3.特別に優秀な人
仕事を処理する能力があまりにも高いと、嫉妬されることがある。男性社員の間でも同じようなことはあるが、私が観察をしている限り、女性の間では優秀すぎる女性は、何かと嫉妬されやすいように思う。そして、最悪の場合、いじめにも発展する。このようになるのには、いくつかの理由が考えられる。
1つは「2」で説明したような「女性社員の中でのヒエラルキー」を壊してしまう可能性があるからだ。優秀な女性社員が、他の女性たちから足を引っ張られないようにするためには、「能ある鷹は爪を隠す」姿勢に徹するのがいい。あくまで、爪だけを隠せばよいのであって、優秀な脳は随所で発揮していかなければ、会社や社会に貢献をすることはできない。要は、上手く、そして要領よく、立ち回ることが大切なのだ。
4.必要以上に、男性に近づく人
女性社員も、職場にいる男性社員と良好な関係を作っておかないと、高いレベルの仕事を一定のスピードで終えることはできない。大きなプロジェクトなら、なおさら大切なことだ。しかし、優秀な女性社員が、男性社員と親しくなって仕事を楽しそうにバリバリこなしていることが面白くない女性がいる場合もある。仕事をする上で、必要であるからこそ、男性社員と良好な関係を作ろうとしているのに、それを面白く思わない女性もいるのだ。このような人たちから、いじめを受けやすくなる。女性社員の間で行なわれるいじめは、徒党を組み集団化する場合があるので厄介だ。狙われないよう、警戒しておきたい。そして、男性社員と親しくする必要があるなら、女性社員とも良好な関係を作り、味方を作っておくこと。そのバランスが大切だ。
5.仕事のレベルが極端に低い人
仕事のレベルが部署の同僚たちよりも極端に低い人も、いじめの対象になりやすい。「3」のように、優秀であっても嫉妬されやすいが、皆に不快感を与えるほど仕事ができない女性も、排除されやすい。なので、仕事のレベルは、同じ部署の女性社員の少なくとも平均点以上はキープし続けるイメージで。
男性の社員も仕事を快適にこなしたいと思うのなら、男性だけでなく、女性社員とも良好な人間関係を作り、それぞれの行動パターンを心得ることが大切だ。高いレベルの仕事をする場合、職場で良好な人間関係を築いていることが大前提となる。常に、これを忘れないようにしたい。
文/吉田典史
ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。著書に「封印された震災死」(世界文化社)、「震災死」「あの日、負け組社員になった…」(ダイヤモンド社)、「非正社員から正社員になる!」(光文社)、「悶える職場?あなたの職場に潜む「狂気」を抉る」(光文社)など、多数。