2014年も残すところ、あと2か月を切った。会社にいると、仕事が次々と押し寄せてくる。担当する業務を消化しながら、上司などに報告、連絡、相談をしなければならない。当然、会議や会社の様々な行事にも、参加しなければならない。取引先と会って打ち合わせをしたり、商談を詰めることも必要だ。同時に、メールや電話も次々とやってくる。これらを処理しても新たな仕事が次から次へと押し寄せてくる。こういう日々が続くと、心身ともに疲労がたまっていく。そのうち、気持ちが滅入ってしまうという人もいるだろう。そこで今回は「仕事と時間に追われる日々」から抜け出すヒントについて考えてみたい。
1.時間に追われることの怖さを認識する
実は、押し寄せてくる仕事を消化することだけで時間が過ぎるという状況には、問題がある。私の経験論でいうと、そのような生活を送っていると、忙しい状況からいつまでたっても抜け出せないものだ。“忙しさ”こそが忙しい日々を作るのだ。会社員をしていると、目の前の仕事を消化し、仕事が減ると時間的な余裕ができるものだと思い込んでしまう。
だが、この先、仕事が減っていく可能性は低い。一時的に減ったとしても、また、増える。これが会社の仕組みであり、会社員の運命である。このことを踏まえると、目の前の仕事を消化しているだけでは、「仕事や時間に追われる日々」から抜け出すことは難しい。まずは、この仕組みを認識することが大切だ。“追われる日々”を抜け出すことができなければ、レベルの高い仕事をすることはまずできない。
2.いったん立ち止まって考える
仕事が次々と舞い込んで、時間も、心にも、余裕がないと感じた時、どうすればよいのか? それには勇気が必要だが、いったんストップしてみよう。そして、なぜ、ここまで時間に追われるのか、どのようにすると改善されるのか、と冷静に考えてみよう。そんな時間があったら、仕事に回したほうがましだと思う方もいるだろう。だが、メモに書き出してみたりすると、なおよい。意外と原因が明確になったりするものだ。
会社員である以上、仕事そのものをなくすことは難しいことだ。だが、勤務時間中であろうと、考えることはできるはず。実は、この行為は自分への「投資」でもある。いろいろ考えたところで妙案が浮かぶわけでなく、仕事が一気に減ったり、スピードアップしたりすることもないかもしれない。だが、「考える」ことが大切なのだ。仕事への取り組み方や意識の持ち方が次第に変わってくる。自分の意識の中で、このような変化を起こし、これまでの悪しき流れを断ち切ることが必要なのだ。