祖母は風呂にも入らず銭湯で民謡を歌った
そりゃあ水質が素晴らしいだの、セルフロウリュができるだの、そういうことに越したことはないんだけど、べつにそれはそれ、これはこれでね。
その時、気持ち良きゃあ、別の日の別の施設のことをいちいち比較してり、思い出したりしてもしょうがないじゃない? そんなく〜だらない比較しないで、ただただその日入ったサウナで粛々と気持ちよくなる。そういうのを日々繰り返せる日常が一番いいなァと。
で、それをその銭湯『YC(仮名)』で強く思ったのは、更衣室で服を着てからなんですよ。
銭湯出る前に、タバコ吸えるとこないかなァ〜と思ってたら、銭湯の2階が宴会場になっていて、タバコ吸えるとこもあるらしい。あの〜2階が宴会場になってる銭湯ってたまにあるんですよね。
うちの近所の、サウナはないんだけど新丸子温泉ってのも宴会場あるし。そういう所ってカラオケなんてない昔の時代から、好きな人が民謡歌ったりね。あと日本舞踊踊ったりさ、そんなことしてるワケですよ。
オレ、まだ幼稚園の頃だから50年くらい前なんか、よく祖母によくそういう所に連れてかれたもん。祖母なんか風呂なんて入らないんですよ。ただうまくもない民謡歌いにいくの、そういう銭湯の宴会場に。
まぁそれはともかくその『YC(仮名)』の宴会場に行くと、まぁとにかく広いワケ。女湯と男湯の浴場と更衣室を全部合わせた面積分の2階が全部宴会場だからさ。それでちゃんと舞台があってね、座敷には座卓のテーブルがズラーッって並んでる。なにしろこの銭湯では、その宴会場を『ホール』って呼んでるしね。
で、そのホールではカラオケもできりゃ、食事もできるし酒も飲める。
いわゆる健康センターとか日帰り温浴施設なんかは、そういう宴会場兼食堂があるのは当たり前だけどさ、日常の延長にある銭湯でこういう宴会場があるって、こりゃやっぱりいいですよ。
メニュー見ると生ビール450円、サワー類400円、枝豆や冷奴が350円。モツ煮込み500円とかね。あ、ゆで卵3コ250円なんてつう渋いメニューもある! 食事はラーメン500円だとかサバ味噌煮定食700円だとか、スパゲティミートソース500円なんてのもあってね。ソフトクリーム250円、あんみつ450円というお子さまが喜ぶ品も用意してあるという、まぁ呑める和洋中食堂並のラインナップ。
そこでつくづく思ったワケですよ。