は3.64kg。コーヒー好きと思われるアメリカは4.84kgで、スウェーデン7.33kg、ノルウェー8.83kg、デンマーク8.75kg、そしてフィンランドに至っては12.07kg!(2017年。スウェーデン、フィンランド、デンマークはEU全体で統計をとるようになったので、2013年の統計)。北欧の人々は日本人の2〜3.5倍、コーヒーを飲んでいる計算となっている。

 これほどまでに北欧の人々にとってコーヒーは欠かせない飲み物。近年の北欧人気とともに「Fika」(=コーヒーブレイク、休憩)という言葉が広まったが、北欧では夏の白夜・冬の極夜の影響もあり、コーヒーとともに、家族や友だちとのコミュニケーションを楽しむ時間を大切にしているのだ。

 レンメルコーヒーでも「INTE SOVA BARA KAFFE」(=眠るな。コーヒーを飲め)という言葉を用いており、眠気を覚まして人生を楽しもうと提案している。仲間や家族、そして焚き火やコーヒー豆と対話することこそ、“焚き火コーヒー”の神髄だ。

*レンメルコーヒーを扱うアンプラージュインターナショナルでは、レンメルコーヒーやFikaほか、サーミの文化を体験できる「スウェーデンツアー」を予定(申し込み締め切り 12/21)。
スウェーデンのウインターマーケットや本場の焚き火コーヒーに触れるチャンスだ。

『冬の北極圏、北方先住民”サーメ”の文化に触れる旅』
日 程:2019年2月5日(火)〜2月11日(月)
行き先:ヨックモック、イェリバーレ、ストックホルム(スウェーデン)
https://www.tumlare.co.jp/items/view/9457

取材・文/大森弘恵

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