「格安SIM」や「SIMフリー」など、皆さんも一度は「SIM」という言葉を耳にしたことがあるのではないだろうか? しかし、どんなものを指すのか何となくは分かるけれど、詳しいことまでは意外と知らないという人も多い。そこで今回は「SIM」とは一体どういう意味なのか、など皆さんの素朴な疑問を解決していく。
SIMとは
まず、そもそもSIM(カード)とは一体どんなものであるのか簡潔に説明する。SIMカードとは、スマートフォンや携帯電話を使って通信するために必要なカードのことで、SIMカードにはそれぞれに固有のID番号が割り振られている。それを端末に装着して初めて、各端末が誰のものか特定できるというものだ。
SIMとは何の略?
次に「SIMとは一体何の略なのか?」という疑問にお答えする。SIMは「Subscriber Identity Module」の頭文字をとったものであり、日本語では「加入者識別モジュール」という意味になる。
※SIMカードの正式名称は、UIM(User Identity Module Card)、またはUSIM(Universal Subscriber Identity Module Card)であるが、一般的にはSIMカードと呼ばれている。
SIMカードの入れ替えの際に知っておくべきこと
近年は「格安SIMカード」や「SIMフリースマホ」などが一般的に出回るようになり、自分でSIMカードを入れ替えなければならないケースも増えてきた。SIMカードの入れ替えはさほど難しい作業ではないが、事前に知っておくべき知識もいくつかある。
まず、端末自体にSIMロックがかかっている場合は端末と同じ携帯キャリアのSIMカードでなければ使えない。ただし、2015年5月以降から大手キャリアが発売するスマートフォンから、SIMロックの解除が義務化されており、希望すれば機種を問わず、SIMロックを解除できるようになっている。
また、SIMカードにはmini、 micro、nanoの3つがあり、スマートフォンによって採用サイズが異なるので事前に確認しておく必要がある。サイズが合わないと使用できないので注意してほしい。
SIMカードの入れ替えの際の注意点(iPhoneの場合)
SIMカードを端末に装着した後は、APN(アクセスポイント名)設定を行う必要がある。APNとは簡単にいえばインターネットに接続するための接続先のことである。
Android端末の場合は、SIMカード付属のマニュアルに従って、アクセスポイント名、認証ID、パスワード、認証方式などを手動で入力していくが、iPhoneの場合は異なる。
iPhoneの場合は手動ではなく、「APN構成プロファイル」を使用するのが一般的で、Wi-Fiでインターネットに接続し、専用ページへアクセスする。その後、プロファイルをダウンロードしてインストールし、「設定」→「モバイルデータ通信」→「LTE回線を使用」をオンにすることで設定完了となる。
[SIMカードの入れ替えの際、LINEはどうなる?]
機種変更はせずにSIMカードのみを入れ替える際は、利用する通信回線が変わるだけなので、元のLINEのデータはそのまま利用できる。機種変更をする際は、事前にアカウント引き継ぎ設定を行う必要がある。
【参考】
格安スマホ&格安SIMを買う前におさえておくべき6つの基礎知識
SIMカードを入れ替えるとデータが消えてしまう?
SIMカードを入れ替えると、スマートフォンや携帯電話に入っているデータも消えてしまうと思っている人もいるかもしれないが、先ほども触れたように、SIMカードに記録されているのは、電話番号などの「回線の契約情報」のみであるため、それ以外のデータが消えてしまう心配はない。
これまで「SIMカードとは一体何なのか?」ということを簡潔に説明してきたが、皆さんもSIMカードについて理解を深めることができただろうか? 最近では格安SIMカードが急速に普及し始めており、スマートフォンをよりお得に利用できるようになっている。皆さんもこれを機に格安SIMへの乗り換えなども検討してみてはいかがだろうか?
文/praia